二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

永遠のこちら側(ポエムNO.65)

2011年10月29日 | 俳句・短歌・詩集


どこからやってきたのかは少しはわかっている。
だけど どこへ向かっているのかは だれも知らない。
ぼくらは現在という時間の孤島に漂着したのだ。

一人ひとりが べつな島の上で暮らしているのかしら?
そうともいえる。
家族が 乗り合わせた舟のように
同じ島で暮らしているのかしら?
そうともいえる。
ある町の住人が・・・。
そうともいえる。

どの島も漂流している浮島。
ぼくはしばらく前に読んだ独歩の「忘れ得ぬ人々」のことを思い出す。
島と島がふれあったのだ。
介在したのは 偶然以外のなにものでもないはず なのに。
ぼくだって きみやきみたちに
永遠のこちら側で出会っている。
別れはすぐにやってくるだろう。

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