昨日は北海道・根室の旅のグルメ編でした。
本日は自然について。
台風一過のあと、お天気には恵まれました。
今回のツアーでは初日に巨大な砂嘴・野付半島、
2日目にバードウォッチで有名な風連湖、花の湿原・北方原生花園、納沙布岬
3日目に霧多布湿原、隠れた名所国泰寺を巡りました。
すべてについては書ききれませんので、特に印象的な場所をピックアップ。
まずは野付半島。
野付半島はこの世の最果てとも言われる「トドワラ・ナラワラ」が有名。
トドマツの立ち枯れ、ミズナラの立ち枯れた光景がこう呼ばれるのですが、
台風などの浸食によって、後30年もすれば消えてしまう景色とも言われています。
ラムサール条約で保護された湿地で、野鳥も観察されます。この日は主にアオサギがいました。
植物も豊富で、ハマナスの実や、ツリガネニンジンの花などがあちこちに。
遮るものは何もなく、時刻は丁度夕暮れに差し掛かる頃、一面のススキが黄金に染まり、
寂しくも美しい場所でした。
次は日本最東端・納沙布岬
日本で最も早い日の出が見られることでも有名なこちら。
この日は晴れたこともあり、今はロシアの占領下にある貝殻島までが見渡せました。
運が良ければ可愛いラッコが来るそうなのですが、残念ながら今日は不在でした。
「明治までは普通にラッコがたくさんいたんですが、毛皮が寒冷地では重宝されました。
乱獲されてしまって数が激減してから、今は保護されてます。
少し前からまた、時々ですが納沙布にきてくれるようになったんです。」と佐藤さん。
むむ、土地が開拓されていくとこんな問題もあるんですね。
ラッコ、見たかったなぁ。
野鳥の宝庫・風蓮湖と春国岱。
汽水湖(海水と淡水がまじりあった湖)としては北海道第3位の広さを誇ります。
こちらもラムサール条約登録地。
佐藤さんが持ってきてくださったライカの望遠鏡。
遠くの野鳥が良く見えます。
ちなみにここで見えたのはタンチョウの番。
やっぱり鶴はきれいです。
ややわかりづらいですが、真ん中に留まっているのはオジロワシ。
ボサボサしていますが、これは夏毛。冬毛になると美しくなります。
ここ、風蓮湖の木道入口の駐車場なんですよ。
近くまで寄ろうとするとすぐに飛んで行ってしまうため、必ず距離をとらないといけません。
猛禽類は王者の風格があっていいですね。
望遠鏡でのぞくと本当に格好良い!写真で伝わらないのが残念です。
赤いのはサンゴソウの名前でも知られるアッケシソウ。
まるで珊瑚のような形に、真っ赤に染まることからこの名がついています。
「これはまだまだ。もっと深紅になっていきます」
まさしく珊瑚のごとし。
汽水湖ならではの光景。先日の台風で打ち上げられたクラゲが、、、。
なんの種類か、わかりますか?
最後は北方原生花園。
7月の上旬に咲くヒオウギアヤメで有名な湿地。
他にも様々な花が初夏に咲くのですが、「その時期に何故かこっちの仕事が当たらないんです」と
残念そうな佐藤さん。本当に良い景色が広がるそうです。
ここのもう一つの名物が、放牧されているポニーたち。
ポニーは花を食べずに雑草だけ食べてくれるので、花がきれいに咲くのに
一役かっています。
今の時期は花は終わっていますが、お仕事中のポニーたちを訪ねに散策へ。
と、ここで一つ注意が。
「木道の上にポニーがいた場合、動かすことはできませんので、そこから先には進めません。
前にここに来たときは丁度入口の所に立たれてしまいまして。
1時間くらい待ってみたんですが入れず、1歩も中に入れなかったんですよ」
先輩、お疲れ様でした。今回は入れましたよ。
もくもくと仕事をこなすポニーたち。
1頭木道に上がってこちらへトコトコ歩いてきましたが、方向転換。
ポニーは見た目の割に気性が荒いのでご注意を。
今回の添乗で驚きましたが、根室は湿地の宝庫。
野鳥と植物の観察が好きな方にはたまらない土地でした。
他の観光地とは違い、さびれた感じも「果て」にきたという実感を与えてくれます。
さて、今回のツアーに引き続き、来年2月には「佐藤さんと行く、砕氷船ガリンコ号」の旅が。
北海道はあまりなじみがない方も、何度もいっているという方も、北海道の魅力はまだまだ尽きません。
佐藤さんのお話がそれを余すことなく引き出してくれます。
気になる方は是非!