猪苗代湖

2011年05月07日 | 日本の湖沼百選





項目  単位  
所在地   福島県
面積 km2 103.3
周囲長 km 50
最大水深 m 94.6
平均水深 m 51.5
貯水量 km3 5.40
水面標高 m 514
成因   構造湖
淡水・汽水   淡水
湖沼型   酸栄養湖
透明度 m 6.1

猪苗代湖は、福島県の会津若松市、郡山市、
耶麻郡猪苗代町にまたがる、日本で4番目に
広い湖。別名、天鏡湖(てんきょうこ)。
阿賀野川水系所属の一級河川の指定を受け
ている。

福島県のほぼ中央に位置する。面積は琵琶
湖、霞ヶ浦、サロマ湖に次いで日本第4位
(日本の湖沼の面積順の一覧参照)。福島
県最大。また、湖面の標高514mは、全国で
も有数の標高の高い湖であり、磐梯朝日国
立公園に属する。強酸性の地下水や強酸性
の源泉が長瀬川を通じて流入するため湖水
は酸性を示す。

また、鉄イオンやアルミニウムイオンの濃
度が高く、酸性の流入水と中和する過程で
有機物やリンが吸着・結合して沈殿、水中の
有機物の量を示すCODは0.5mg/L(2004年現
在)と日本でもっとも少ない湖。4年連続
で湖沼の中で水質日本一になっている。

近年、流入する酸性水の量や質の変化、生
活系や産業・農業系排水の流入等の要因に
よって湖水が中性化する傾向があり、今後
中性化が進行すると有機物を沈殿させる作
用が働かなくなったり、湖底に沈殿してい
た物質が溶出したりして水質が急激に変化
する可能性がある。



2002年、福島県では、猪苗代湖及び裏磐梯
地域の湖沼群の水環境の悪化を未然に防止
し、水環境を保全していくため、水質汚濁
防止法の上乗せ規制及び横出し規制条例の
「福島県猪苗代湖及び裏磐梯湖沼群の水環
境の保全に関する条例」を制定。

更新世中期、約20万年前に猪苗代盆地が形
成された。その後、磐梯山による9万年前
頃の翁島火砕流堆積物と5万年前頃の頭無
火砕流堆積物によって、それ以前の猪苗代
盆地の河川が堰き止められて水位が上がり
古猪苗代湖が出現した。その後の日橋川に
よる急激な侵食により湖面が現在の高さま
で低下し、猪苗代湖が形成された。

降水量が不足する郡山市周辺の安積原野に
飲料用水や農業用水を供給するために、湖
の東側より取水し、分水嶺の山をトンネル
によって越える安積疏水・新安積疏水が作
られた。近代日本を代表する重要な疏水事
業によって安積原野は、日本有数の米の生
産地に姿を変えた。用水は最終的に阿武隈
川水系に回収される。安定した供給量を確
保するため、湖の西側にある流出河川の日
橋川に十六橋水門を設け湖水面の高さ調整
を行っている。

猪苗代湖は、福島県を代表する観光スポッ
トである。日本百景に選定されており、マ
リンスポーツやキャンプなど、年間を通し
て家族連れなどの観光客が多い。白鳥の飛
来地としても知られている。湖北岸には天
鏡閣(重要文化財)、野口英世記念館など
がある。冬には、強い季節風に吹き上げら
れた水しぶきが木などに付着して、そのま
ま凍り付いてできる「しぶき氷」が有名。
国の地方港湾、翁島港、湖南港がある。

「猪苗代湖のミズスギゴケ群落」「猪苗代
湖のハクチョウおよびその渡来地」が国の
天然記念物に指定されている。

弘法大師がこの地を通りかかった際、機を
織っていた女に水を乞うが断られてしまう。
そこで別の村で米をといでいた翁という名
前の貧しい女に米のとぎ水を乞うと、快く
飲ませてもらえた。その翌日、磐梯山が噴
火して周囲の52の村が陥没して湖底に沈ん
でしまったが、弘法大師に水を飲ませた翁
の家だけは湖底に沈まず、島となった。こ
れが翁島だという伝説が会津地方に伝わる。



【エピソード】


 
やはり、福島原発事故の影響を受けていた。
しかしながら、情報公開が遅れた分の影響
が今後どのような影響を与えるのか細心の
注意がいる。
 

 

 


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