今日も雨の中のレースでした。
気温が低く風も強い厳しい環境です。
レース完走者はたったの15人ほど、先頭集団にいた選手だけがレースのゴールラインを踏みました。
現地の人はどんより雲に覆われた空を見げ 『これがベルギーの天気だよ』 と微妙な表情で遠い海外から来た私をねぎらうように声を掛けてくれます。
がしかし、過酷な環境は闘いの場をよりドラマチックに演出します。
この厳しい環境の中だからこそ、この国で自転車競技が‘熱いスポーツ’として認知され発展してきたのでは無いでしょうか。
雨を切り裂くようにひた走る選手に熱いものを感じながら、そんな事を考えていました。
(私は暖かい車の中でチョコレートクッキーなんかを優雅に食べながら眺めていましたが。)
ところで自転車選手は時として体にオイルを塗ることがあるのご存知ですか?主に露出した足に塗ることが多いいのですが、気温が低いときには背中や腕、腰からお尻に掛けても塗ったりします。
シマノレーシングはNAQIのオイルを使用しているのですが、オイルは主に雨や風から皮膚を保護、保温する役割を果たしているのです。
スタート前のマッサージの役割を果たしているようで、実は皮膚の上に油の膜を作り走行中、雨風からのバリアー機能を大きく期待しているんですよね。
今日のようなレースでは効果覿面。
寒さは身体を硬直させるばかりでなく、体温の損失=エネルギーの消費となるので、それは直接、運動能力&持久力の低下に繋がります。
今日もオイルを全身に塗った選手と、一切塗らなかった選手で気温の感じ方に大きな違いが出ていたようです。
夏本番を迎える日本では、今時期無関係な話かも知れませんが、雨の日のトレーニング等に是非お試しあれ。
あ、でも油で衣服の汚れは洗浄しにくくなりますのでご注意を。
ベルギーの空気にすっかり溶け込んでおります。
俳優、江口洋介に似ている説が流れ始めています。
かっこいいです。