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銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

本日も真夏日でした。薔薇の花束を手に

2025年09月03日 | 見かけだおしNのつぶやき

チャイムが鳴ると、キャンキャン鳴く(吠える)本能犬。

全くもう。

お客様をお迎えしてもまだ鳴いてる。

うちの看板犬には困ったものです。

 

本日も来店を告げるチャイムと犬の鳴き声で、賑やかな玄関先。

お客様の大きな声が、奥の部屋にも届いてきました。

「もう私もすっかり、、うんぬん」わんわん

「だからこれ、、、うんぬん」わんわん

対応したスタッフの声が重なります。

「え?バラですか?!」

 

そこで、奥の部屋にいた私も耳を研ぎすませました。

だって真夏日に「バラ」「薔薇」って?

確かに聞こえましたが、どうもその場には不似合いなワード。

一体どういうこと!

 

お尻がムズムズしてきて、やっぱり知りたい、何事か。

「今日はどうされましたか」

お客様のもとに出向くと、

「あら、あなたいたの。いえ、私も92歳になったから、

しんどいし、もうパンフレット止めてもらおうかと思って」

で、このバラは?

「いえ、おたくとのお別れにバラの花束でもと思って」

えーーーっ

ほんと、毎度お客様の心意気にはまいります。

 

今日も外は炎天下。

汗だくでご来店くださって、その目的が…

うちとのお別れだなんて、すごいな〜、ほんと。

だいたい薔薇の花束って、こんな時に使うものでしたっけ。

笑う。

もっと笑ったのは…

しばらくお話しをして、お茶を飲まれて、その帰り際、

「じゃあ、また秋ね、なんかいいのあったら又誘ってね」

又?

お客様の行動は奥深く、私たちの想像を軽く超えてくる。

 

まだまだ強い西陽が入る残夏の事務所に、

真紅の薔薇が、自己主張していました。

 

 

 


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空から届いた贈り物

2025年09月02日 | 見かけだおしNのつぶやき

今朝ぶどうが事務所に届きました。

送り主を見て、

あ!いつもの。

すぐにお礼の電話を入れました。

 

「主人が亡くなりました」

***************************************

銀ステさんで行ったあの5月の旅が最後でした。

あの時の、笑った写真、遺影にしたんですよ。

皆さんに会うためにとびきりのおしゃれしてたでしょう。

きっと、あの旅行が本当に楽しかったんだと思います、

すごくいい顔してたので。

 

ぶどうは毎年、贈答用に使ってるとこなんです。

主人が毎年やってたんですけど…

残ってたんです。

銀ステさんの住所が先方に。

だから、主人の思いのような気がして。

************************************

コロナの時に贈り物が届き始めました。

「これを乗り切ったら銀ステさんの時代が始まるよ」

「辛抱、辛抱、絶対大丈夫」

「甘いもの食べたら、乗り切れるから」

いつもご本人作の絵手紙とともに事務所に届きました。

 

ご主人からの最後の贈り物。

いつもの絵手紙はありませんでした。

でも…ちゃんとメッセージは届きました。

ありがとうございます。

 

ところで!銀ステ時代はぜんぜん来てませんよ!

でも、、、頑張っていきますね、

ぶどうはすごく甘くて、ちょっと酸っぱかった。

 

 

 

 

 


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糊付けの一張羅ワイシャツ

2025年09月01日 | 見かけだおしNのつぶやき

びっくり。

銀のステッキでは、もう出ることもないと思っていた祭り。

そもそも祭りそのものが難しくなりました。

当社でツアーにするにはという意味です…

が、本来、うちのスタッフは私も含めお祭り好き。

旅は、土地を、その土着文化を知ること。

ならば、祭り事は重要な要素。

 

津々浦々と、脈々と、受け継がれる、数知れぬ氏神様のための儀式。

日本を知るにはやはり祭りです!

 

さて明日から、当社では久しぶりの企画が出発します。

びっくりしたそのお祭りとは…越中八尾おわら風の盆です。

はっきり言いましょう。

恐ろしいツアーです。

はい、もちろん添乗員にとってはという意味です。

 

夜、いえ深夜まで繰り広げられる、そして集合場所が大混雑で難しい。

もうこれだけでも、添乗員目線では絶対やりたくない企画。

でも、明日から出発のお客様、ご安心ください。

経験値から、銀のステッキならではの企画にはしていますので。

 

さて、思い出すのは、

旅行業につき、まだオタオタしていた頃、

恐ろしい長岡花火のツアーで散々な目にあって

自信喪失の私に、

「このツアーが行けたから、行けますよ」とあっさり、

意味不明の理由でおわらの添乗がついたこと。

 

銀のステッキでは、もはや80代は当たり前。

でも、当時は?

あの時、お一人参加の90歳の男性がありました。

もちろん、年齢からしても、要注意のお客様でしょう。

ところが、その方、頑なに注意されることを拒まれました。

今はわかります。

もし何かあって、今後参加できくなるとか、

過度に気を使われるとか、人に絶対迷惑かけたくないとか、

そういうのが嫌だということを。

でも、深夜の祭りおわらですよ、気にするし、注目もする。

まだ私、若かったし?

 

結果、バスの集合場所には時間になっても戻って来られず、

「やっちまったーー」汗だくで探し回りました。

べっとりスーツにまとわりつくその汗はもちろん冷や汗でした。

詳細は忘れたものの、ずいぶん後になって自力でバスに戻られ

心底安堵する私の目に映ったのは…

真っ赤に染まった白いワイシャツの袖でした。

どこかで怪我をされたんでしょう、血だらけだったんです。

 

「大丈夫ですか」

 

当たり前にかける言葉。

私、その言葉を飲み込みました。

そして、何事もなかったようにバスに乗っていただき、

ホテルへ向かいました。

あの時の自分の中の心の渦巻きだけはしっかり覚えています。

もしかあの時からなのかもしれない。

 

朝、お部屋にお伺いすると、

きっと昨夜、日が変わってから、ワイシャツを手洗いされたんでしょう、

かえって血の滲みが広がった、一張羅の白いワイシャツ。

糊付けの後は微塵もありませんでした。

 

ドア越しに「どうされました?」とお客様。

「いえ、今日の出発時間をお伝えしていたかな?と思いまして」

 

私の越中八尾おわら風の盆の記憶です。

 

 

 


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今日で、8月が終わります。

2025年08月31日 | 見かけだおしNのつぶやき

日々が走馬灯なのはもうすっかり慣れてしまったので、夏に限っての話。

毎年、私にとって夏は「暑いより早い」

芽吹のみどりが綺麗やなぁと言っていたら、

あっという間に蝉が鳴いて恒例の白馬滞在に突入。

それが終わると立て続けに海外へ出て戻ってきたら

鈴虫が鳴いている。

あれ?私、ちゃんと夏を楽しんでない。

と、思ってみても、すぐに紅葉シーズン突入。

夏があったことさえ忘れてしまう。

ここ数年ずっと同じパターンだったので、

今年は、出だしから夏を意識して楽しもうと、決めていました。

とはいえ、そうはしゃぐこともなくなったので、

何をするわけではないのですが、、、

ただ夏をちゃんと過ごしたかった。

 

一つは、海に入ってみました。

もう思い出せないくらい遠ざかっていましたが

海が気持ちいいことを知りました。

ただぽっかり浮かんで、空を見上げただけですが、

自然セラピーなるものがあるのだとしたら、

これはバツグンの効果でした。

 

もう一つは、家の掃除。

夏に関係なさそうですが、関係あります。

銀のステッキはサービス業にしては夏の休みが長い。

よってこの機会に手をつけました。

ずっと放置していた実家の片付けです。

今まで見ないふりをしてきたのには、理由がありました。

が、ようやくその時が来たということです。

思い立ったら、すーと憑き物が消えたように…

ただ捨てまくる。

 

たったこれだけですが、

いつもより、夏が充実していたんですよね。

毎年与えられる時間は同じなのに、不思議です。

結局、意識するか否かなんでしょう。

 

さて、気温は変わらずとも、確かに明日から9月。

うっかりすれば、あら年末ってことにならないよう、

今や絶滅危惧、“短すぎる秋”を大事にしたい。

酷暑ももう少しの辛抱です。たぶん。


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銀ステ夏の風物詩 大曲花火の職人芸

2025年08月30日 | 見かけだおしNのつぶやき

今日は大曲花火。

ありがたいことに、銀のステッキ夏の風物詩として、

毎年の恒例行事となっています。

かつては当社新人添乗員の登竜門として、先輩スタッフに同行して

研修としても利用してきた特別な企画です。

 

とはいえ、もう何年も続いているツアーで、

メインの添乗員もずっと変わらず同じ。

よって本来心配する要素は全くないのですが、

こればかりは、遠く自宅からBSで観ていても…大丈夫かな?

頭によぎります。

何がって?

もちろん花火後の帰路です。

添乗員としては一番緊張する場面。

昨日の報告では、お客様の歩くペースもずいぶんゆっくりになっておられると。

日本一の花火大会、それだけ多くの人が集まるわけですから

祭りの後の混雑も日本一級。

 

まもなく花火もファイナル間近、

そろそろ緊張感で気もそぞろに

お客様に声をかけ始めるスタッフの姿が浮かんできました。

珍しい形態の花火が上がるたびに解説者が繰り返してた

「これも職人さんの腕の見せ所」

ならば、添乗員もここからが腕の見せ所。

まさに職人芸です!?

 

駅までの道のり、皆さん頑張ってくださいね!

 

花火だけは特別。

やっぱり今年も緊張してきました。

これも毎年のルーティンです。

 


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