傍観者の独り言

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小沢事件:田代検事の懲戒処分と起訴の是非は別問題

2012-05-21 20:49:42 | 検察・メディア

21日、朝日新聞の朝刊記事『聴取の検事 懲戒処分へ 検察「石川議員調べ 不適切」』で、検察当局は、懲戒処分が相当と判断し、近く、法務省と協議の上、内部調査の結果を公表する予定と報道。
報道では、懲戒処分するとだけ報道で、処罰については何ら報道もなく、検察当局は、従来の報道の通りに人事処分だけで不起訴処分にし、後は告発者による検察審査会への申立に委ねるということでしょうか?。

朝日新聞の記事『聴取の検事 懲戒処分へ 検察「石川議員調べ 不適切」』を全文転載すると、

”「東京地検特捜部の田代政弘検事(45)=現・法務総合研究所教官=による石川知裕衆院議員の取り調べについて、検察当局は20日までに「不適切な取り調べだった」と断定した。捜査報告書に事実と異なる記載をしたことと合わせて懲戒処分が相当と判断。近く法務省と協議した上、内部調査の結果を公表する方針だ。

 田代検事は2010年1~2月、小沢一郎・民主党元代表の資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で逮捕された石川議員の取り調べを担当。同年5月には、検察審査会が小沢氏を「起訴相当」と議決したのを受けた再捜査でも、保釈中の石川議員を調べた。

 同年5月の調べでは石川議員が「隠し録音」したため、(1)虚偽記載とは別の容疑で特捜部が再逮捕できる(2)小沢氏の関与を否定すると、検察審査会の判断により小沢氏が強制起訴される――などと田代検事が取り調べの中でほのめかしていたことが発覚した。
 このため、検察当局は田代検事に説明を求めるなど内部調査を実施。田代検事には石川検事から真実の供述を引き出そうとする姿勢がなく、小沢氏の関与を認める供述を維持させようとしたとして、「不適切な取り調べだった」と結論づけた模様だ
。」”

で、朝日COMとは結び部に相違があります。
ちなみに、朝日COMでは、結び部は、
”「小沢氏と元秘書の公判ではそれぞれ、東京地裁から「虚偽供述に導く危険性の高い取り調べ」「威迫とも言うべき心理的圧迫と利益誘導」などと批判を受けた。」”となっています。

紙面記事では、検察当局が田代検事は、不適切な取調だった」と懲戒処分が相当と判断したと報道しているが、過去の報道は、虚偽捜査報告書は、「捜査報告書の作成を指示されておらず、取り調べ中はメモを取っていなかったため、記憶が混同した」であり、嫌疑不十分で不起訴とし、人事処分する予定と報道でした。
 この度は、「田代検事には石川検事から真実の供述を引き出そうとする姿勢がなく、小沢氏の関与を認める供述を維持させようとした」として、「不適切な取り調べだった」と結論づけたと模様と報道しており、今まで「記憶が混同」の報道とニュアンスが違います。

 また、この度の報道では、懲戒処分するとだけで、処罰(免職 停職 減給 戒告)については何ら報道なく、刑事告発に関しては、起訴とも不起訴とも一切、報道していません。
 記事を素直に読めば、田代検事の石川議員への聴取は恣意的であり、「不適切な取調べだった」と断定しており、常識的には重い処罰が想定されていますね。
不適切な取調べと結論しているのであれば、嫌疑不十分で不起訴はありえないですが、どうなるか?
マアー、この変化は、ネットでの批判の声が影響しているでしょうが、今までの検察体質を鑑みすれば懲戒処分と刑事上の訴追は別問題であるが懐疑的になりますね。
この度の「不適切な取調べだった」の結論であれば、小沢一郎氏の「無罪」は当然であり、指定弁護士の控訴には合理的な理由は無く矛盾しますね。



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