福島第一の原発 汚染の範囲がさらに拡大

2013年08月10日 | 防災と琵琶湖

 

東京電力は9日、福島第1原発1号機タービン建屋
海側で7日に新設した観測用井戸の地下水(8日採
取分)から、1リットル当たり2万3千ベクレルの
トリチウムを検出したと発表した。これまでは2号
機タービン建屋より南側で高濃度の放射性物質が確
認されているが、北側に汚染が拡大している可能性
が浮上したという。トリチウムの法定基準は1リッ
トル当たり6万ベクレル。7月以降、2号機タービ
ン建屋南の3、4号機タービン建屋海側で地下水の
放射性物質濃度の上昇が確認されていたが、北方向
で検出されるのは初めてとなる(産経新聞)。



また、
今週の東京電力福島第一原発では、ケーブルな
どを収容する海側のトレンチ(地下トンネル)周辺の汚染
水を海に拡散させる地下水の漏出量をめぐり、政府と東
電が試算値を出した。対策を練るための重要な数値だが、
政府が出した一日当たり三百トンとの値は根拠の薄いも
のだという(東京新聞)。




 朝日新聞によると、東京電力福島第一原発の建屋近
くの地下水から高濃度の放射性物質が検出
されてい
る問題で、政府の原子力災害対策本部は7日、1日
あたり推定三百トンの地下水が放射性物質で汚染さ
れ、海に流出しているとの試算を明らかにした。東
電による汚染水対策は破綻し
ており、政府は国費を
投入して対策に乗り出す方針を固めたという。それ
によると資源エネルギー庁によると、福島第一原発
では山側から海側に1日約一千トンの地下水が流れ
込んでいるという。このうち、原子炉建屋などへ約
4百トンが流れ込んで汚染水になっているとしてい
たが、試算では、残り6百トンの地下水のうち3百
トンが建屋周辺の汚染土壌の影響で汚染水となり、
海に流れ出ているとした。漏れ始めた時期は特定で
きず、事故直後からずっと漏
れ続けている可能性も
否定できないという。残りの3百トンは汚染されず
に海に流れているとみられる。東電は9日にも汚染
された地下水を井戸から汲み上げ始める。当面百ト
ン汲み上げるみ上げる計画で今後井戸を増やす。増
えた汚染水はタンクで保管。東電によると、現在の
設置済みのタンク容量は計約38万トンで、うち約32
万トンが汚染水の保管にすでに使われている。2015
年までに70万トン16年度中に80万トンまで増設する。
東電は汚染される地下水を1日60万トンにまで減ら
し、タンクにためられるようにする計画だ。汚染さ
れている土壌を薬剤で固めて壁を造って取り囲み、
地下水が流れ込まないようにして汚染水を減らすと
いう。しかし、東電はタービン建屋から汚染水が漏
出している可能性については想定していない。汚染
水の放射性物質の濃度は井戸水で調べているが、採
取の時期や場所によってまちまちでよくわかってい
ない。漏出元や汚染されている場所の範囲も特定で
きていない。対策の抜本的な見直しを迫られる可能
性もある。東電はさらに、原発施設を取り囲むよう
に土を凍らせて地下水が流入するのを防ぐ。工事費
は数百倍円規模で東電では賄いきれないことから、
国が一部費用を負担することにした。経済産業省は
研究費名目で、金額を示さずに14年度予算で概算要
求する方針だと報じていた(2013.8.8)

 

 

 【エピソード】

そんなニュースを目にし、再確認のために 武田邦
彦著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』を
目についたところをメモ代わりに書き出してみて改
めて、関連時事への注意喚起としました。興味が有
れば読んでおいて下さい。

武田邦彦著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』
※「第1章 原発の後始末もウソばかり」PP.20-24

 

【脚注及びリンク】
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1.福島第1汚染の範囲がさらに拡大か、産経新聞、
 130810
2.地下水漏出量に大きな差 政府と東電、異なる試算
 値
、東京新聞、130810
3.衝撃! 福島原発第一の怖い現状!、NAER、130810 
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