傍観者の独り言

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小沢事件:虚偽報告書の非公表は強制起訴に影響配慮!・・・小沢氏へは配慮せず?

2012-05-28 00:06:41 | 検察・メディア

27日、朝日新聞の朝刊記事『強制起訴への影響配慮 虚偽報告書 非公表の経緯判明』で、検察組織は、昨年初めに、虚偽報告書を認識したが小沢一郎氏の強制起訴を配慮し非公表と報道。
検察の小沢一郎氏の強制起訴を配慮し非公表は、検察は検察審査会の強制起訴の議決に支障しないことを意図した行為であり、その結果、民主党代表選に影響し、小沢一郎氏は党員資格停止処分される要因になったのです。

朝日新聞の朝刊記事『強制起訴への影響配慮 虚偽報告書 非公表の経緯判明』を転載すると、

”「石川知裕衆院議員を取り調べた検事が事実に反する捜査報告書を作成した問題について、昨年初めに検察内部で発覚した際に不問とし、公表を見送った経緯が検察当局の調べで判明した。小沢一郎・民主党元代表が強制起訴される直前だったため、「検察官役の指定弁護士の活動に、影響を与えないように配慮した」などと、当時の幹部は説明しているという。

 東京地検特捜部の田代政弘検事(45)=現・法務総合研究所教官=は、検察審査会が小沢氏を「起訴相当」と議決した後の再捜査で、2010年5月に保釈中の石川議員を取り調べた。その際に作成された捜査報告書に、事実と異なる内容が含まれていることを同地検は昨年1月上旬に把握。石川議員ら元議員の公判が始まるのを前に、石川議員が「隠し録音」した記録が弁護士から開示されて気づいた。
 特捜部の上司が事情を聴いたたところ、田代検事は「(10年1~2月の)逮捕中の取り調べであったやりとりと、記憶が混同した」と説明した。特捜部から東京地検、東京高検、最高検のそれぞれの幹部へと報告され、「故意の虚偽記載はなく、犯罪は成立しない」と結論づけられたという。
 当時は、指定弁護士が小沢氏を強制起訴する直前だった。当時の幹部らは検察当局の調べに対し、「指定弁護士の職務に影響を及ぼすため、公表しなかった。隠したわけでない」と説明する一方、「いずれ元秘書か小沢氏の公判で明らかになると思っていた」とも話しているという。
 一方で、「調書と違って捜査報告書を重要な書類として認識しておらず、感度が鈍かったかもしれない」と朝日新聞の取材に明かした当時の幹部もいる。
 結局、この問題は昨年12月に小沢氏の公判で弁護側が指摘して発覚。田代検事が虚偽有印公文書作成・同行使容疑で刑事告発されたほか、昨年1月に内部調査をした特捜幹部らも犯人隠避の容疑で告発された。
 検察当局は田代検事については、「嫌疑不十分」で、特捜部幹部らについては、昨年1月の対応に問題はなかったとして、「嫌疑なし」で、いずれも不起訴処分にする方針だ
。」”

と、検察組織は、虚偽捜査報告書を認識しながら検察審査会の議決に配慮し、意図的に非公表し、追及されるまで口を閉ざすことは悪意としか思えないですね。

朝日新聞の本記事については、田代検事、特捜部幹部を刑事告発した市民団体(健全な法治国家のために声をあげる市民の会)の代表の八木啓代女史のブログ『なにがなんでも不起訴にしないと、まずいようです』でも取り上げており、記事の矛盾を指摘しています。
検察は検察審査会の議決には配慮し、小沢一郎氏には配慮せずとは公正中立ではなく、検察組織の責任は大ですね。

当方も、本記事を一読し、地検が捜査報告書の虚偽を最高検まで報告しており、最高検も非公表を黙認していたことに注目しました。
八木啓代女史のブログ『告発受理:もしかしたらもしかする?!』で、田代検事の告発を地検刑事部から最高検に変更し、特捜幹部の告発をも最高検で受理したと書かれていたが、その最高検が捜査報告書の偽造および非公表を黙認していたことです。

最高検が登場し、常識的な処罰が期待できそうであったが、本記事に接し、やはり、本ブログ「小沢事件:田代検事を嫌疑不十分で不起訴へ・・・第三者の機関で裁定を」(2012-05-18)ではないが、最高検も関わっており、最高検による裁きでは不適合であり、第三者の機関による裁定が望ましいですね。



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