銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

落語家と訪ねるバスツアー 大阪編

2016年11月22日 | のほほん同志Aの日常

銀ステ・オリジナル企画の「落語家バスツアー」。

10月には大阪、11月には京都を訪ねました。

見慣れた街を、落語家さんのお話を聞きながらバスで巡る、
いわば、関西版「はとバスツアー」。

さて、どんな時間だったかというと…。

【大阪編】

10月上旬、秋らしい快晴のもと、
落語家の林家染雀さんと一緒に大大阪「船場歴史街道」を巡りました。

バスに乗って頂いて、早速マイクをお渡ししました。
まずは自己紹介、と何やら手ぬぐいを出されました。

「“ぬの字うさぎ”と言いまして、これが僕の紋なんです。
ぬの飛び出してる2本の線がうさぎの耳に見えるようになってまして、かわいいでしょ。」

普段はなかなか間近にみれない紋に皆さま注目されていました。
現在、大阪の中心地と言えば梅田周辺の「キタ」ですが、
戦前までは難波あたりの「ミナミ」が中心地でした。
大阪の人口が東京を上回った「大大阪」と呼ばれた時代はここで築かれていたのです。

そんな歴史深い南大阪は、落語の舞台となった寺社も数多く、落語家さん達とも縁の深い土地。
JR大阪で染雀さんと合流後、御堂筋を南に向かい、
四天王寺・高津宮・大阪美術倶楽部・繁昌亭と巡ってきました。

お寺なのに、なぜか鳥居がある四天王寺。

ですが、本来鳥居は神社に限らず神聖な場所に建てられるものなので、
特に不思議なことではないようです。

その鳥居の中央についているのは、農作業などに使われる「すき」。

「この“すき”は救いを求める人たちを、一人も残さずすくえるように、
という意味を込めたものなんです。」

すきですくう、に救うをかけているんですね。

続いてやってきたのが高津神社。

落語「高津の富」の舞台となった場所です。

演目にちなんだ「高津の富亭」。

こちらでも落語家さんが寄席を開催されるそうで、右側には小さなカフェも。

訪問地へ向かう間も通りの由来や歴史についておもしろ詳しく語って下さる染雀さん。
船場を歩いて巡るイベントの講師を務めていらっしゃるため、
大阪の歴史について、とても深い知識をお持ちです。

「梅田は、元の表記は「埋田」といって、その名の通り泥地を埋めて田畑にしたんです。
今のビルが立ち並ぶ姿からは想像もできませんが、本当に田舎でした。」

語られる大阪の姿に皆さま、耳を傾けつつメモをとるお姿が印象的でした。

最後は、上方落語のホームグラウンド、天満天神繁昌亭でゴール。
このあと、繁昌亭の昼席を見ていかれた方も。

大阪の街がぐっと身近に感じられたひととき。
染雀さん、ありがとうございました!

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昭和クラシック

2016年11月21日 | Hの生きる喜び、それは

豪華な内装、シャンデリア、トイレ付きにコーヒーメーカー付き
まるで車内は動くパーティー会場のような
大型バスが配車場所に止まっていて、、、

外観は、どちらかといえば昔懐かしレトロクラシック

まさか、うちの手配したバスじゃないよね…?と
おそるおそる近づいていくと、
陽気なドライバーさんと、笑顔が素敵なガイドさんが登場

「やあやあ、おっはようございます!」

とまあ、まさか初対面でここまで陽気ではありませんが、
イメージはまさにこんな感じで始まりました

初めてお世話になったバス会社さんです
たいてい、お互い敬遠しあうのですが、
あちらの歩み寄りが早かった

「バタちゃん、(←ガイドさんの愛称?らしい)、コーヒーふたつ、
俺と添乗さんに持ってきて、アツアツ挽きたての、頼むよ」

「はいはーい、今すぐ、はいどうぞ」

この会話が、もう、懐かしいドラマを見ているようで、
ほんわか、あったか、心地良い空気

かと思えばすぐ切り替えるおふたり

「ところで、今日のお客さんやけど、
こういう方たちやったら、俺はここはこうした方がええと思う」
「ここは、この流れでこうしたらどう?私お手伝いしますから」と、

さっきまでコーヒーを飲みあっていたふたりとは思えないほど真面目

この段階で、私はもう、信頼しきっていました

バスといい、運転手さんといい、ガイドさんといい、
今時ではないですが、気取らず、気負わず、自然体で
あったかくて、居心地がよくて、なぜか安心できるのです

古いバスは、かび臭かったり、
ソファやカーテンが色あせていたり、
乗り心地が悪かったり、というのが常ですが、

今日のバスは、大切に使われ、丁寧に手入れされて、
年期がしみ込んだ、“深い味わい”のあるバスでした

もう、私はここで就寝してしまいたい?ぐらいでした

途中、人混みで時間がおしてきてしまった時、
ひとことドライバーさんに
「申し訳ないんですが、帰着が30分ほど遅くなるかもしれないです」

とお詫びしたら

「そんなん、なんで謝るん?
俺は、お客さんの喜ぶ顔が見たい、ただそれだけや
今日中に帰りついたら、深夜になってもええよ、(それはあきません~と私)
それより、楽しんでもらおう、な!」

と、ドラマみたいなセリフをペロっと仰ったのです

「お客さんの喜ぶ顔が見たいだけ・・」

その後、何度もそのセリフがリフレイン

貸切バスをめぐる規制は厳しくなる一方
つまり、規則で全てを縛り付けて、安心安全なバス運行をめざしており(らしい)
もはや、バス会社や運転手に個性は必要なくなったのです

まるでロボットが運転するように
ベルトコンベヤーでバスを手配するように

人と人が会話をして、交渉をして、取引するという商いの基本が
なくなったのです
人と人が対話をして、その日の旅行を楽しむという姿勢自体・・・

そんな中の今日
こんな人情味あふれるバス会社さんが、残っていたことが、嬉しかったのです

昭和にタイムスリップしたような一日でした

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手話と口話

2016年11月20日 | Hの生きる喜び、それは

突然ですが、「西川はま子」という方をご存知でしょうか
もし、ご存じなければ、「西川吉之助」はいかがでしょう

私は「ノー」でした
今日、初めて知りました

伊丹の聴覚障がい者さんたちのバス旅行に、今年もご一緒してきました
行き先は近江八幡


水茎焼の絵付け体験や、八幡堀周辺の散策など
よくある近江八幡の観光プランでしたが、
職員の方からどうしても立ち寄って欲しいと言われた場所がありました

それが、「西川吉之助」さんの家(跡地)です
ところが、観光協会に聞いても、町並み案内人に聞いても分からない
地図で調べても、何もない

ガイドさん曰く「近江八幡は西川の姓をもった商人ばっかりですから
誰かと勘違いしておられるんじゃないですか、多分西川利右衛門でしょう」

そんなこんなで分からないまま今日を迎え、
西川利右衛門に寄ろうとしたところ、

「利右衛門じゃないです、間違いなく、西川吉之助です!」
「私たちの間では当たり前に有名な方で誰でも知ってるんです、
でも、一般の方には分からないかも・・」としょんぼり

「え、ほんまに吉之助ですか??」と、あわてて再び探し始めるガイドさん
協会に聞いても知らないんだから、町の長老らしき人??に確認し

ようやくわずかな情報を得ました
今では、家の跡も、碑も、案内表示も何も残っていませんが
ここに住んでいたであろう場所を突き止め、案内することができました

西川吉之助、とは、口話教育の普及につとめた第一人者
西川はま子、とは、吉之助の娘で生まれながらに聴覚障がいを持った人

娘のために、と父が口話教育を研究し、広めたのです

そもそも私は、「口話教育」という言葉ですら初めて聞きました

手話とは全く違います
口の動きで言葉を読み取るのです

西川はま子は、手話教育をいっさい受けず、
正しい口形の読み取りと、正しい発話を身に付けました

聞こえない耳を持ちながら、口話法を習得するのは、至難の業です
父から厳しく教え込まれたことによって、努力をし、
その甲斐あって、聴覚障害者とは思えぬほど流ちょうに、国語の教科書を朗読したそう

その朗読や会話がラジオで放送され、世の中のろう児の親たちを驚かせました

聴覚障がいを持った方のコミュニケーションは手話が一般的とされていますが、
小さい時から手話を使うことに慣れきってしまうと、
いつか社会に出て行った時、否応無しに手話を知らない人と出会う事になります
例えば私のように・・
その時、どのようにコミュニケーションを取ればいいのでしょう?
いずれ社会に出て行って、そんな壁にぶつかっても乗り越えられるように
考えられたのが口話教育、だそうです

聴覚障がい者のグループのバス旅行だと、静かだと思われるでしょうか
いえ、全くそんなことないんです

ボランティアさんがたくさん来てくださって、
手話や筆記で説明をし、その説明に、手話や筆記で返事するのではなく
口の動きや、声に出して反応してくださるのです

ひとつひとつの言葉をすくい上げるように、
ゆっくりと、丁寧に

あ、り、が、と、う

手話だって、手をポンと打ったり、素早く動かしたりと、音が出ます
だから、けっこうバスの中は賑やかなんです(笑)

ボランティアさんも、手話をしながら、口の動きも大きくしてくださり、
嬉しい、悲しい、などの顔の表情も豊か

皆さんは、あらゆる方向から意味を理解するのです

吉之助の娘を深く思う愛情から生まれた「口話」
果たして今どれだけ浸透しているのでしょうか

口話法のみの教育に反対をし、
強く手話を推し進めた、高橋潔というろう学校の先生がいました
日本のろう教育において、手話の発展に大きく尽くした人です

西川吉乃助と高橋潔は、
ろう教育者として同じ時代に生きましたが、
その教育法は、口話と手話に分かれて、お互い相容れることはなかったようです

その後、吉之助は何かに行き詰まり、自死という道を選びます
吉之助の死後、41歳の若さで無くなった娘のはま子の死因も謎に包まれています

手話 OR  口話 でないといけないのでしょうか
手話 & 口話だといけないのでしょうか

一日そこら、聴覚障がいの皆さまとご一緒しただけで
偉そうなことを言える立場ではありませんが、

今日一日、皆さまが手話も口話も分け隔てなく、
コミュニケーションツールとして活用され、
楽しんでおられた様子を見て、そんなことないんじゃないかと思いました

気持ちが伝われば、笑顔だって、ジェスチャーだって
立派な伝達ツール、だと思います

関西初展示のバイカルアザラシ(琵琶湖博物館)

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お、こんなとこにもヤツらが

2016年11月18日 | のほほん同志Aの日常

北海道の写真がアップしてくれ!と待ってますが…

しばしのご猶予を。

というわけで、今日はミニマムに小さな小ネタです。

先日、近江の芋ほり?でゲットした小芋たち。

ミーとミッキー、かわいすぎて料理できません!

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紅葉のウォーキングご一緒しませんか。
是非、秋に燃える一瞬のきらめきを探しにご一緒ください。

こちらをご覧ください。

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湖北の秋

2016年11月17日 | Hの生きる喜び、それは

「湖北」とはいうまでもなく、琵琶湖の北を指すが、
さてとこから先を「湖北」と呼ぶのか、はっきりしたことを私は知らない

京都は桜が盛りでも、まだその辺(湖北)は早春で、
枯枝の中にこぶしの花が咲いていたりする

紅葉の頃には、もう粉雪が散り始める

 

寂しいけれども暗くはなくて、
しっとりしていても、湿っぽくない

 

陶器に例えれば、李朝の白磁のような
そんな雰囲気が好きで私はしばしばおとずれる

白洲正子「かくれ里」 (湖北 管浦)より引用

この、「寂しいけれど暗くはなくて」「しっとりしていても、湿っぽくはない」
このフレーズが、今なら分かるような気がします

京都や奈良とは違って、矛盾していますが
「くすんだ艶っぽさ」というのでしょうか
そういうものが湖北には感じられるのです

畏れ多いながら、私も最近「湖北」が好きになってきました
故郷ではないのに、琵琶湖を眺めていると落ち着きます
JR湖西線に揺られていると、実家に帰るような気持ちになってきます

週末は、ふらりと高島市マキノへ。

(ブナの森の黄葉)

(メタセコイヤ並木、色づきはこれからですね)

(奥に琵琶湖と、メタセコイヤ並木を眺めて)

週明けは、添乗で山門水源(やまかどすいげん)の森へ。

森が雨でくすぶって、何とも言えない雰囲気に

ふわふわの苔がますます輝いて

時折こんな真っ赤なカエデもあったりして

あ、かわいい!アカハライモリ

自己主張しない、自然のありのままの姿に出会えて、嬉しかったです


エナガはこんなしめった森が大好きです


あ、行っちゃいました・・

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