民主党の代表選で、菅首相と小沢一郎氏とのガチンコ対決の回避に、鳩山前首相が菅首相の要請を受け、菅首相との事前調整の結果、トロイカ(菅・鳩山・小沢)+輿石での挙党態勢で運営することで合意し、小沢一郎氏の出馬は、菅首相と小沢一郎氏との後日の会談で決定と報道あり。
鳩山前首相のこの調整案は、ガチンコ対決で党が割れることの回避であり、本質の問題は、ガチンコ対決し、対決後はお互い挙党態勢で国政に臨むことを事前合意するかどうかであり、禍根を残す曖昧な調整案ですね。
鳩山前首相の調整案は、NHKニュースは、記事「鳩山氏 首相と小沢氏の会談を調整」で、
”「民主党代表選挙の告示を来月1日に控え、菅総理大臣と鳩山前総理大臣が30日夜、会談し、両陣営の全面的な対決を避けるため、菅・鳩山両氏に小沢前幹事長を含めたいわゆるトロイカ体制を重視して挙党態勢を確立することで一致しました。これを受けて鳩山氏が、31日に菅・小沢両氏の会談を調整することになりました。」”
と報道、読売新聞は記事「小沢氏不出馬も、トロイカ体制で菅・鳩山氏一致」で、
”「首相と小沢一郎前幹事長との対決回避を求める声が民主党内で強いことを踏まえ、首相は今後の政府・党運営について、自らと小沢、鳩山両氏を加えた「トロイカ体制」による挙党態勢を重視する考えを表明した。
首相と小沢氏は31日に会談し、代表選への対応を協議する。首相が事実上、「脱小沢」路線を転換したと受け止めて、小沢氏周辺では、小沢氏が出馬を見送るとの見方が出ている。」”
と報道。
鳩山前首相は、民主党の創設者意識があり、菅・小沢のガチンコ対決で、党が割れることの回避が第一の個人的な思いがあり、鳩山調整案はその思いの現われであるが、当方に言わせれば、鳩山前首相は、やはり、「胆力」「智力」もなく、最適解思考で、調整案は、当面の「首相がコロコロ替わるのは良くない」、「菅首相続投が国民支持がある」という現下での「最適解」であるが、国民のための政党のあり方の問う「絶対解」でなく、独りよがりの禍根を残す曖昧な問題先送り案ですね。
マアー、本日予定される小沢・菅会談で、小沢一郎氏の出馬が決定されるそうですが、菅首相がポスト云々より、小沢一郎氏への「脱小沢」路線を陳謝した上で、正々堂々と対決し、対決後は、相互に、トロイカ体制で挙党態勢で「国民生活第一」で協働することが合意されることを願いますね。
当方に言わせれば、菅首相がポスト云々を言う資格などないですね。
鳩山前首相の調整案は、ガチンコ対決後のトロイカ体制での挙党態勢で、菅首相への助命・延命の「友愛」であれば良いが、小沢一郎氏への脱小沢路線撤回することを示唆した不出馬への事前調整の含みがあれば「最悪解」です。
ブログ「日々淡々」様のエントリー「表ではトロイカ体制と言いつつ裏では「自党のカネ」を週刊誌にリークする奸(カン)執行部」で、民主党の政治資金の使途のリーク問題を追及しています。
ブログ「日々淡々」様によれば、”「仙谷官房長官が、(小沢一郎氏の抹殺するために)、党内のカネの流れを財務委員長の小宮山洋子に調べさせ、それをAERAと週刊現代にリークしている。」”とし、週刊現代のよればとし、
”「仙石は、官房長官就任直後から、近いうちに小沢氏との全面対決が来ると予想していたのだろう。菅政権発足と同時に枝野幹事長らと話し合い、公認会計士を使って過去の党内のカネの流れを徹底的に調べさせた。担当したのは、財務委員長の小宮山洋子衆院議員。反小沢派の一角だ。この調査は参院選を挟み中断することもあったが、つい最近になって報告書が執行部のもとに上げられた。本誌は今回、この報告書の一部を入手した・・・」”
と執行部がリークしたと書いていますね。
この資金調査については、ブログ「地獄への階段」様のエントリー『小宮山洋子財務委員長の醜い売名行為?』で、詳細に書いており、調査報告書のリークについては、歳川 隆雄氏が「現代ビジネス」に『菅・小沢対決の最中に囁かれる「民主党政治資金」スキャンダル』で事前予告をしておりました。
当方は、仙谷・枝野・小宮山による民主党の資金調査報告書が、小沢一郎氏が暗部・弱みになるのではないかと、本ブログ「菅支持派:小沢一郎氏の暗部・弱点を握り、「挙党態勢」の錦の御旗で攻撃か?(邪推)」で、菅首相側が、鳩山・小沢側に、揺さぶりを掛けはじめたのではないかと邪推しました。
そこに、仙谷官房長官の事務所スキャンダルが報道され、朝日新聞の報道内容以外に、仙谷監房長官の闇の部分を匂わす内容が、本ブログ「菅首相が挙党態勢と恭順姿勢でも、小沢一郎氏は出馬すべきですね。」で紹介した「日刊ゲンダイ」の記事『陰の総理 仙谷官房長官 事務所費スキャンダル』で、前原グループの事務所の名前が挙がり、板垣英憲氏のブログ「小沢一郎・鳩山由紀夫・菅直人・輿石東が、「トロイカ+1」体制、31日は言うなれば「手打ち」か?」でも、”「仙谷由人官房長官の政治団体の事務所費スキャンダルは、民主党崩壊を招く大事件になる要素を多分に含んでいる。」”と書いておりますね。
板垣英憲氏は、仙谷スキャンダルは、民主党崩壊を招く大事件になる危険性を含んでおり、危険性回避が「トロイカ+1」体制で書いていますね。
仙谷スキャンダルが新聞報道され、仙谷官房長官の更迭論が浮上し、枝野幹事長は、慌てた、”『小沢代表当時の資金配分は「適正」』”と声明を発表するほど、仙谷スキャンダルは深刻な事案なのでしょうね。
ブログ「日々淡々」様は、仙谷官房長官のお先棒を担ぐ小宮山洋子議員の政治姿勢を「石井紘基議員」の名前を出して批判していますね。
石井紘基議員については、本ブログ「参議院選挙は棄権しか選択がないのか?」で取り上げました。
ブログ「東京サバイバル情報 ☆一時避難せよ☆」のエントリー『民主党へ、新人議員教育はこの一冊で十分!』で、石井紘基氏の先鋭的な政治活動を知り、
”「もし、石井紘基氏が民主党で健在であるか、薫陶とうけた後継者がいれば、無条件で、民主党に投票するのですが。」”
と書きました。
小宮山洋子議員が石井紘基氏の遺志を継ぐ後継者と自負するなら、石井紘基氏は墓場の下で泣いているでしょうね。
鳩山調整案が、トロイカ体制による挙党態勢云々と曖昧にしていることは、民主党に禍根を残す危険性を含んでおり、この機会に小沢一郎氏とガチンコ対決し、異分子の総括が不可避と思いますね。
参院選惨敗 マニュフェスト改竄問題 党機密情報漏洩問題などの責任を明確にするべきです。代表選が1本化されるとしても、出るのは小澤さんであって菅ではありません。