二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

江川卓「謎とき『罪と罰』」

2008年01月26日 | ドストエフスキー
 読みはじめてからずいぶんと時間がたってしまったが、ようやく読み終えることができた。読みはじめで抱いた感想と、読み終わってからの感想がこれほど違う本は、わたしにはちょっとめずらしい。  一般的に文学者には、こういう仕事はできない、翻訳者、あるいは言語学者、歴史風俗研究者の手になる本でではないかと、と思われた。 「罪と罰」という一作品について、比較すべき類書のない仕事を残したことじたい、日本のような . . . 本文を読む
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