前回書き足りなかったことの追補です。
宮部みゆき氏のお仕事については、最近では読むたびに「すごい」と唸ってばかりです。
軽めのテイストの時代ものは登場人物の性格がちょっと現代的過ぎないかなあ、と思うところはあったりするものの、いつも見事にストーリーに乗せられてしまう。
今度の「孤宿の人」では、特に彼女の初期短編から感じていた、
「社会的に弱い立場で必死に生きていくもの、馬鹿にされるものの誠実さ」
「人を超えたものへの畏れを知る謙虚さ」
「理不尽な死や不幸への無念への思い」
を、それが結果的に現象的に悲劇であっても、物語のなかで昇華して人間という存在に対する希望さえも奮い起こさせてくれるようだ。
そういったわけで、本当に脱帽です。
本当に良く小説家の道を選んでくれました。
ところで、
『銀行は死体だらけ/ ウィリアム・マーシャル /ハヤカワ文庫』
は、1997年の中国返還直前の香港が舞台。
返還直前という状況を見事に活写し、かつプロットに実に有効に利用しているので、もうこれはその状況下を描いた単発もの?と思ったのでした。でも解説を読むとなんと続編が続いてるらしいので、是非追っかけてみたいシリーズです。それに登場人物の口から映画の名前やらがドッチャリでてくるのも楽しみです。
この本では「プラン9 フロム アウタースペース」なんて名前まで出てきて、こういう映画などの薀蓄がどこまで披露されるかそちらのほうでも楽しみです。
宮部みゆき氏のお仕事については、最近では読むたびに「すごい」と唸ってばかりです。
軽めのテイストの時代ものは登場人物の性格がちょっと現代的過ぎないかなあ、と思うところはあったりするものの、いつも見事にストーリーに乗せられてしまう。
今度の「孤宿の人」では、特に彼女の初期短編から感じていた、
「社会的に弱い立場で必死に生きていくもの、馬鹿にされるものの誠実さ」
「人を超えたものへの畏れを知る謙虚さ」
「理不尽な死や不幸への無念への思い」
を、それが結果的に現象的に悲劇であっても、物語のなかで昇華して人間という存在に対する希望さえも奮い起こさせてくれるようだ。
そういったわけで、本当に脱帽です。
本当に良く小説家の道を選んでくれました。
ところで、
『銀行は死体だらけ/ ウィリアム・マーシャル /ハヤカワ文庫』
は、1997年の中国返還直前の香港が舞台。
返還直前という状況を見事に活写し、かつプロットに実に有効に利用しているので、もうこれはその状況下を描いた単発もの?と思ったのでした。でも解説を読むとなんと続編が続いてるらしいので、是非追っかけてみたいシリーズです。それに登場人物の口から映画の名前やらがドッチャリでてくるのも楽しみです。
この本では「プラン9 フロム アウタースペース」なんて名前まで出てきて、こういう映画などの薀蓄がどこまで披露されるかそちらのほうでも楽しみです。