二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

小澤征爾とサイトウ・キネン・オーケストラ ~我が最愛の友へ

2020年04月05日 | 音楽(クラシック関連)
   (本書の第4回「グスタフ・マーラーの音楽をめぐって」は衝撃的な内容をふくんでいた、わたしにとって)


こんな番組が制作されていたのだ。YouTubeに感謝、感謝。
https://www.youtube.com/watch?v=k7xQDj5hG9s

うまくことばにならない。
耳をすまし、画面を食い入るように見つめる。
サイトウ・キネン・オーケストラとは、こういう楽団であったのか(^^;)

■モーツァルト ディヴァルティメントK.136
■チャイコフスキー 交響曲第4番

クラシック・ファンの胸をふるわせるような光景が、視聴者につたわってくる、とてもすぐれた番組である。
いやはや、そうなのか・・・そうであったのか!
「我が最愛の友へ」ということばを、チャイコフスキーは第4番の楽譜に書き込んでいるそうである。

わたしがことさら、多くのことばをついやす必要なんて、ありはしない。
サイトウ・キネン・オーケストラによるチャイコフスキーの4番で目覚め、このオーケストラと小澤征爾さんに関心を向けることになったのは、ついこのあいだのこと。
本当にピュアな情熱というものがこういうものだということを、わたしは思い出した(^^♪

なんとなんと、なんと感動的な光景だろう。頭から水をかぶったように汗まみれになって指揮をおえる小澤さんの姿は、神々しくすらある。
なぜこれほどの情熱、エナジーが体内から生まれてくるのだろう!?
だが、わたしは入口に立ったばかり、まだね。


昨日手に入れたばかりの2枚。

指揮 小澤征爾 サイトウ・キネン・オーケストラ
■左:ブラームス 交響曲第2番ニ長調 第3番ヘ長調 1991年 SONY CLASSICAL
■右:マーラー 交響曲第2番ハ短調“復活”(CD2枚組)2000年 PHILIPS

なにをどういっていいのかよくわからない。いささかの戸惑いもあるし、気持のゆれもある。だって、出会ってまもないのだから。
CDだけをたよっていてなにがわかるというのか・・・という疑問もあるしね(ノ_σ)
マーラーだって、第2番ははじめて聴く音楽。1番(巨人)には親しんではいたが、2番は、これまで避けてきたのだ、「どーせおれにゃわかるまい」と。

小澤さんとサイトウ・キネンが、マーラーの第二ステージへわたしをつれていってくれるのかどうか!?
昨日聴いてはみたが、理解度1/10かもしれない。75分を超える巨大な曲なので、1-2度聴いたくらいでは、とてもとても、全貌を掴みきれない。
ヒントは村上春樹さんのインタビューの中にばら撒かれていたが、腑に落ちないところがいくつもある。全5楽章のうち、4分59秒しかない第4楽章なんていらないのではないか(?_?)

乱暴なことをいわせてもらえば、第1番の「花の章」みたいなもので、あってもなくてもいい盲腸のように感じられる。ふ~む、ふむ。
マーラーにおける振幅の大きさは、ショスタコーヴィチ以上・・・であるようにおもえる。
難解だなあ、マーラーはモーツァルトと違って、自分自身のために書いているのではないだろうか。
天国と地獄をいったりきたり。聴いていると疲れてくる(笑)。
マーラーのファンと自称する人たちは、これをどう聴いているのだろう?

それよりいまは、チャイコフスキーの4番!!
このシンフォニーの奥行き、テクスチャー、コントラストを教えていただいたことに感謝。

この演奏を聴いて、小澤さんとサイトウ・キネン・オーケストラの響きの素晴らしさに目覚めたのだ。
それにしてもYouTubeで小澤さんの動画、あれこれ眺めているとわかるが、ずいぶんと年をとった。
https://www.youtube.com/watch?v=3tPZpfA9VpM

https://www.youtube.com/watch?v=4VziYZpMb1M

1935年生まれだから、85歳か。ある意味、全速力で走りつづけてきて、いままさに燃え尽きようとしている“先駆者”の姿。

「我が最愛の友へ」

これは指導者小澤さんからのメッセージの核心部でもある。
遅ればせながら気が付いたのだが、日本にこういう人物がいたのである。

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