古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県大和郡山市・小泉大塚古墳

2017-08-26 06:01:33 | Weblog
奈良県大和郡山市小泉町大塚1701、矢田丘陵の東南端にあります。

全長約90m、 後円部径50m・高さ7m、 前方部先端幅40m・高さ2m  二段構築の前方後円墳です。
前方部を西に向けています。
ただ前方部(後円部の裾部を含む)は、1962年県営住宅の造成工事で採土され消滅し、円墳状になっています。
残る後円部は擁壁で保存されています。













墳丘に葺石は施されていなかったようです。
埴輪の出土がなく、墳丘に埴輪の配列はなされていなかったようです。
1962年(昭和37年)測量調査が、1996年(平成8年)発掘調査が行われています。
主体部が二つ確認されています。
後円部中央にある埋葬施設は、竪穴式石室に割竹形木棺が収められていたそうです。
大阪府芝山産の玄武岩割石と矢田丘陵産片麻状花崗岩で造られている石室は、全長5.5m・幅0.8(南側)~1.1(北側)m・高さ1.3~1.5mあります。
現在は埋め戻されています。
この古墳は盗掘を受けています。
銅鏡7面以上(倭製内行花文鏡・長宜子孫内行花文鏡・中国製内行花文鏡・倭製獣形鏡・中国製画文帯神獣鏡・中国製獣首鏡など)、鉄剣、刀子2本、ヤリガンナ、板状斧、鑿、壺形土器 などが出土しています。
7面以上も出土した銅鏡の中に三角縁神獣鏡は1面もなかったそうです。
前方部の埋葬施設には円筒埴輪棺が埋葬されていました。

古墳時代前期・4世紀前半頃の築造と推定されています。

平成11年3月19日、奈良県の史跡に指定されています。

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