傍観者の独り言

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高速新料金制度の見直しの混迷・・・「政策決定一元化」の機能不全?

2010-04-23 05:58:08 | 高速料金制度

高速新料金制度について、小沢幹事長との首脳会議で、多くの利用者にとって値上げになるとし、見直しの要請を踏まえ、その後、前原国交相と鳩山総理大臣と平野官房長官との協議し、現時点で公表した制度の見直しは行わず、新料金のあり方は、国会での審議を踏まえて国土交通省で総合的に検討していくことで、「政策決定一元化」の建前は守り、両者の顔を立てることでの着地と報道されています。
「政策決定一元化」の機能不全は、政策会議の機能不全の顕在化で、何故、混迷するのか?

当方は、個人的には、新料金制度はメリットがあり、寛容ですが、メディア・野党が「マニフェスト公約」違反と大騒ぎし、J-CASTの記事『民主党国交委員長「法案通さない」 高速新制度に身内から反乱相次ぐ』で、仙谷由人国家戦略相の批判や、川内博史衆院国交委員長が「法案を通さない」と身内の批判発言が不可解でした。

過日のNHKの日曜討論で、前原大臣も出演し、「高速新料金制度」を与野党での討論を視聴しましたが、新料金制度は、マニフェスト公約の「高速道路無料化」の原則に合致しており、一理あると思っていましたが、政権与党の国民新党・社民党からは何も聞かされておらず、批判的な意見を述べて、但し、最終的に党の方針は、責任者レベルで決定事項と発言しており、国交省は連立与党に、事前説明・根回しをしていないのか唖然とした記憶がありました。

小沢幹事長から現行の高速道路の利用者の8割が新料金制度で値上げになり、マニフェスト公約の原則の高速無料化と不整合になり、見直し要請は自然であり、鳩山首相の要請の政府預かりも適当ですが、担当大臣の前原国交相が「自分が不在の場で、物事が決定され、不快、辞任も示唆」と報道され、メディアは、小沢幹事長からの横槍を前原大臣がどうするかが注目されました。

昨日、前原大臣が沈黙中の時間帯、テレビ朝日の番組「スクランブル」に、川内博史衆院国交委員長が出演し、民主党が新料金体制について見直しを要請した背景を説明し、国交省の独断先行気味でしたね。
川内委員長は、高速料金はパブリックの意見を反映することになっているが、事前に何ら情報提供もなく、政策会議に突然提示され、これが閣議決定された新料金制度ですと言われても、国民の8割が割高になるので、このままでは「法案を通すことはできない」の発言の背景を説明していました。

川内委員長の話を視聴して、前原大臣は、新料金制度は閣議決定し、内容を公表したと強調していますが、連立与党にも、民主党側にも事前説明もなく、独断先行の批判は自然と思いますね。
番組途中に、前原大臣の記者会見があり、「鳩山首相と会談し、現行案は見直しを行わず、新料金のあり方は、国会での審議を踏まえて国土交通省で総合的に検討していく」がニュースになり、川内委員長は、責任者が決定したことですから、従うだけですと発言していました。

前原大臣にとっては、昨年末、小沢幹事長からガソリン暫定税率据え置きを要請され、高速道路建設も続行になり、その為の財源捻出が新料金制度で、更に、その見直しを言われたら、やっていられないという心境になるのは、想像できるが、世の中、不条理・理不尽なことを甘受するのも大人の世界です。

当方は、民主党の「政策調査会の設置を目指す会」の動きは、時期尚早で、政権与党の自意識不足で、子供が原因不明で起こす「自家中毒」症状という思いをブログに書きましたが、高速新料金制度と成り行きをみて、政策会議が機能不全に陥っていた部分があったのは事実ですね。
これは、政策会議の機能不全は、政府側、国交省の独断専行で「単なる連絡・報告会議」になっているのが主たる要因とも言えますね。

鳩山政権は、「政策決定一元化」が原則であれば、政策会議の機能不全の解消に努めることが急務ですね。


「参考」

① J-CASTの記事「鳩山首相「高速料金」またまた迷走 小沢と前原どっちが大事?」

② NHKニュース  『高速新料金 国会審議通じ検討へ

”「高速道路の新たな料金制度の見直し問題をめぐって、政府は、現時点では見直しは行わないものの、民主党側の意向を踏まえ、国会審議を通じて引き下げを検討することで事態を収拾することになりました。これについて、野党側は鳩山総理大臣の指導力の欠如が招いた事態だと批判しているほか、政策決定過程の不透明さを指摘する声が政府内でも出ており、問題は、なお尾を引きそうです。・・・・・」”

たかが高速料金で、小沢幹事長から要請ぐらいで、政府内で異論がで、野党から鳩山首相の指導力が問われるのは、「反小沢」「嫌小沢」の心情的な事柄が、表面に出る子供体質なのでしょうね。
当方は、小沢幹事長の既得権社会の「破壊」と鳩山首相の「友愛」(自立と共生)で新しい社会の「創造」を期待するだけです。



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