二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

「時代の風音」堀田善衛・司馬遼太郎・宮崎駿

2017年04月14日 | 座談会・対談集・マンガその他
いやはやおもしろかった!! 
5時間ばかりかかって、ほとんど一気読み(^^)/ 
堀田善衛・司馬遼太郎・宮崎駿の鼎談集だけど、およそ60%は司馬さん、35%を堀田さん、5%を宮崎さんがしゃべっている。

初版は1992年。ここで司馬さんが宮崎さんに「こういう作品を作ってくれ」と注文をつけている。それが後年の「もののけ姫」へとつながっている。わたしはそう確信した♪ 
司馬さんはデビューしたころ幻想的、ファンタジー的な作品を多く書いている。宮崎さんは、先輩作家として堀田さん、司馬さんを尊敬している。そのため実現した鼎談といっていい。
いまのわたしの関心のまさにど真ん中に入ってきた剛速球!

戦争や革命、暴動、粛正で1億の人間が死んだ20世紀とは、どういう100年であったのか? 21世への警告をこめた重い問いかけが中心をしめるが、「食べ物の文化」という一章も興味深く、見逃せない。
この種の本にしてはめずらしく、巻末に語注(注釈)があるのは読者にとても親切。
朝日文庫500円+税(新品)。

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