古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

栃木県足利市・藤本観音山古墳

2019-03-30 05:53:41 | Weblog
栃木県足利市藤本町532、群馬県(上野)と栃木県(下野)の境を流れる矢場川右岸の標高約30mの平地にあります。
「藤本古墳」とか「矢場川村1号墳」とも呼ばれています。



全長117.8m、 一辺長56m・高さ11.8m、 前方部先端幅51m・高さ5.4m  前方部2段、後方部3段構築の前方後方墳です。
前方後方墳としては全国5番目の大きさです。
前方部を西北西に向けています。







くびれ部付近にはかって民家があったそうで、そのためか削平を受けています。


(後方部)







                    (墳頂)


(前方部)


昭和59年度に第1次発掘調査が行われ、その後も平成15年度までに七次にわたり実施されています。
浅くて広い(40m)不整長方形(前方部南西側が極端に狭くなっている)の周濠があります。
周濠幅の狭くなっている部分の外側で、古墳と同時期の竪穴建物(古墳築造のための飯場や現場事務所的なもの?)21棟、土坑3基(祭祀遺構か?)が確認されています。
上記写真の左側一帯です。
後方部3段目には川原石による葺石が施されています。
埴輪の出土はありませんが、墳頂には二重口縁壺形土器が配されていました。
埋葬施設は未調査につきはっきりしませんが、竪穴式石室とみられています。
盗掘は受けていないそうです。


               (盗掘坑or獣の巣?)


この古墳の築造時期は、古墳時代前期・4世紀中葉ころと推定されています。

昭和39年7月25日足利市、平成18年7月28日国の史跡に指定されています。

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