銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

昭和クラシック

2016年11月21日 | Hの生きる喜び、それは

豪華な内装、シャンデリア、トイレ付きにコーヒーメーカー付き
まるで車内は動くパーティー会場のような
大型バスが配車場所に止まっていて、、、

外観は、どちらかといえば昔懐かしレトロクラシック

まさか、うちの手配したバスじゃないよね…?と
おそるおそる近づいていくと、
陽気なドライバーさんと、笑顔が素敵なガイドさんが登場

「やあやあ、おっはようございます!」

とまあ、まさか初対面でここまで陽気ではありませんが、
イメージはまさにこんな感じで始まりました

初めてお世話になったバス会社さんです
たいてい、お互い敬遠しあうのですが、
あちらの歩み寄りが早かった

「バタちゃん、(←ガイドさんの愛称?らしい)、コーヒーふたつ、
俺と添乗さんに持ってきて、アツアツ挽きたての、頼むよ」

「はいはーい、今すぐ、はいどうぞ」

この会話が、もう、懐かしいドラマを見ているようで、
ほんわか、あったか、心地良い空気

かと思えばすぐ切り替えるおふたり

「ところで、今日のお客さんやけど、
こういう方たちやったら、俺はここはこうした方がええと思う」
「ここは、この流れでこうしたらどう?私お手伝いしますから」と、

さっきまでコーヒーを飲みあっていたふたりとは思えないほど真面目

この段階で、私はもう、信頼しきっていました

バスといい、運転手さんといい、ガイドさんといい、
今時ではないですが、気取らず、気負わず、自然体で
あったかくて、居心地がよくて、なぜか安心できるのです

古いバスは、かび臭かったり、
ソファやカーテンが色あせていたり、
乗り心地が悪かったり、というのが常ですが、

今日のバスは、大切に使われ、丁寧に手入れされて、
年期がしみ込んだ、“深い味わい”のあるバスでした

もう、私はここで就寝してしまいたい?ぐらいでした

途中、人混みで時間がおしてきてしまった時、
ひとことドライバーさんに
「申し訳ないんですが、帰着が30分ほど遅くなるかもしれないです」

とお詫びしたら

「そんなん、なんで謝るん?
俺は、お客さんの喜ぶ顔が見たい、ただそれだけや
今日中に帰りついたら、深夜になってもええよ、(それはあきません~と私)
それより、楽しんでもらおう、な!」

と、ドラマみたいなセリフをペロっと仰ったのです

「お客さんの喜ぶ顔が見たいだけ・・」

その後、何度もそのセリフがリフレイン

貸切バスをめぐる規制は厳しくなる一方
つまり、規則で全てを縛り付けて、安心安全なバス運行をめざしており(らしい)
もはや、バス会社や運転手に個性は必要なくなったのです

まるでロボットが運転するように
ベルトコンベヤーでバスを手配するように

人と人が会話をして、交渉をして、取引するという商いの基本が
なくなったのです
人と人が対話をして、その日の旅行を楽しむという姿勢自体・・・

そんな中の今日
こんな人情味あふれるバス会社さんが、残っていたことが、嬉しかったのです

昭和にタイムスリップしたような一日でした

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