二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

ライフラインとシーレーン

2018年05月10日 | Blog & Photo
たまにはジミー(地味)な、しかし非常に大切な話題にふれておこう。
あんたのはいつだって地味だろう・・・などと混ぜっ返さないでいただきたい(^^;)ハハハ

DVDどころか、TV受像器はないし、Wi-Fiも使わないという、反時代的な生活を送っている三毛ネコさんだが、ライフラインには深い関心がある。
商売柄関心をもたざるをえない、ということだが。


衣食住は人間生活の基本。
このうち、わたしは“住”にかかわる仕事をして収入をえてきた。
建築営業と不動産仲介・管理業がそれで、合わせればとうに30年を越えている。
この仕事をしていると「ライフラインの確保」が生活の基盤をなしていることは常識。

水、ガス、電気などがそれに該当する。社会インフラというと、道路、橋、鉄道施設などがくわわる。
アパートやマンション住まいの方々は、管理会社に任せっきりとなるだろう。あるいはそれぞれの専門業者に。
電話1本で、すぐにきてくれる。だから関心がいたってうすいのだ(゚ペ)
大きな自然災害のニュースをご覧になっていて「ライフラインの復旧が急務」という現実を、ほんのときたま思い出す。

また女性は“衣食”には関心が高いけど、“住”にはさほど関心を示さない。旦那がいる人は、ほとんどの場合、旦那にたよっているはず。


さて、トップの写真が何の蓋かおわかりになるだろうか?
そう・・・給水配管の量水器。一般家庭は13ミリ、または20ミリの配管がここを通過する。そこには通過した水の量をはかるため「量水器」があって、あとから水道料金の請求がくる。
賃貸物件では集合メーターになっているところもある。バルブをしめると、その世帯には一切水は流れない。



さてこちらは道路にある都市ガスの本管の位置をしめす標識。GS408という文字は、そういうNOをうたれたガスの本管が埋設されていることを表わす。
「止まれ」の白線と重なり、白線の傷みが激しいため、このようなオブジェとなった(^_-)



これは道路の地下1-1.5mに埋設された水道本管の止水栓があることをしめす。
地震で地割れが生じ、水道管がはねて大量の水が噴出した場合、ここのバルブをしめる。
本管は一般的には50ミリから150ミリの径がある。



下水本管の点検用マンホール。
給水があれば、当然排水をする必要が生じる。
老朽化がはじまったアパート、マンション等で、敷地内の排水管の詰まりがときどき発生。
高圧洗浄用作業車を呼んで、詰まりを除去するが、強力な化学薬品を使用してヘドロ等を溶かすこともある。
外国人居住者は、しばしば揚げ物をしたあとの廃油を排水管に流し、配管を詰まらせる(^^;)



敷地内に設置された雨水排水マス。
竪樋をつたわって落ちてきた雨水をこのマスで受け、まとめて下水に放流する。



敷地内にある、このアパート全体の止水栓。
ここには量水器はなく、このあと(つまり建物外周)に個別の量水器がある。



最後は電柱。
電柱は東電やその下請け業者が、ここに貼ってある記号で管理している。
電柱には固定電話配線、光ファイバー、有線TVなどの配線が張り巡らされている。
群馬では落雷による被害がよく発生する。
過去に、仕事用固定電話・FAX・インターネットが、丸一日停止し、迷惑したことがある。

そこにあって当然。だから普段、あまり意識しないですんでいる。
電気、ガス、水道(排水)。どれかひとつ止まっただけで、生活に重大な支障をきたす。
現にいま使っているデジカメ、パソコンは、電気が使えない環境ではただのゴミになり果てる。

さらにつけくわえれば石油。
石油は主として中東地域から、巨大タンカーが遠路はるばる運んでくる。
その輸送経路を“シーレーン”と称している。
ウィキペディアによると、
《シーレーンとは、一国の通商上・戦略上、重要な価値を有し、有事に際して確保すべき海上交通路のことである》と定義されている。

しかし、単刀直入にいってしまえば、石油の確保のこと・・・だとわたしはかんがえている。
経路のどこかで“有事”が発生し、石油の輸入が途絶えれば、日本経済は壊滅する。したがって、われわれの生活基盤も崩壊★
われわれが日常といっているものも、こういうライフラインや石油の輸入という現実に依存しているということなのだ。

海上保安庁や海上自衛隊、航空自衛隊の任務は国境警備だけではない。
マスコミは事件が起こらないと報道をしないが、シーレーンの防衛こそ、日本経済のキモであることは、この国に生きる人なら、常に心に銘記しておくべきだろう。

便利な日本、便利な日常。
それもこれらの危ういバランスの海の上に、小舟のように浮かんでいるだけなのであ~る(-_-)


※写真はいずれも会社周辺に存在するもの。
皆さんも一度、自宅のライフラインの経路などをお調べになったらいかがでしょう(?_?)
そうすれば、事故が起こっても、さほど慌てなくてもすむでしょう。
“有事”に備えることが大事ですよね。
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