(風車 2018年7月)
心地よい春の風を背中にうけて
きみは緑の海を帆走する。
うねっていたり雨が降ったり
変わりやすい天気に翻弄されて。
絵のなかから抜け出した少年が
別な絵のなかの少女を手招きしている。
「さあ ぼくの隣りにおいで
いっしょに帆走しよう」と。
少年は心やさしい少女と手をたずさえ
ステンドグラスの透過光に染まる異国をめざす。
「ねえお腹すいたわ 一休みしましょう」
春はもう終わりかけている。
よしぼくも帆走しよう 帆走しよう
彼らのあとを追って。
老年から中年へ そして少年へ。
過ぎてきた歳月をさかのぼる 春のフーガ。
心地よい春の風を背中にうけて
きみは緑の海を帆走する。
うねっていたり雨が降ったり
変わりやすい天気に翻弄されて。
絵のなかから抜け出した少年が
別な絵のなかの少女を手招きしている。
「さあ ぼくの隣りにおいで
いっしょに帆走しよう」と。
少年は心やさしい少女と手をたずさえ
ステンドグラスの透過光に染まる異国をめざす。
「ねえお腹すいたわ 一休みしましょう」
春はもう終わりかけている。
よしぼくも帆走しよう 帆走しよう
彼らのあとを追って。
老年から中年へ そして少年へ。
過ぎてきた歳月をさかのぼる 春のフーガ。