傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

鳩山首相の最適解思考が優柔不断の起因?

2010-03-23 14:07:27 | 民主党・鳩山由起夫

鳩山政権の支持率下落、不支持率UPは、「政治とカネ」の問題があり、「連合」支援の潜在的な功罪もあるが、鳩山首相のリーダーシップの問題も大きな要素と思いますね。
鳩山首相の人間性の問題ではなく、絶対解の問題を、最適解を模索する思考方法が、優柔不断、八方美人、宇宙人、アメーバ的軟体動物と揶揄され、外形的にリーダーシップが発揮されていないのでしょうね。

当方は、政権交代を待望し、小鳩政治で、社会変革を期待した人間ですが、鳩山首相の言動に「不満・不安・不信」の感情を持つようになりましたね。
鳩山首相の「所信演説」を聞き、社会変革に期待し、マニフェスト公約の実行に取り組みを期待し、半年経過し、メディアは批判轟々ですが、まだ、「脱官僚政治」、「政治主導」、「生活第一」の政治には期待しているが、鳩山政府には「不満・不安・不信」があることは事実ですね。

本ブログ『鳩山首相の半年間の総括・・・致命的な思考回路』で、”「鳩山首相の致命的な問題は、最適解を求める思考回路ですね。
国権の最高責任者は、最適解を求めることでなく、本質の問題を提起し、問題を解決することを指示命令することですね。
」”と、鳩山首相の最適解を模索する思考方式は、リーダーとして致命的な問題と書きました。

当方と波長の合うブログ「ゲンダイ的考察日記」様のエントリー『小沢を真似てもっと悪人になる必要』で、鳩山首相は“言語不明瞭 意味不明”で、真意不明の言葉は誤解を招くだけであるとし、
”「政治家として善人過ぎるのですよ。旧勢力と戦いながら、現実の政策課題をこなしていくのですから、もっとずぶとさが必要。言葉は悪いが、小沢幹事長みたいにもっと“ワル”になって、非情になって信念を貫き通せばいいのです。みんなに恐れられようが、嫌われようが構わない。官僚政治打破を実現するには、それぐらいの気構えが必要。支持率が3割台まで落ちたのですから、開き直って勝負するしかないですよ」(民主党関係者) 」”
を紹介しています。

また、鳩山首相のスタイルについては、

”「いつまでも「友愛」ばかり掲げて、芸能人気取りとしか思えないチャラチャラ夫人とツーショットで露出しているようでは、国民は愛想を尽かしてしまう。」”
”「鳩山首相はどこまで真剣に庶民の、沖縄県民の気持ちを汲(く)んでいるのか。空疎な理念、真意不明の言葉はいらない。いま、必要なのは、本当に国民本位の政策を実行していくことである。」”

と沖縄基地問題への取り組み姿勢についても、苦言を紹介していますね。

「ゲンダイ的考察日記」様は、
”「鳩山首相は、トップリーダーとしての資質に問題があるのか。たしかに首相として欠かせない「指導力」「統率力」「決断力」「判断力」「実行力」、いずれをとっても十分とは言い難い。」”
という意見をも紹介しており、同感の思いですね。

鳩山政府の沖縄基地問題の取り組みについては、NHKニュースが『基地移設政府案 詰めの調整へ』で、「”鳩山総理大臣と関係閣僚が協議を行い、今月中の原案の取りまとめに向け、詰めの調整に入ることにしており、今後、アメリカ側や地元側との交渉に柔軟に対応できるよう、複数の案を用意することも含め、検討が行われる見通し」”と報道しています。

”「移設候補地をめぐっては、暫定的な措置として、沖縄県の名護市の「キャンプシュワブ」の陸上部分に500メートル程度の短距離の滑走路を造る案や、うるま市のアメリカ軍基地「ホワイトビーチ」の沖合を埋め立てる案などが検討されています。これに合わせ、政府内では、沖縄県側の一定の理解を得るためには、基地の負担軽減と危険性の除去は必要不可欠だとして、鹿児島県の徳之島など九州南部の離島や、九州にある自衛隊の施設に訓練や部隊の一部を移すなど、沖縄に集中しているアメリカ軍の基地機能を県外に分散することも検討されています」”

と「キャンプシュワブ陸上案」、「ホワイトビーチ沖合埋立案」が候補案となっていますね。

政府案は、どちらも県内案であり、鳩山政権の「海外、県外」移転はどうなったかです。
そして、県内案を、鳩山首相は「アメリカに柔軟性を期待している」という発言意図が理解不能なのです。

普天間基地移転で、安全保障に支障がでても、日米関係に悪化が予想されようが、「海外・県外」移転は、沖縄県民の民意でもあり、政権交代を実現させた国民の民意なのです。
普天間移設問題は、沖縄県の問題ではなく、沖縄県以外の他都道府県の問題なのです。
鳩山政権の言う「海外、県外」移設で真剣に取り組みをしてたと当方には思えないのです。

これは、鳩山首相の最適解を求めてゆく思考方式にあると思いますね。
沖縄県民の負担を軽減を第一とし、沖縄の基地経済も、環境問題をも、他県の基地受け入れの拒否反応も、米軍の再編計画、日米安保(抑止力)からの要素を検討し、最適解を求めてゆく思考回路であるが、沖縄基地問題は、「国外・海外」が絶対条件であり、県内は検討対象外なのです。

県外で、当然、受け入れ候補先は拒否反応は予想され、事実、候補に名前の挙がった市町村は受入れ反対が決議されております。
諸々の難題を公開し、難題を解決するのが政治力です。
記者会見を公開せず、憶測情報だけで、「キャンプシュワブ陸上案」、「ホワイトビーチ沖合埋立案」の県内案が取り沙汰されており、その上、アメリカに柔軟性を期待しているなどは、安直ですね。
真剣に受入れ候補にあがった他府県と折衝したのでしょうか?
沖縄県民の痛手を他府県の住民にも、理解をもとめたのでしょうか?

当方には、検討内容も他府県との折衝事も公開せずに、現実解として「キャンプシュワブ陸上案」、「ホワイトビーチ沖合埋立案」などは政治の怠慢しかないと思いますね。
当方は、普天間移設問題と日米同盟深化・安全保障とは別次元と思っており、政権交代は「変化の好機」にあるのも関わらず、変化できない事はリーダーシップの欠如と思え、最適解をもとめる思考回路がその起因と思っています。

マアー、覚悟をもって事にあたるということですから、最終局面で、政治力で「県外」で解決することを期待するのは、鳩山首相が最適解思考回路を変えられるか次第ですね。

また、米軍の要求条件は、今一歩、良くわからない部分もありますね。





2 コメント

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普天間基地問題 (isao-pw大城 勲)
2010-03-23 20:38:07
普天間移設問題で従来は辺野古移設を容認してきた自民党県連も含めて沖縄県議会が全会一致で県外移設を求めて仲井間県知事の出席で10万人以上の県民大会開催を予定しています。
国政野党となった自民党が責任政党の看板を放棄して無責任に豹変するのは勝手ですが政権与党である社民党、民主党県連が野党時代と同じ無責任な主張を繰り返しては問題解決は不可能です。
普天間の県外移設、無条件返還を求めるならば海兵隊の全面撤退を求めるのが筋であり沖縄駐留の理由である基地施設区域の無期限自由使用に歯止めを掛ける日米安保条約、地位協定の包括的な見直しを米国と交渉し沖縄本島北部に集中する訓練施設の全面返還を求めるのが前提条件である。
この様な本質的な問題に踏み込んで実現可能な議論を提起している唯一の存在が国民新党の下地幹郎議員であるが問題の本質を理解出来ない沖縄県民の多くが短絡的に裏切り者と非難中傷している。
鳩山政権の模索する米国との合意と同時に沖縄県民の理解を得られる解決策は現実的に有り得ない。米国との合意を求めるにはSACO合意で辺野古移設を決めた際に米軍の求めた要件、ヘリ部隊と連動するKC-130空中給油機の運用可能な1300m滑走路と港湾施設が必要である。
それは上に挙げた訓練施設、北部訓練場、キャンプシュワーブ、キャンプハンセンへの兵員、物資機材の搬入に現在の那覇軍港、ホワイトビーチ、天願桟橋からの混雑する市街地経由を避ける為に必要な要件である。
現在、政府内で検討されている陸上案、勝連半島沖埋め立て案では米国との合意は望めない。
沖縄県民の理解を得るには近視眼的な目先の解決策では無く本質的な日米関係の包括的な見直しで在沖海兵隊及び陸軍グリーンベレー等の地上部隊を全面撤退させ、沖縄本島周辺の訓練施設を全面返還させる期限交渉を本気で米国と行うと沖縄県民に約束する事である。
下地幹郎議員が連立与党としての責任を果たす為に沖縄県民大多数の反感を買う危険を敢えて冒してまで現実的な解決策を提起している政治家としての覚悟を鳩山政権は共有すべきである。
鳩山政権が普天間問題を5月末までに解決不能な場合は辞職すると迫った下地議員の覚悟こそが政治家としての見事な見識であり迷走を繰り返す鳩山政権への地元沖縄を愛する血の叫びである。
しかし彼の政治家としての信念、見識、覚悟を米軍基地問題の本質を見誤った沖縄県民大多数が理解出来ない現実は悲劇である。

詳しくは私のブログを御参照下さい。
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鳩山総理の理科系思考 (上野山 謙四郎)
2010-04-16 16:46:04
このブログにある鳩山総理の「最適解を求める答弁」はまことに適切な観察です。私自身理科系なのでよく判ります。政治のように大衆を相手に指導力を発揮すべき場合は、ある程度の曖昧さに包んで表現する必要があります。この際理科系の思考表現は不適当です。文科系理科系の思考優劣ではなく、適応対象によって思考体系を選ぶことが必要でしょう。
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