古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

奈良県天理市・東殿塚古墳

2009-01-24 08:14:14 | Weblog
奈良県天理市中山町大門の丘陵にあります。
西殿塚古墳の東側に並ぶようにしてあります。
墳丘は一部損傷を受けていて、いまは果樹園になっています。
標高140mほどの高いところにあり、奈良盆地を見渡すことが出来ます。

全長139m、 後円部径65m・高さ6m、 前方部幅49m・高さ3m の前方後円墳です。
後円部はやや楕円形になっています。
墳丘の回りには周濠があります。
墳丘には葺き石が施されていたようです。
円筒埴輪、朝顔形埴輪、特殊器台形埴輪、壷形埴輪などが採取されていて、墳丘に埴輪の配列がなされていました。

1997年に発掘調査が行われています。
埋葬施設は竪穴式石室でした。
前方部西側から祭祀遺構と見られる造り出しが見つかっています。
そこから大量の埴輪片が出土しました。
復元された楕円形の円筒埴輪の下部から、ヘラで描かれた舟の絵3点が見つかっています。
ゴンドラの形をした舟に、7本の櫂が描かれたものもあったそうです。
ということは、両側で14本・14人で漕いだことになります。・・・・・当時としてはかなりの大型舟といえますよね。きっと帆もついていたことだと思います。
造り出し部からは、沢山の土器片も出土しています。
献納されたと思われる山陰・近江・東海など、よその地域からの土器が含まれていたそうです。

3世紀後半から4世紀前半の築造と推定されています。
大和古墳群を構成しています。

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