総会(新年会)報告

2011年01月31日 | 日誌





【総会概要】

1 日 時 1月30日(日)18:15~20:45
2 会 場 四番町スクエア 割烹『楽座』
3 出席者 5名(欠席:4名)
4 内 容

(1)故石井智幸様 黙祷
(2)欠席の谷口三平会代表との意見交換報告
(3)出席者の近況活動報告
(4)NPO『水辺と暮らし』設立の提案

【採択方針】

(1) 本会は来年まで存続。
(2) (4)の件は従って、独自で展開し1年後
  再度本会との関係を検討し明確にする。

                                 以上

 

【エピソード】

河豚鍋を囲み今回もお酒に飲まれ気味に新年会が
引き続き開催されいろいろな話題や質問が交わさ
れましたので紹介します。

①鳥インフレエンザの感染経路は?

「鳥インフルエンザ:東アジアで情報共有 感染
経路解明へ-環境相方針」


松本龍環境相は31日、アジア各国間で鳥インフル
エンザの情報ネットワークを構築する方針を明ら
かにした。特別天然記念物のツルや養鶏場での発
生が確認された鹿児島県出水市の渋谷俊彦市長と
会談後に記者団に語った。発生地の状況や時期、
渡りの経路、遺伝子情報などの共有化を目指す。

昨秋以降、国内では鳥インフルエンザが疑いを含
めて11道県で発生し、原因となるウイルスの遺伝
子の型は酷似している。このため、専門家の間で
越冬のためにロシア・シベリアから飛来した渡
り鳥(冬鳥)がウイルスを運んだ
との見方が強ま
っている。さらに中国や韓国を経由する冬鳥や、
夏季には鳥インフルエンザが多発しているインド
ネシアなど東南アジアから飛来する夏鳥がいる。
日本には一年を通して相当数の野鳥が往来してお
り、感染経路の解明や対策には各国の連携強化が
欠かせなくなった。



②芹川単独河口改良工事の意味は?


滋賀県湖東土木事務所管轄の H22年度のダム関連
河川(大戸川・芹川)対策=4億円(治水対策を
効果的・効率的に実施するための調査・設計を行
い、工事を実施する)の一部で、平田川と芹川が
河口合流付近に堆積した土砂を浚渫除去し河川流
の平滑化を図るものだがどれ程のB/Cがあるの
か不明。




③松の剪定方法は難しい?




④木質バイオ燃料のタールフリー化に何か良
 い方法があれば教えて?

「おうみ木質バイオマス利用研究会」の佐々木
さんからのお願いです。


_______________________________________

脚注及び備考

(1) 残件扱いになった、NPO『水辺と暮らし』
 (案)は次のような会則(抜粋)からなる。

  第3条(目的)
  本会は、 地球的規模の環境の危機が迫る
  中、豊かな琵琶湖環境を次世代に引き継ぎ、
  持続可能な社会づくりを求める活動を行っ
  ていくことを目的とする。

  第4条(活動)
  本会は、前条の目的を達成するために次の
  活動を行う。

  (1) 滋賀県に暮らし持続可能な生活環境
     づくりを目指す運動の情報収集とネ
     ットワーク
  (2) 当事者のみならず会員の創意を集め、
     暮らしと環境上の問題の丁寧な解決
  (3) その他必要な活動

  具体的活動(例)
  
  7項目以降はやりたいこと若しくはやろう
  としていること。

  1 東北部流域下水道整備事業・終末処理場
    及び周辺調査監視(ボランティア)

  2 県下河川視察調査(ボランティア)
    3 犬上河川周辺美化(自治会)
    4 ゴミ袋無臭化(消臭)(町内会)
    5 ゴミ集積場の美化(町内会)
    6 犬の脱糞始末(町内会)
    7 除雪作業の請負(ボランティア)
    8 湖岸の定点定期清掃(ボランティア)

    尚、4は、高齢者の集積所までの運搬に時間
 がかかり、前日の運搬排出を緩和するための前
 提として、集積所周辺の悪臭問題を解決するた
 めに、指定の「消臭ゴミ袋」への廃棄と袋への
 名前明記を条件に試行期間をおいて実現可能性
 を検討しているが、ゴミ袋の二重包装投棄とな
 り抜本的な解決(自治体の指定許可)がいると
 予想(『山葵を練り込む。』)。
  
__________________________________________

               (幹事 有山)


総括と展望

2011年01月28日 | 日誌






新年早々、去る16日(日)に、わたしたち
の会員であり、企業内組合、地域生協、環境
生協の創立を担ってきた先人でありよき指導
者であり、なによりも琵琶湖の環境保全のた
めに率先し闘ってこられた石井智幸様がご逝
去されました。ここに革めてご冥福をお祈り
申し上げます。

尚、17日(火)、18日(水)の通夜・告
別式には多数の交友の方や関係者が多数駆け
つけお別れを悼み悲しみを参列者一同共有し
お見送りさせて頂きました。

 

さて、昨年度の恒例会新年会以降、守る会の
ブログを開設し、個人的ではありますが滋賀
県内の琵琶湖の河川流域の観察を行いました。
今年はそれを踏まえ、さらに個別河川水系毎
に観察する予定でいます。また、東北部流域
下水道整備の進捗度合いはほぼ計画通りに進
んでおりますが、最終処理水の放流口近辺の
藻や水草の繁殖による環境悪化は進んでいる
との谷口会員の報告を受けております。
尚、山田会員は地元下水道対策委員に選出さ
れておられますので状況の把握は適時される
ものと考えております。

尚、昨年6月27日には故田中豊一様の一回
忌を小人数ではありましたが、関係者が集ま
り遺徳を偲び合いましたことを報告させて頂
きます。





昨年12月には昨日付の会員ブログで記載し
ました様に、琵琶湖に棲息する固有植物プラ
ンクトン数が半減したとの報告が、流入する
リンの量や地球温暖化、または水棲外来生物
種の増加などの因果関係から議論がなされて
います。また、今年に入り、琵琶湖の散骨に
対する問題も指摘されています。会員が増え
ない中、高齢化が進み今後の活動を如何にす
るかの議論を今年は真剣に行いたいと考えて
おります。30日(日)の新年会の欠席者が
多いと予想される中とはいえ、是非とも熱き
意見を交わし議論を深めてゆくことができれ
ばと考えておりますので、宜しくお願い申し
上げます。



【お願い】

現在、琵琶湖水系と生活環境の問題を考え、
日々感じておられている生活上の問題解決の
個人の実践的な活動結集し、新しい生活環境
の創造ためのNPO『水辺と暮らし』の設立
を準備していております。ひとりでも多くの
方にご賛同いただければと考えておりますの
で、そこのところも宜しくお願い申し上げま
す。

 


「第9回京都大学地球環境フォーラム」琵琶湖 その現状と未来」


固有植物プランクトン半減のサイン

2011年01月27日 | 日誌





Pediastrum biwae

琵琶湖の植物プランクトンの種類が過去30年間で
半減したことが、報道されて何となく聞き流して
いていずれ時間があればその意味を考えようと思
っていたがやっとその気になる。滋賀県琵琶湖環
境科学研究センターの調査報告結果によると、緑
藻類が激減する一方で藍藻類が増え、種類の分布
自体が変化したことも確認。同センターは「プラ
ンクトンの種類が偏ると、食物連鎖のバランスが
崩れる」として、琵琶湖の生態系への影響を懸念
している。

Haeckel Melethallia.jpg

それによると、1978年から琵琶湖・北湖の今津沖
中央地点(高島市沖)で行っている月2回の表層
水の調査結果を分析したところ、季節変動はある
が、年ごとの最多種類数を見ると、1ml中に34種
を確認した80年をピークに減少を続け、92年には
初めて20種を下回わる。20種以上は98年が最後で、
2000年以降は15種前後で推移している。年間を通
じた種類分布では、琵琶湖固有種「ビワクンショ
ウモ」など、30年前は全体の46%を占めた緑藻類
が40%に減少。同じく固有種「アウラコセイラ・
ニッポニカ」を含む珪藻類も減った。一方で、藍
藻類が14%と5ポイント増えた。藍藻類は「アフ
ァノティーケ」のように細胞が大きなゼラチン質
で覆われ、ミジンコなどの動物プランクトンが食
べにくいといわれている。 

Oscillatoria sp.jpg

その原因は(1)リン流入量の減少(2)地球温
暖化に伴う水温上昇(3)外来魚増加(4)湖底
の酸素減少が影響しているという。特に、
調査を
始めた翌1979年にリン流入を抑制する県条例が制
定され、植物の成長を促す性質を持つリンの削減
が影響しているのではと推測されている。植物プ
ランクトンは動物プランクトンや魚、貝のえさと
なって琵琶湖の生態系を支える一方、湖の透明度
を下げる要因。異常発生すればアオコや赤潮の原
因ともなる。「植物プランクトンの望ましいバラ
ンスを探る必要がある」と担当者は指摘している。 



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琵琶湖の植物プランクトンの経年変化をみると、
ビワクンショウモ(Pediastrum biwae)は、過去の調
査では秋に南湖で非常に多くみられ、1980年に行
った琵琶湖から流れ出てゆく瀬田川での調査でこ
の種が一番多く観察(優占種)。1980年当時の百
分の1程度まで減少。メロシラ・ソリダ(Melosira
solida
)は、日本では琵琶湖だけに分布し琵琶湖の
代表的なプランクトン。水温の低い時期に多くみ
られ浮遊生活を送るが、水温の高い時期には湖底
で夏を越す。1985年頃までは1月から3月頃の冬
季に北湖全域に多くみられ、毎年のように優占種
となっていたが、その後、約10年間で急激に減少
し最近ではあまり観察されなくなったとされる。




このことから直ちに環境悪化には結びつかないが
「琵琶湖固有種のリン濃度依存性」(仮)という
面白いテーマが浮上してきたように思える。


脚注及びリンク集
______________________

(1)「琵琶湖固有種ビワツボカムリ(Difflugia biwa e
      Kawamur a , 1918
)の分布と消長について」
(2)「13.1 琵琶湖における植物プランクトンの動態」
 
(3)「びわ湖における植物プランクトン量の 長期変
  遷と水質について (1978-2005)」
(4)「日本の淡水プランクトン」 

 




琵琶湖の散骨Ⅱ

2011年01月21日 | 文化と琵琶湖





死は生の対極としてではなく、
       その一部として存在している。

       村上春樹『ノルウェイの森』



「生誕」「結婚」「葬送」に関する特定の信
仰、信条、宗教によって、一定の形式、ルー
ルに基づいて人間が行う、日常生活の行為と
は異なる特別な行為(宗教的色彩の薄いもの
は式典と称される)の儀式から離れて個人が
生活することは不可能であるのは「死は自分
で決められない」(吉本隆明著『新・死の位
相学』)との裏腹な関係にあるともいえる。

奥びわこ散骨プラン-メモリアルヨットク
ルーズ
」をネット上で参照して、
現代の式典
の流行の1つだと了解した。従って、琵琶
湖での「散骨式」は当然、その周辺の住民の
規範との衝突、調整を引き起こすことになる
から、新たなルールが生まれるのは当然なこ
と思われる。

科学的側面から「散骨」による水質汚染など
の問題が浮上すれば、京都・大阪。兵庫の流
域住民との新たなる問題として浮上するだろ
うが、景観劣化等の感性とかかわる環境的側
面にあっては微妙な問題となる(例えば「湖
畔で立ち小便を禁じる条例」などを想定すれ
ば分かり良い)。その意味で「琵琶湖での散
骨行為の是非」の議論は尽きるように思える。

               
【エピソード】

   



遺骨を宝石にできれば問題が解決するのでは
と考えネットで下調べしたところ既に行われ
ていた。このは今のところ最も合理的
かなと思わせるところがあったので掲載して
おきます。これは冶金工学などの知識があれ
ば、見栄えの是非はともかくも個人でもつく
れそうで、関係設備さえ開放されれば、つま
り、低価格化に成功すれば、今後、グローバ
ルな需要が逓増していくかもしれません。




脚注及びリンク

(1)葬礼会館 びわこメモリアルホール
(2)モリアルストーン「麗石」

 



琵琶湖の散骨Ⅰ

2011年01月20日 | 文化と琵琶湖








散骨は、一般には、故人の遺体を火葬した後
の焼骨を粉末状にした後、海、空、山中等で
そのまま撒く葬送方法をさす。
散骨が刑法190条の規定する死体(遺骨)遺棄
罪に該当するかは、法務省見解(非公式)で、
散骨が節度をもって行われる限りは違法性は
ないとの見解
だという。

現在のところ、散骨が陸地で行われることに
ついては、周辺住民等との間でトラブルとな
ることもある。海や空で行われることについ
ては問題となることはほとんどないが、港湾
や漁場・養殖場のある場所は避けられる。墓地
を持たない「自然葬」の形態をとる場合、見
た目に人骨と分かるものを含め散骨される焼
骨は相当な分量であり、「小瓶につめた骨粉
をサラサラと撒く」といったわけには行かな
い。また現在「自然葬」される死者はわずか
であるが、社会的な認知とともに希望者が増
えた場合、やはり散骨場所の指定や管理方法
を規制する必要が
あるとされる。

 

陸地で行われる場合、他人の私有地に無断で
行うことができない。公有地については取り
決めはなく、また自己の所有地であっても近
隣から苦情が発生する可能性がある。これは
「散骨」という葬送方法が従来の埋葬に関す
る法律や条例の想定外であることも関係して
いる。アメリカではすでに散骨を行った不動
産の売買をめぐって係争問題が生じている

2005年3月に北海道長沼町は散骨を規制するた
めの条例を制定した。これは散骨という新し
い葬送方法をどう受け止めるかをめぐる過渡
的な対立が顕在化したものと考えられる。散
骨を規制する側は「近隣農地で生産される農
産物に風評被害が広がる
」と主張している。


なお、この条例に対して、同年4月、NPO法人
「葬送の自由をすすめる会」が、憲法で保障
された基本的人権の「葬送の自由」を否定す
るものであるとして、条例の廃止を求める請
願書を提出したが、これに対しては特に取り
上げられることもなく、むしろ、この長沼町
での条例化を契機として各地で散骨に対する
規制が定着しつつあるのが現状である。

実際には陸地での散骨は宗教法人が持つ墓地
にて、樹木葬などの形をとって行われる、私
有地であっても散骨をしてしまった場合、土
地の買い手が見つからなくなるなどの民事的
な問題が起こりうるため、まず陸地での(墓
地を除く)散骨は行われない。

日本国外で散骨を行う場合、特にハワイなど
では散骨に関する法律が規定されており、法
律に沿わずに、観光がてらに勝手に行い問題
を起こすと、多額の罰金を支払わなければな
らなくなる。

世界の一部の地域では伝統的、あるいは宗教
上の理由から、墓を作らず散骨する風習があ
る。近代では、墓は迷信の代物とする唯物論
の観点から散骨するケースがある。中華人民
共和国の指導者は、遺体が保存された毛沢東
は例外として、多くが散骨されている。墓地
個人崇拝の対象となることを避けるためで
あるという。また、墓地が聖地とならないよ
うに、あるいは墓が暴かれないように散骨す
るケースもある。キリスト教ではカソリック
は土葬や火葬を含め教会に埋葬することとし
自宅での所持や散骨には否定的
である。プロ

テスタントは多くの宗派で許容されており、
garden of remembrance(思い出の庭)」が持
たれることもある。


【散骨と葬儀史】

散骨には、長い歴史があり、仏教国インド、
アジア地域に広がりをみせ、その後、米国で
も大陸全土に普及し、欧州でも国によって芝
生、海などの特定地域への散骨が行われてい
るという。日本での散骨の歴史も古く「万葉
集」や「続日本後記」にも記述がみられ、淳
和天皇(840年)、一条天皇(1011年)など
の散骨記録がみられ、奈良時代には一般的な
葬送方法としての散骨が盛んに行われていた。

古代では「万葉集」に散骨を詠んだ歌がいく
つもあり、天皇みずからが散骨を望み散骨し
た事例もあるという。平成3年「葬送の自由
をすすめる会」会員によって散骨(自然葬)
が行われた。

現在の日本では、故人が散骨を望んでいても
「墓地に埋葬されるのが当たり前」という風
俗や固定観念が強く、まわり、つまり遺族が
それを許さない風潮もあり、あくまでも故人
の意思と遺族の意思が同じで、かつ重要な親
族からも支持されることが無難だということ

にはなる。

【意識調査例】

http://www.bluemileu.com/

自然葬の意識調査によると、約7割の人が、
自然葬を肯定的に考えています。しかし理解
はしているが実際に自分がしたいのかという
と約25%が「散骨したい」約70%が「散骨し
たくない」ということである。意外と「した
くない」人も多いという結果だという。

ある調査によると、

・自然に還れる        ・・・28%
・このような方法が望ましい  ・・・22%
・海や山などの自然が好き   ・・・14%
・墓地が確保できない     ・・・ 6%
・お金がかからない      ・・・ 6%
・思い出の場所がある     ・・・ 5%
・その他           ・・・18%

という結果が出ているという。


【散骨を希望する理由】

その背景にはどのようなものがあるのだろう
か。お墓や宗教に対する意識や価値観の変化、
家族・人間関係の変化、その背景には様々な
社会の変化によるものが複雑に絡み合ってい
る。


●家族、人間関係的な背

・お墓を守ってゆく人がいない
・子供がいない
・生涯独身だから
・離婚したが実家に戻れない
・法的な夫婦でない
・子供に(お墓のことなど)迷惑をかけたくない

●宗教的背景

・特定な宗教をもっていない(無宗教)
・お寺との付き合いがない
・お寺との付き合いがめんどう
・宗教の意味がわからない

 ●経済的・その他

・高額なお墓は必要ない
・お墓を購入するより安い
・どうせ無縁墓になるんだから
・大好きな自然に還りたい
・思い出の場所・故郷の海へ戻りたい
・自分の最期を演出したい


脚注及びリンク集
__________________

(1)「葬送の自由をすすめる会
(2)「スコーグスシュルコゴーデン(森の墓地)」

(3)「

(4)「手元供養
(5)「葬儀