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Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

大寒を楽しむ

2019-01-17 20:00:26 | 日記

いんや、それにしてもさみーですね

朝、ぬくもりと優しさと温かさにあふれた世界(ふとん)をかえりみず一人外界に飛び出す時などは、ただそれだけで自分が勇敢な戦士になったようにすら感じます(といってもまだ部屋の中ですが)。

その後、石油ストーブが点火するまでの1分間ほどは身動きできず、お地蔵様になった気分。

 

 

今週末から2月の最初頃までは『大寒』1年で一番気温が下がると言われる時期らしいですね。

年齢を重ねるにつれ基礎体温を上げる能力が落ちているようで、室内にいる場合でも嫌な寒さを感じる事が多くなっている気がします。

が、それはオフィス等で運動していない時間の話。

実はわたくし、寒さの中、外で活動する楽しさを感じる事も年齢を重ねるごとに覚えている気がするのです。

若いころは好きな季節と聞かれればなんだかアクティブでカッコいい気がして『夏』と即答していたのですが、今はどの季節も楽しむ術を知りました。

選手として長らく自転車と共に屋外に身を置く事で、色々な経験をしその素晴らしさを知る機会も多かったのかもしれません。

私にとって自転車は、「競技機材」よりも「旅の道具」として接していた時間の方が長かったのかもしれません。

と言ってしまったら、競技者として様々なサポートを頂いていた立場として不謹慎なように感じますが、世界で活躍する選手含め多くの選手にとっても実はそんなものなのでは?と考えています。

もちろん、強くなるための考え方やアプローチは人それぞれ。

しかしレース時間もトレーニング時間も長いロード競技、私の場合そんな思考を持ち合わせなければ気が滅入り活力が湧かなかっただろうと考えています。

どんな場面でも、その状況を楽しむ術を見つけ、成長してゆくための活力を自ら生産する。

とても大切なプロセスなのではないでしょうか。

そういう意味では、「悲しい、寂しい、名残惜しい」より「俺って勇者!」と心で叫びながら飛び起きた方がこの冬の寒さを克服し、味方に変え、成長できるのだと思います。



なんのこっちゃ。

 

 

先週末の休日、その日も多くの時間を外で過ごしました。

日中、仲間とマウンテンバイクで山道を通過した時、頭に乗せていたはずのアイウェアを紛失。

一旦帰宅してからそれを探しに、同じ山へ今度は登山に出かけました。

入山は日の入りと同時刻、山の中は闇に包まれていましたが、ヘッドライトと替えの電池を幾つか持ち必用な視界に困る事はありませんでした。

見つけられる可能性の大小は見当も付きませんでしたが、発見した時の感動を求め宝探しのような気分で闇の中を歩きます。

いちばん心当たりにしていた場所でも見つからず。

 

そんな中、標高700m超の山道で同じように歩いている方とお会いしました。

獣避け?の鈴を幾つかつけ、シャンシャンという音と共に闇の向こうから近づいてきます。

このルートは夜歩く登山者も珍しくないと聞いていたので、それほど驚きはありません。

『サングラス落ちてませんでした?昼来た時に落して。』

と尋ねると

『え!!今それを探しに来たんですか!?』と変人を見るようにあきれ顔。

それもそうですが、すかさず私は思ったのです。

いやいやオタクも世間から見たら同じくくりですょ。

-と。

ま、そんな事はさておき、私の進行方向から来たお方が、広くない登山道をヘッドライトで足元を見ながら歩いてきたのに目に入らなかったのだから既に他の登山者に拾われた、もしくは道を外れた茂みの中に入ってしまった可能性が高いです。

諦めながらもあと少し、と進んでゆくと別の収穫物がありました。

一緒に走った仲間が無くしたウォータボトルが木の根元に転がっていたのです。

彼もいつ落したのか気づかず走っていたとのこと。

それを回収したことで、自分たちが自然を汚すことを少し避ける事ができたと思うだけでも登った甲斐がありました。

結局この日は朝の9時~夜の21時過ぎまで、ほとんどの時間を外で動いていた事になります。

※山は危険が多く潜みます。十分な備えと知識をもってゆとりを持った行動を心がけましょう。


闇に包まれた山林の中から一人煌びやかな街明かりを見おろすのも良いものです。(オバケや獣と遭遇しなければ)


サイクルロードレースのオフシーズンも、あっという間に終わりに近づき、月末から合宿を中心としたプレシーズンが始まります。

 

新たなシーズンへ向けた活力を高めるためにも、この季節にしかできない事を楽しんでいます。


でも、やっぱり朝はふとんとのお別れが悲しく寂しく名残惜しくてとても苦手です

あ、それは夏でも同じか。

コメント
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