のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

イスラム社会

2011年02月15日 | 日記・エッセイ・コラム

 さすが4千年の歴史を持つエジプトだなぁ!と感心しているのは、しばらくといいながら30年も大統領を続けていたムバラク大統領が市民のパワーに追い出されて、軍が仮に政府を管理しています。

 今がチャンス!と、軍中心に走るのかと思いきや「あくまで仮の政府ですよ」とイスラエルとも距離を保ち、平定を保っています。政治的空白ができればイスラム原理主義が入り込んでくる危うい状況の国家状態ですが、軍が管理している間はこうした一派が動くこともできないでしょうし、この間に新体制を作り軍が「私の役目はここまで」と元の位置に戻ればたいした民度の高さです。

 デモで集まった市民が、デモの後にゴミ拾いをしていた光景にも”日本以外でこんな民族がいたのか!”と驚きましたが、この政変、案外まともな方向に進むのかもしれないと期待しています。

 排他的なイスラム国とは言え、もともとは日本同様太陽神を進行する多神教の国だったエジプトですから、多神教特有の異なるものをも認める寛容さが残っているのか、こんな時にもかかわらず妙に落ち着いています。

 

 イスラムといえば、イスラムの派閥の内紛で日本に逃げてきているパキスタン人から書類の翻訳を頼まれました。ウルドゥー語から英訳したものを日本語にしてくれと頼まれましたが、イスラムやパキスタンの法律を知っていることを前提に作られた書類なので、意味のわからない言葉が山ほど出てきてそれを調べることが大仕事になっています。

 知り合いのパキスタン人に聞いても「ウルドゥー語のままならわかるけど英訳されるとかえってわからない。」「州が違うので法律も違うからはっきり言えない。」「こいつ私達と異なる宗派なので協力したくない。」「関わりたくない!」と難航しています。

コメント
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