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二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

ピジョンブラッドの夕焼け(ポエムNO.3-81)

2020年06月25日 | 俳句・短歌・詩集
   (浅間山夕照 2018年3月)



ピジョンブラッドのルビーを通過してきた夕焼けが
一日のへりを鮮やかに染める。
それは天空のかなたから
地上を見下ろす神のまなざしであり
まぶたなのだ。

季節をまたぐ川風になぶられながら
甘酸っぱいパイナップルのアイスをかじりながら
公園のベンチに腰をおろし
ゆっくりと四方を眺めたり
意味ありげに俯いたりする。

大事なものはまぶたの草むらに落ちている
・・・とでもいうみたいに。
泥だらけになった星のキラキラを草むらからひろってしまったことがあったしね。
スズムシのようにステキな声で鳴く恋人を見つけて
とほとほ おおよろこびする

なーんていう神の奇蹟を期待し
大火事となった西の空に眼を凝らす。
フィナーレになにが起こるのか
生まれるまえにみていた夢の燃えがらが
俯いた視界の その先にある。

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