傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

復興を「大連立」の「錦の御旗」にする民主党の姑息さ

2011-06-07 10:53:08 | 民主党(菅政権)

民主党が東日本大震災の復興を加速する目的に、ねじれ国会を解消に自民党と「大連立」を「錦の御旗」と掲げていることは、姑息さを感じますね。
復興の遅れは、まずは政府の意欲が主因であり、ねじれ国会は副次的な問題であるが、起因は1年前の参議院選挙の大敗であり、ねじれ国会の総括もせずに、大連立でねじれ国会解消させる動きは、政権与党の責任転嫁としかないです。

復興の遅れは、政権与党の超法規的な政治主導もせず、官僚組織の活用不足であり、ねじれ国会など些細な問題でしかなく、政権与党として国会運営の未熟さですね。
まずは、ねじれ国会ですが、1年前の参議院選挙は、「脱小沢」で政府支持率UPの好材料があったのに、対米追随を容認し、無用な消費税UPを掲げ、国民の期待を失い、10議席を失う大敗したことにより、ネジレを拡大させたのに関わらず、この1年間、国会運営のお粗末さで国民の不評を買い、野党の自民党に隙を与えたのです。

「大連立」で思い出すのは、福田元首相と小沢一郎元代表との「大連立」騒動ですね。
小沢一郎元代表は、「大連立」騒動で辞任騒ぎの際に、「民主党は、まだ、書生意識、まずは、連立だろうが政権与党に就き、自分らの政策実現させることが、政権交代の近道」という主旨の会見しており、民主党は政権運営する能力が未熟と指摘していましたね。
小沢一郎氏は、民主党は「政策立案」には長けているが、国家運営した経験不足が「どういう国家に、どうように導くか」という実務能力が希薄ということと、「民主主義は数の原則」、「多数の数が権限を持つ」、よって「選挙に勝つ事が第一」であり、「選挙に勝つ」には、「国民の生活第一」という考えは単純明快であったが、菅首相は、そういう小沢一郎氏を脱小沢路線を堅持し、参議院選挙の大敗でねじれを拡大させ、その後の選挙には連戦連敗し、国民・野党から期待を失ったのです。
自戒もなく、自責の念もなく、民主党が「大連立」でねじれ国会を解消させようとするのは、姑息としか思えない。

当方は、本ブログ「東日本大震災:復興を「錦の御旗」にする大連立は邪道・・・「政権与党固執症」!」で、
”「「大連立」は、日本を老人性骨粗鬆症にさせた自民党と社会変革の期待が失望になった民主党とが大震災を「錦の御旗」とした「挙国一致の救国内閣をつくる」という大義名分は「政権与党固執病状」でしかないですね。」”
と、300議席の民主党が100議席の自民党に大連立を画策するのは、政権与党の「美味しさ」を堅持したいということしかないのです。
民主党にとれば、「庇を貸して、母屋をとられる」ことになり、自民党にとれば、「庇を借りて、母屋をとる」ことになるでしょうね。

本ブログで、山崎 養世氏が「JBpress」に寄稿の『ガンバローニッポン!!歴史に学ぶ国難からの新生』で提起した問題が日本の構造的基幹問題と思われ、同感と書きました。
東日本大震災の復旧・復興は、火急問題であり、早期に決断し、国会で審議すれば良く、大連立の必然性がわかりませんね。

大局的にみれば、山崎 養世氏が唱える、
”「今の日本は、今後人間が直面する2つの問題を先取りしているとし、第1の問題は、エネルギーと食糧の不足から起きるとし、第2の問題は、ネットと金融を原動力としたグローバリゼーションが起こす、もう1つの危機だ。この危機は、エネルギー・食糧危機の裏側にあるから、2つ合わせて1つの問題になる」”
と指摘しており、大局的な観点で「国家の計」は、政治の主たる責務であり、国家戦略室が「国家の計」を策定し、その方向性で、大震災の復旧(生活再建・産業復活)・復興を地元に委ねれば良いだけです。

積年の自民党主導の政治で、「政官業」の既得権で日本社会は「老化体質」「自閉気質」に陥り、「格差」が醸成され、「貧困社会」に陥り、大胆な社会変革が必要であり、大震災の復旧・復興で、「大連立」を持ち出すことは、与野党の政治家の政権与党固執症としか思えないですね。
それを同調する経済界・メディアも、政官業の既得権社会を変えたくないのでしょうね。 

「付記」

「日刊ゲンダイ」の記事『オマエらも即刻辞めろ! 岡田幹事長と枝野官房長官』の山口朝雄氏の
”「菅もヒドイが、岡田だって無責任極まりない。昨年10月の衆院補選から今年4月の統一地方選と選挙という選挙で負け続けながら、自分は責任を取らない。5日の青森県知事選も自ら何度も現地に足を運んだのに、「8万票対35万票」の大惨敗を喫した。
 それでいて、不信任案に同調した議員には厳重処分をちらつかせて恫喝する。こんな男が、次期代表選への自身の出馬を問われると、「気の早い話だ」と含みを持たせた答えを返すのだ。ホント、「どのツラ下げて」と言いたくなる。
「選挙の責任を取らないのは、枝野官房長官も同じ。幹事長時代の昨年夏の参院選で大敗し、ねじれ国会を招いた戦犯です。その責任を取らないまま、あっという間に官房長官として復権し、ポスト菅に浮上していることに違和感を覚えます。岡田氏と枝野氏には、党の要、政権の女房役としての責任はみじんも感じられません。今後も2人のデカイ態度を許せば、民主党は党内に蔓延する無責任体質を払拭できないし、政党としての未熟さ、政治家以前に人間としての愚かさを国民に見せつけることになります」(政治評論家・山口朝雄氏
)」”
と同感の思いですね。

  



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