三方五湖

2012年01月28日 | 日本の湖沼百選

 




【三方五湖】


三方五湖(みかたごこ)は、福井県三方郡美浜町と同県三
上中郡若狭町に跨って位置する五つの湖の総称。国指定
の名
勝で、若狭湾国定公園に属する。2005年11月8日付で
ラムサー
ル条約指定湿地に登録されている。湖の周囲には
梅畑が広が
る景勝地。三方五湖は五つの湖で構成されてお
り、五つの湖
はすべてつながっている。日本列島の気候や
植生を何万年前より記録しており、また、日本海の海洋環
境の変化を湖底に記録しているとして、湖底の堆積物を採
取するためのボーリングが1980年11月に三方湖東南部(水
深1.5メートル)の北緯35度33分32秒、東経135度53分40秒
の地点で行われた。採取した堆積物から花粉、珪藻などの
微化石、あるいは植物遺体を検出した。過去5万年間の記
録を保管していることが分かった。ボーリング地点から南
に1キロほどのところに鳥浜貝塚がある。

五つの湖は淡水・海水・汽水とそれぞれに違った性質を持ち、
また同じ汽水湖でも日本海に直接つながっている久々子湖と
一番奥にある菅湖、中間の水月湖ではそれぞれ海水と淡水
の比率が違っている。そのため梅丈岳(三方五湖レインボーラ
イン展望台)から見える景色は、五つの湖がそれぞれに違った
青色をして見えるのである。比較的大きな川は三方湖に流入
する川(「はす」は魚偏に時)のみである。そのほかは小さい川
が多数流入している。若狭湾へ流れ出る川は久々子湖・日向
湖に繋がった運河のみである。

水月湖は二重底の湖としても知られている。湖水上部(水
深0~6m)は淡水、下部(水深7-40m)は硫化水素を含む無
酸素の汽水となっている。水路工事の結果、三方湖からは
淡水、久々子湖からは汽水が流れ込むようになり、淡水に
比べ重い汽水は湖底に滞留するようになった。この状態で
湖の表面に強風が吹いても表層の淡水が攪拌されるのみで、
湖底の汽水は滞留したままである。この結果、下部の汽水
は空気に触れることが無く、表層の酸素を含んだ淡水と混
じり合うことも無いために、有機物分解によって酸素が消
費し尽くされてしまい、2006年時点では硫化水素を多量
に含んだ無酸素状態と
なっている。なお、上下湖水の境界
付近では、下部湖水の硫
化水素を上部湖水に含まれる酸素
で酸化させ、その時に発生
するエネルギーを利用して生き
る特殊なバクテリアが生息し
ている

 

【エピソード】

三方五湖の景観の特色は、低いゆるやかな丘陵性の山々を
湖の周囲に巡らし、温和で素朴な情緒があふる。車で「レ
インボーライン」を通って、標高397メートルの梅丈岳(
ばいじょうだけ)山頂に登ると三方五湖が一望。最近は足
を運ぶことがないが、泊まりがけで、温泉につかりに虹岳
島荘に訪れたものだった。

 

【脚注及びリンク】

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1.三方五湖レイククルーズ
2.虹岳島荘
3.私が素敵と想うもの
4.ラムサール条約湿地「三方五湖
5.三方五湖と寛文大地震

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