滋賀の山々15

2016年07月11日 | 滋賀連坐環

    

作成日:2016.07.11|更新日: 
 

御池岳:鈴鹿10座】

「鈴鹿10座」とは、東近江市から登れる特徴のある鈴鹿
の山
の10――御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在
所岳
乞岳イブネ銚子ヶ口日本コバ天狗堂――
をさす。

鈴鹿山脈の最高峰(1247メートル)である。山頂の平
原は国外にも通用する風景(日本庭園、テーブルランド、ド
リーネ、カルスト)。

山体は古生層の石灰岩からなり、藤原岳とともに鈴鹿山脈
の北部石灰岩地帯に位置する[3][4]。南北約3km、東西数百
メートルの広い平らな空母のような山容の山頂部は「テー
ブルランド」と呼ばれる]。山頂部には多くのドリーネの池
とカレンフェルトが点在するカルスト地形が見られる。最
大の池は、日本庭園近くの元池で、その南東には真ノ池が
ある。山頂部は丸山とも呼ばれ、山頂の西端には、ボタン
ブチ及び天狗の鼻と呼ばれる、崖の上の展望地がある。山
頂からは御在所山など鈴鹿山脈のほとんどの山が望める。

遠く伊吹山、乗鞍岳、御嶽山、中央アルプスや恵那山など
を、望むこともできる。麓の犬上郡多賀町などでは雨乞い
の神事が行われている。「東近江市八景」および関西百名
山の一つに選定されている。別称が御池、丸山。

鈴鹿山脈の主稜線から南に派生する尾根にある。その尾根
の北西には鈴ヶ岳(1,130 m)、南東には土倉岳(1,049 m)
があり、ヒノキ - 旭山 - 岳への尾根が南西へ延びる。

西側には御池川を挟んで滝谷山 - サンヤリ - 天狗堂 -
日本コバへと延びる鈴鹿山脈から派生する尾根が対峙し、
東側には員弁川を挟んで養老山地が対峙している。伊吹山、
金糞岳に次ぐ滋賀県で三番目に高い山。山頂の最高点は、
三角点が設置されていない標高点である。山頂の約0.4 km
南東の標高点1,241 mである小ピーク周辺は「奥ノ平」と呼
ばれてる。


● 環境

冬は西側が琵琶湖のため、日本海側の気候の影響が強く積
雪があり、山頂では樹氷が見られる。その他の季節は伊勢
湾に近いため、太平洋側の気候となる。登山口のある国道
306号の鞍掛トンネル周辺は、冬期は積雪のため閉鎖される[。

68年(昭和43年)に、鈴鹿山脈の主な山域は鈴鹿国定公
園指定され、山頂周辺ではササ枯れが進み、オオイタヤメ
イゲツ(学名:Acer shirasawanum Koidz.)が点在。83年
に朝日新聞社と森林文化協会により、山頂部の北側に分布
する「御池岳オオイタヤメイゲツ群落」が『21世紀に残し
たい日本の自然百選』の一つに選定されている。80年に
田中澄江は御池岳を花の百名山のひとつに選定し、代表す
る花として「ヤマエンゴサク」などを紹介。他にもアケボ
ノソウ、イワカガミ、エンレイソウ、カタクリ、キクザキ
イチゲ、サワギク、タチツボスミレ、トリカブト、ニリン
ソウ、バイケイソウ、フクジュソウ、リンドウなど多くの
花が登山道周辺で見られる。石灰岩帯特有の植物が多く、
周辺の山域にはイヌワシ、クマタカ、ニホンカモシカ、ニ
ホンジカが生息し、「御池岳鳥獣保護区」に指定される]。
鈴北岳との鞍部にある鞍部付近の平坦地は笹枯れが進みコ
ケ類が絨毯のように生育し、その様相から「日本庭園」と
呼ばれる。




オオイタヤメイゲツの群落

鈴鹿山脈の最高峰で、鈴鹿最後の秘境といわれる御池岳。
その山頂部、石灰岩質でできたカルスト台地に、オオイタ
ヤメイゲツの群落がある。落葉広葉樹のカエデの一種で、
白い木肌に大きな葉が茂り、春先には深紅のかわいらしい
花をつける。大きいものは20メートル
にもなり、秋には
美しく紅葉する。

源流の河川

源流となる以下の河川は愛知川の支流、琵琶湖へ流れる。
南南西13.5キロメートルに永源寺ダムがある。

・御池川
・茶屋川(真ノ谷)、愛知川の本流、山頂の南東2.7キ
 ロメートルkmに三筋滝がある。

● 登山コース

各方面からの登山道が開設。最短のルートは三重県側国道
306号のコグルミ谷からのルート。山頂からは東側に養老山
地が少し見える程度。山頂の南側に崖の上の岩場は「ボタ
ンブチ」と呼ばれ、そのすぐ北側の岩場は天狗鼻と呼ばれ
る。奥の平やボタンブチでは西方などの展望が開け、琵琶
湖を望むことができる場合がある。コグルミ谷のルートで
は春先多くの花が見られる。

  1. コグルミ谷登山口 - 長命水 - 天ヶ平(カタクリ峠)
    - 真ノ谷 - 御池岳
  2. コグルミ谷登山口 - タテ谷(難路) - 鈴北岳 - 日
    本庭園 - 真ノ池 - 御池岳
  3. 国道306号鞍掛トンネル東登山口(三重県側) - 鞍
    掛峠 - 鈴北岳 - 日本庭園 - 真ノ池 - 御池岳
  4. 国道306号鞍掛トンネル西登山口(滋賀県側) - 鞍
    掛峠 - 鈴北岳 - 日本庭園 - 真ノ池 - 御池岳
  5. 藤原岳登山口 - 藤原山荘 - 天狗岩 - 頭蛇ヶ平 -
    天ヶ平(カタクリ峠) - 真ノ谷 - 御池岳
     

【エピソード】 
 
   
       

    

 

【脚注及びリンク】
-----------------------:---------------------------  

  1. 御池岳 Wikipedia 
  2. 鈴鹿10座の認定について 2015.11.26 東近江市
  3. 『鈴鹿の山と谷〈3〉龍ケ岳・八風峠・愛知川・日
    本コバほか』 ナカニシヤ出版 1988.01.01
  4. 西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」
  5. 遭難防げ、登山道に案内板設置 朝日新聞デジタル
    2015.10.20
  6. 御池岳 ~テーブルランド南部のお池めぐりとシマ
    リス [山行記録]
  7. 道の駅 奥永源寺渓流の里
  8. 鈴鹿10 座基本情報シート 2016.04.21 東近江市
  9. 滋賀県の日本百選0
  10. 「日本百名山」深田久弥
  11. 閲覧室|782.9 空中スポーツ
  12. 閲覧室|785.5 カヌー/カヤック
  13. 閲覧室|786.1 トレッキング
  14. 田中澄江 「花の百名山」
  15. 田中澄江 「新・花の百名山」 
  16. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋
    賀の山を歩こう
     2015.10.09  
     

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滋賀の山々14

2016年07月08日 | 滋賀連坐環

    

作成日:2016.07.08|更新日: 
 



シデ(四手、椣)の大木

【イブネ/銚子ヶ口:鈴鹿10座】

「鈴鹿10座」とは、東近江市から登れる特徴のある鈴鹿
の山
の10――御池岳、藤原岳、竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在
所岳
乞岳イブネ銚子ヶ口日本コバ天狗堂――
をさす。

「 銚子ヶ口」は、山頂部には、標高1078.8メートル
の三等三角点のある三角点峰を中心に、東に東峰、西には
中峰と西峰、中峰の南には南峰、北には北峰をもち、東に
は竜ヶ岳~釈迦ヶ岳~御在所岳などの鈴鹿主稜を、南には
雨乞岳とイブネ南西には綿向山にタイジョウといった山々
の真ん中に位置するなだらかなの山である。

● 登山コース:杠葉尾登山口→東峰→銚子ヶ口→中峰→
  南峰→中峰→西峰→水舟の頭→大峠→水舟の池→西峰
  →中峰→北峰→中峰→銚子ヶ口→東峰→杠葉尾登山口
  (所要時間:約4時間半)

「イブネ」はカタカナ表記、漢字では「伊船」と書いて、
船を伏せたような形から、伊勢側の鈴鹿市に伊船という地
名などに由来する。この付近には他にも「クラシ」や「タ
イジョウ」のようにカタカナの名前の山がいくつかある。
十数
年前は、背丈以上の笹に覆われた薮山で容易に近づく
こともで
きなかったが、最近は鹿の食害からか笹はすっか
りなくなり、
頂上台地の地表は苔で覆われ幻想的な風景が
広がる標高1160メートルの山


● 登山コース:甲津畑登山口→杉峠→イブネ(→クラシ-
  →チョウシ→イブネ)→杉峠→甲津畑登山口(所要時
  間:約8時間、ただし、クラシー~チョウシコースを
  のぞけば、約7時間)



【エピソード】 
 
   
       

   

 

【脚注及びリンク】
-----------------------:--------------------------- 

  1. イブネ ヤマレコ 鈴鹿10座
  2. 鈴鹿10座の認定について 2015.11.26 東近江市
  3. 『鈴鹿の山と谷〈3〉龍ケ岳・八風峠・愛知川・日
    本コバほか』 ナカニシヤ出版 1988.01.01
  4. 西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」
  5. 遭難防げ、登山道に案内板設置 朝日新聞デジタル
    2015.10.20
  6. 鈴鹿の奥座敷「イブネ」へ DADA Journal 2015.11.13
  7. 道の駅 奥永源寺渓流の里
  8. 銚子ヶ口 ヤマレコ 鈴鹿10座
  9. 四郷山岳会のページ 雨乞岳~イブネ~クラシ 09.
    08.26-27
  10. 「日本百名山」深田久弥
  11. 閲覧室|782.9 空中スポーツ
  12. 閲覧室|785.5 カヌー/カヤック
  13. 閲覧室|786.1 トレッキング
  14. 田中澄江 「花の百名山」
  15. 田中澄江 「新・花の百名山」 
  16. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋
    賀の山を歩こう
     2015.10.09  

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滋賀の山々13

2016年07月01日 | 滋賀連坐環

    

作成日:2016.06.30|更新日: 
 

【天狗堂】

天狗堂は、鈴鹿主稜線の中鈴鹿にある藤原岳の西にあり、
旧永源寺町君ヶ畑地区の北東に位置し、同地区を見下ろす
ように聳える988メートルの山で、その名の通り天狗が
一堂に会するところから名付けられてる、シャクナゲがの
宝庫の独立峰。天狗の名の通り、頂上には大きな岩が突き
て、山頂部も円錐のように尖っていて、遠くからでもそ
の特徴
と一致する。山頂部から西南に延びる尾根は中鈴鹿
山々を眺めながら尾根歩きる。山麓の君ヶ畑集落には、「木
地師発祥の地」であり、惟喬親王を祭神とする、大皇器地祖神
社(おおきみきじそじんじゃ)ならびに、高松御所金龍寺があり
御池川の清流が流れる古き歴史に包まれている。

● コース概要

1.天狗堂・岩尾谷登山道

岩尾谷登山口→天狗堂(988m)→サンヤリ(958m)→天狗堂
→岩尾谷登山口着(所要時間:3時間半から4時間)


谷沿いから尾根に向かって急登の連続になる。尾根に乗
って
からも急。岩が増えてくる。ピンクテープ多数あり。
上部は岩が
多く,若干分かりにくいところもあるが,テ
ープを探しながら登
れは大丈夫。山頂は展望はないが,
少し先に展望岩がある。
御池岳方面がよく見える。



サンヤリへの尾根道はシャクナゲの大群落地


サンヤリ:尾根沿いの稜線歩き。踏み跡はある。杭を探
しながら歩く。色
のあせたテープ類はある。ところどこ
ろシャクナゲやシダが道
を覆っており,歩きにくいとこ
ろもある。途中,何度かピークが
あり,どこが山頂か間
違えやすいが,最後に急登のあるピー
クが山頂。サンヤ
リ山頂には標識がある。展望はない。

2.君ヶ畑~天狗堂

大皇器地祖神社→天狗堂→展望岩→サンヤリ→展望岩→
天狗堂→岩尾谷登山口→君ヶ畑バス停(所要時間:5時
間)。
急登多い。道標は昨年10月にレスキューポイン
ト設置。
天狗堂直下は滑りやい。天狗堂~岩尾谷登山口 
道標整備は未整備。
天狗堂直下は急なくだり。その後は
歩きやすし、ところどころ炭焼きの窯跡もあり。



3. 天狗堂~鈴北岳~T字尾根周回登山

岩尾谷駐車地→天狗堂→サンヤリ→滝谷山→ミノガ峠→
桜峠→鈴北岳→ボタンブチ→丁字尾根→林道出合→岩尾
谷駐車地(所要時間:8時間半)

【エピソード】 
 
   
       

   

 

 【脚注及びリンク】
-----------------------:--------------------------- 

  1. 天狗堂・サンヤリ 鈴鹿10座 ヤマレコ
  2. 鈴鹿10座の認定について 2015.11.26 東近江市
  3. 『鈴鹿の山と谷〈3〉龍ケ岳・八風峠・愛知川・日
    本コバほか』 ナカニシヤ出版 1988.01.01
  4. 西内正弘著・中日新聞社刊「地図で歩く鈴鹿の山」
  5. 遭難防げ、登山道に案内板設置 朝日新聞デジタル
    2015.10.20
  6. 鈴鹿 天狗堂~鈴北岳~T字尾根周回登山:山々の
    記憶
  7. 道の駅 奥永源寺渓流の里
  8. 大皇器地祖神社(おおきみきぢそじんじゃ)
  9. 「日本百名山」深田久弥
  10. 閲覧室|782.9 空中スポーツ
  11. 閲覧室|785.5 カヌー/カヤック
  12. 閲覧室|786.1 トレッキング
  13. 田中澄江 「花の百名山」
  14. 田中澄江 「新・花の百名山」 
  15. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋
    賀の山を歩こう
     2015.10.09  

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滋賀の山々12

2016年06月16日 | 滋賀連坐環

    

作成日:2016.06.16|更新日: 

【日本コバ】

日本コバ(にほんコバ)は、滋賀県東近江市にある標高
934.1メートルの山で、鈴鹿山脈に源を発する愛知川
が、鈴鹿山脈から平野に抜け去る直前にある永源寺ダムと
湖東平野を隔てる山々の中の位置する最高峰の山


鈴鹿の主稜線からは西へ遠く離れているためか、登山者は
多くなく、静かな山旅が楽しめ、南は愛知川・永源寺ダム
湖、東は御池川、北は犬上川南流の最上流部、西は鈴鹿前
衛峰の白鹿背山~明神山~高野山に取り囲まれた大きな区
域ある。その山渓は永源寺ダム湖から見ると山頂部の平た
い形が特徴。鈴鹿山脈の北は霊仙山から、南は那須ヶ原山
まで、ほぼすべての山域から見ることができる。



山頂を含む尾根の東側に湿地を持つ標高はほぼ850メー
トル以上の大きな山頂台地があるのです。こういうと、鈴
鹿の中では御池岳や藤原岳と共通していると言われる。御
池岳や藤原岳が石灰地形で、カルスト台地としての山頂台
地を持つのに対し、日本コバは花崗岩帯の山頂台地である。

また、山麓にある
君ヶ畑の集落は惟喬親王を始祖とする木
地師発祥の地。日本コバという山名は、「二本木場」ある
いは「二本憩場」に由来。因みに、コバとは木場のことで、
切り出した木材を一時的に集めておく山中の平地のこと。

● 登山ルート:蓼畑・蛭谷・政所

登山道はいくつかのルートがあるが、蓼畑・蛭谷・政所の
ルートが知られ、登山口は愛知川ダムの上流、御池川の合
流点となる(1)蓼畑(たではた):藤川谷の沢伝いに登
るコース、(2)少し上流の政所(まんどころ)にある。
政所側は尾根伝いの山腹道のコース(政所道)。


【エピソード】 

   



惟喬親王

※ 「近江木地師の里蛭谷、君ケ畑・惟喬親王の足跡

 

 【脚注及びリンク】
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  1. 日本コバ Wikipedia
  2. ヤマノボラー・Minagawaのフォトギャラリー・山の
    ページ - 日本コバ
  3. 鈴鹿10座の認定について 2015.11.26 東近江市
  4. 『鈴鹿の山と谷〈3〉龍ケ岳・八風峠・愛知川・日
    本コバほか』 ナカニシヤ出版 1988.01.01
  5. 日本コバ 古(いにしえ)の道を探検 - ヤマレコ
  6. 日本コバ~鈴鹿10座その2~ - ヤマレコ
  7. 「日本百名山」深田久弥
  8. 閲覧室|782.9 空中スポーツ
  9. 閲覧室|785.5 カヌー/カヤック
  10. 閲覧室|786.1 トレッキング
  11. 田中澄江 「花の百名山」
  12. 田中澄江 「新・花の百名山」 
  13. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋
    賀の山を歩こう
     2015.10.09  

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滋賀の山々 Ⅹ

2016年05月18日 | 滋賀連坐環

    

作成日:2016.05.18|更新日: 

【雨乞岳】

雨乞岳は、滋賀県の東近江市(旧神崎郡永源寺町)と甲賀
市土山町の境界に位置し、鈴鹿南西部、県境主稜線・御在
所岳から西に延び綿向山まで向かう稜線上にあり、鈴鹿第
二の高峰(1238m:標高一位の御池岳1247m)で、御在所

の西南西にある鈴鹿の主峰。また、北や南から望むと、東
雨乞岳とともに双耳峰である。

1968年(昭和43年)7月22日に、山域は鈴鹿国定公園指定。
愛知川(神崎川)源流の山である。別称が「白倉岳」「藤
切岳」。東側に東雨乞岳がある。竜ヶ岳と同様に山頂付近
はクマザサに覆われたなだらかな山容の山で、山頂にはク
マザサに囲まれた小さな池(大峠ノ沢)があり、古くから
雨乞信仰の対象とされ、下流域の農民がこの池に登拝して
いたことが山名の由来となっている。この池には、モリア
オガエルが生息し、山腹は天然林と針葉樹の植林地が折り
混じりアセビ、クリ、ホンシャクナゲ、ミズナラなどが分
布し、ニホンカモシカ、ニホンジカ、マムシ、ヤマビルな
どが生息している。山頂付近からは、西方に琵琶湖、東方
に鈴鹿山脈を望むこともできる。


秋に周辺の低山地で越冬するカヤクグリ


● 登山ルート

登山ルートは(1)鈴鹿スカイラインの武平峠のトンネル
西口から、御在所-雨乞の稜線を越える沢谷乗越を経て、
愛知川源流部に下り、クラ谷をさかのぼって東雨乞岳に達
するルート。(2)東近江市(旧永源寺町)の甲津畑から
フジキリ谷から、信長や蓮如上人が越えた杉峠を経て、雨
乞岳に登り、その後、南雨乞岳を経て清水頭の草原を通り
綿向山に向かう稜線の西、大峠からツルベ谷を下り、フジ
キリ谷に下るルート(※杉峠への峠道は、「千種(千草)
越え」とよばれた近江と伊勢を結ぶ街道)。

  1. 武平トンネルからのルート
  2. 稲ヶ谷からのルート
  3. 甲津畑からのルート
  4. 朝明渓谷からのルート
  5. 綿向山からのルート  

尚、コクイ谷沿いのコクイ谷出合からクラ谷の区間では道
迷いによる遭難が多発し、滋賀県警と東近江市山岳遭難対
策協議会による注意標識が設置されている。
 

【エピソード】 

  

千種街道は、滋賀と三重を結ぶ重要な街道で、織田信長や
多くの商人や旅人が往来する。室町時代、延暦寺の弾圧を
受けた浄土真宗の僧侶・蓮如上人が隠れ住んだ住居跡地や、
信長の対抗勢力に依頼された杉谷善住坊が、信長を狙撃す
る時に隠れた岩などが街道沿いにある。また、鉱山の採掘
が盛んで――南側の周辺山腹の6箇所で銀、銅、鉛などが
産出されていた、特に明治時代には300人以上の労働者
が働き鉱山の繁栄を願った桜地蔵も祀られている。

自然も豊かで、琵琶湖に注ぐ愛知川の源流があり、ブナ、
コケ、笹など、場所によって様々な植物も見られる

 

 【脚注及びリンク】
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  1. 雨乞岳 Wikipedia
  2. 永源寺グリーンランド~杉峠~雨乞岳
  3. 備忘録 甲津畑から千種街道を歩いて雨乞岳へ
  4. 朝明ヒュッテ本館キャンプ場
  5. 甲津畑から千種街道を歩いて雨乞岳へ
  6. 朝明渓谷~国見岳~根ノ平峠 ヤマレコ
  7. 春の琵琶湖を見に行かない? RETRIP 
  8. 「日本百名山」深田久弥
  9. 閲覧室|782.9 空中スポーツ
  10. 閲覧室|785.5 カヌー/カヤック
  11. 閲覧室|786.1 トレッキング
  12. 田中澄江 「花の百名山」
  13. 田中澄江 「新・花の百名山」 
  14. 滋賀の山ガイド:トレッキングの魅力と安全「滋
    賀の山を歩こう
     2015.10.09  
      

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