メディアでは、連日、前原国交相のヤッ場ダム建設中止発言への批判めいた報道がされていますが、八ッ場ダム建設中止の市民活動「八ッ場あしたの会・八ッ場ダムを考える会」のHP内容は、説得性がありますね。
直球の前原国交相の「八ッ場ダム建設中止発言」は、地域住民の心情を逆なでした側面は否めませんが、正論ですね。
朝日新聞の24日付け社会面に、八ッ場ダム関連記事「生活再建 早く」で、地元の町がダム推進一色ではなかったと報道しています。
仲介役の群馬県は、80年、生活再建策「ダム湖のほとり温泉街」という青写真を示し、地元は「青写真」に夢を託してダムを受け入れたとし、生活再建には、国内最高額の249億を充当し、移転先の代替地の上下水道の整備などを進めてき、08年夏には、県が「ダイエットバレー構想」という観光振興策を提示。
構想は、エクササイズセンター中心に、スポーツジムや足湯など、ダイエットに役立つ様々なメニューを提供して観光客を呼び込もうというプランだ。
高山欣也・長野原町長は、「維持管理費は地元負担。自腹を切ってまでやれない」と話す。住民の多くも消極的だ。最大の関心事は住民への補償だ。
水没地区に住む40代の男性は「道路や公民館に金を積まれても住民は納得しない。家の建て替えとか、生活に密着した補償でないと」、水没地近くに住む60代の男性は「年老いて跡継ぎもいない。誰も買わない土地を国が高値で買ってくれる。まととない機会だと思っている人は少なくない。ダムのおかげで墓は豪華に、家もきれいになった」。
だが、造成中の代替地の分譲価格は高値で、購入をあきらめて転出した住民も少なくない。転出が相次ぎ、集落は成り立たなくなっている。
「我々には時間がない」と高山町長は国交相との別れ際につぶやいた。と紹介しています。
当方は、朝日新聞の記事を読み、「八ッ場ダム」建設中止は正解と再確認しましたね。
確か、高山欣也・長野原町長は、前原国交相が現地視察の当日、TVのワイドショーで、「白紙でなければ、住民との意見交換会はできない」と主張し、前原国交相との会見後には、「言葉は丁寧だが、慇懃無礼」と発言したとニュースになっていました。
高山町長とすれば、心中複雑だったのでしょうね。
「八ッ場あしたの会・八ッ場ダムを考える会」HPによると、治水・利水の効用は疑問とし、観光資源としても、八ッ場ダム建設現場の上流には、ダムがあり、軽井沢温泉への途中の場所で、ゴミ湖になる可能性を指摘しており、80年代の「ダム湖のほとり温泉街」計画や、08年の「ダイエットバレー構想」は、どこかの企画会社の制作したプランでしょうし、中途半端な人工的な観光施設は絵に描いた餅でしょうね。
自然そのものを観光資源したほうが堅実でしょうね。
朝日新聞の記事にある「住民の関心事は、住民への補償だ。」は現実だと思いますね。
公共施設建設に伴う個人への補償制度については、無知ですが、法律的に制限があるのでしょうね。
現実は、補償金額の現金が最大の関心事でしょうね。
長い物にまかれろの当方であれば、謝罪より補償を要求するでしょうね。
人気ブログ「きっこのブログ」様が、「八ッ場ダム報道でヤラセ発覚」で、
”「ダム建設の推進を訴える中年男性や中年女性など地元住民の映像が各テレビ局のワイドショーや報道番組などで繰り返し流されているが、これらの地元住民が、実はダム建設推進に深く関わって来た長野原町の自民党系の町議会議員であったことが分かった」”
と書いています、真実は不明ですが、TV放映の地元住民全員の「政府との約束事項だ、白紙が前提!」が総意ではないことは事実ですね。
高山町長は、地元住民の意向を鑑み「白紙でなければ、会えない」としか発言できないのでしょうね。
政権交代は、公共事業は見直しの好機ですが、担当者は、途中で、自ら否定することは出来にくい代物であり、高速道路無料を批判している猪瀬直樹氏と同質性を感じますね。
【追記】
ブログ「保坂展人のどこどこ日記」様の「八ッ場ダム、とめどなく溢れる思考停止報道」
社民党とは波長があわないが、保坂展人氏には、当選してもらいたかったですね。
ブログ「ゲンダイ的考察日記」様の「八ツ場ダム建設中止に怒る地元民の怪しい声」
やはり、「「ゲンダイ的考察日記」様とは波長があいますね。
高野 孟氏の「八ッ場ダム関連に国交相176人天下り!」
やはり、長妻議員の調査力が群を抜いていますね。
八ッ場の件、「総事業費の7割は使用済み≠7割完成」であるにも関わらず、「7割完成」と平気で報じ続けるマスコミはどうにかして欲しいです。