傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

長妻厚労相:不評大臣の汚名からジワジワと本領発揮かな

2010-04-22 11:37:45 | 民主党・鳩山由起夫

長妻厚労相については、メディアは、就任時には、「荷が重い」と懸念され、その後も、官僚世界に虚勢され、期待外れの代名詞のように批判していました。
朝日新聞の20日付け記事「厚労省目標に「おごりの一掃を」 長妻氏が力説」で、厚労省を『おごり』(独善)の体質改善の取り組みを紹介していますね。

朝日新聞の20日付け記事『厚労省版マニフェスト、ネットで公開 局ごとに政策目標』で、厚労省の政策目標を設定し、人事考課に反映すると報道しています。転載すると、

”「長妻昭厚生労働相は20日、厚労省と局の組織目標を公表した。局ごとに政策に関する目標を定め、達成の成否を局長の人事評価に反映させる方針。同省ホームページにも掲載し、いわば厚労省版マニフェストとして国民に公開する。

 目標を半年ごとに更新することで新たな成果も迫られることになり、前例主義で事業の継続性を重視する「役所文化」がはびこる霞が関では異例だ。

 省の組織目標は「役所文化を変えて、生活者の立場に立つ」などの全体像を示している。局ごとの目標達成の期限は原則として9月までの半年間。各局の提案を受けて政務三役が決めた。

 局の目標はそれぞれ5~9項目ある。「医師不足の実態調査の公表」(医政局)、「2011年度以降の子ども手当の制度設計」(雇用均等・児童家庭局)、「失業者向けの住宅手当制度の支給件数増」(社会・援護局)、「介護予防事業の新たな取り組み実施」(老健局)など。

 1年間を期限にした数値目標もある。「ハローワークでフリーター23万人を正規雇用化」「ハローワークの職業紹介による就職率26%以上」(いずれも職業安定局)など。また、生活者目線で制度を見直すために、7月に省内に「アフターサービス室」を新設する。

 目標を設定したのは、長妻氏が昨年10月に導入した厚労省独自の人事評価制度を踏まえたもの。新人事評価では、全職員が半年ごとの業務目標を立てて、「コスト意識・ムダ排除」などの視点を採り入れる。その評価基準に、組織目標が活用される仕組みだ。今後は課や室の目標についても順次定め、半年ごとに更新していくことになる。
」”

と報道し、それに連動した記事「厚労省目標に「おごりの一掃を 長妻氏が力説」(紙面では、「おごるな」厚労相の美学、組織目標)を転載すると、

”「厚労省の組織目標では、「『おごり』の一掃」も掲げられた。「役所文化を変える」と繰り返す長妻厚労相のこだわりの一つだ。
 長妻氏は20日の閣議後会見で、「現状把握をしようとする時に、障害になるのが『おごり』だ。いろいろな批判がある時にそれを避けてしまう、『それは批判をする方がおかしい』という発想になる」と指摘。そのうえで、「自戒を込めてだが、厚労省の中にもそういう雰囲気が漂っている」と力説した。

 「おごり」には、事実を見る目を曇らせる▽現場に運ぶ足を重くする▽批判を聞く耳をふさぐ▽全体像を正しく想像する思考を鈍らせる――という弊害があるとしている。

 また、省には(1)実態把握能力(2)コスト意識(3)コミュニケーション能力(4)情報公開能力――など七つの能力が不足すると明記。各局の目標の中に、その能力向上のための取り組みも提示させた。
 官僚には辛口の内容にも見えるが、長妻氏は「今まであまりなかったコミュニケーションが重要だ」と、まずは官僚との意思疎通に意欲を示す。
」”

と報道しています。

マアー、目標管理は、民間企業では常識で、人事考課なり、ボーナス査定に反映するのは当然と思っていましたが、今更という気がしますが、これが役人の組織なのですね。

記事を読み、「長妻大臣は官僚に虚勢され、年金記録だけで社会保障音痴の期待はずれの大臣の筆頭」と酷評してきたメディアにしては、論調が変ってきたのかという印象をもちましたね。

当方は、政権交代の流れを作った最大の功績者の長妻大臣については、本ブログ「長妻厚労相への期待と不安」、「長妻厚労相:中間管理職の悲哀を痛感?でも最後は自己実現(邪推)」と、直球型の前原国交相とは違い、堅実に仕事をして行くとは思っていましたが、期待できそうですね。

官僚とのバトルには、やはり、人事権が最大の武器ですね。



1 コメント

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Unknown (徳永基二)
2010-04-23 01:37:45
その直球型の前原大臣と小沢幹事長との間の対立が生じている。小沢幹事長が高速道路上限価格についてマニフェイストで無料を謳ったこととの整合性を問い、見直しを求めた件だ。

前原大臣からすればそもそもそも上限価格などを設定せざる得なくなったのは小沢幹事長が高速道路の建設を予算にねじ込んだからである。そのため苦労しているのに、俺のいないところで勝手に決めるとは何だというわけだ。

一時は辞任を示唆していたが首相が説得に当たり、結局予算案の国会審議の場で修正案が提起されたなら考える(現行では見直さない)というところで妥協が図られた。

ただでさえ、外部からの民主党政権への攻撃が激しさを増している中での内紛劇だ。結局こういう内紛が始終生ずるのは英国の上院院内総務と違って幹事長本人が閣議に出席し与党-政府間の意見調整がなされないせいだと思うのだが、
これに関して「小沢一郎完全無罪」の著者平野貞夫氏は
「鳩山政権の問題はマニフェストの最大の課題である『政策決定の政府一元化』だった。そのためには、幹事長や政調会長を含めた党の主要役人を入閣させると、国民に約束したはずである。しかし小沢幹事長を選挙と国会対策に限定して、政権や政策の協議から排除したことに政権の混乱の原因があったといえる。

この小沢排除に関しては、政権交代前夜から党外で武村正義を中心に世論作りが行われいた。それに反小沢派が便乗し、鳩山代表に迫ったものだ。」などと細川連立政権以来の古い怨念の話を持ち出して前原誠司、枝野幸男らを批判している。そうだろうか?

私事ですまないけれど、私は政治的見解がさきがけに近く武村正義の「小さくてもキラリと光る日本」は優れた政治理念だと今でも思っている。小沢の民意の集約、普通の国論にも批判的でかつて小沢一郎を批判する論説も書いた。だが、政権交代後の民主党の革新的な政策を私は支持するし、この間、小沢一郎の政局に対する意見表面は全うな話ばかりだった。検察による国策捜査では小沢一郎を支持する。

民主党員でもこういう立場の人はかなりいるはずだ。現に枝野氏は小沢一郎の議会運営は批判しているが同時に検察の批判しているではないだろうか
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