「ラビット・ホール」

2011-11-16 08:38:14 | ニコール・キッドマン
ニコールが久々にオスカーにノミネートされた作品。

「恋の罪」がインパクト大だった分、こちらはストーリー的にも淡々と進んでいくので正直眠たくなる時も…。

でも演技に関しては、ニコールのみならず、夫役のアーロン・エッカートやお母さん役の女優さん、交通事故の加害者の青年役の子もノミネートに匹敵するくらい良い演技だった。

交通事故で子供を亡くして8ヶ月が経ってもなお悲しみを乗り越えられない夫婦がそれをどう乗り越えていくか…っていうお話なんですが…。いつ離婚してもいいくらい全く価値観が違う二人。同じ悲しみを持ちながらも、夫婦の関係は平行線をたどるだけでなく、距離は広がる一方。そこに加害者の青年とキーワードの“ラビット・ホール”“パラレル・ワールド”が絡んでくるんですが…。

正直、脚本に関しては舞台作品の映画化だけあって演劇的過ぎてリアリティーに欠ける。前半は夫寄りに、後半は妻寄りに描かれているのが形式的だし、夫婦の人物描写も対象的過ぎて今一つ心に訴えかけるメッセージがない。演技の見せ場はあるのはいいけど、映画としてはイマイチだった。正直に言うと90分の作品で正解。

パラレル・ワールドというもう1つの現実の世界があって、その世界では息子も生きていて平和に暮らしているという発想。ラビット・ホールという名の心の落とし穴。なんか取って付けた感じもなくもなく。

なぜ妻が加害者の青年に関心を抱き始めたのか…?その理由が分からぬまま物語が進むので(ただ単に、私が分からなかっただけかもしれませんが…)、前半の妻の行動を見ると、きっと誰もが別れちまえ!って夫に同情すると思うんですが、夫は夫でそれでも妻を愛しているんだよね…。別の女性に心が向くんだけど…。

ラストで妻が夫にこれからどうするか結論を委ねるところで再び二人に絆が芽生えるんですが…。なんだかな…って感じ。今一つ説得力に欠けるというか…。なんせスッキリしない展開でした。

ただ一つ面白かったのは、セリフに“ラビット・ホール”に掛けた単語が使われてたとこかな…?

今日のまとめ:前半のニコールの青年以外は心を閉ざした憎まれ役の演技、青年との静かな演技、夫に本音をぶちまけた時の負の演技、ラスト近くの心を解放した時の泣きの演技…ニコールの演技は本当に良い!だからといってDVD購入したいまでは行かないんだよな…。

話は変わりますが、18日から大阪のスカイタワーで毎年恒例のドイツのクリスマスマーケットが始まります。ちょうど準備中だったんですが、この前はドイツビール祭の準備中だったし、なんか不思議な縁を感じました。あ、シネリーブル梅田で映画鑑賞しました。

ドイツのクリスマスマーケットと言えば…グリューヴァインという、香辛料入りのホットワイン。久しぶりに飲みたくなったので、またお一人様で来るかも…。←また一人か!?
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初めまして ()
2015-08-17 12:15:31
初めまして。お邪魔します。希(まれに)と申します。
ニコール、私、好きですよ。好きな女優さんです。
熱烈か!と問われると、ムムム・・・ですが
「あら、彼女が出るなら、見ましょ!」という感じです。

でも、好きな女優さんは、と問われると、
真っ先に「ニコール・キッドマンだよ」と答えますね。

私は、『THE OTHERS』から、彼女を好きになりました。
役柄が似合っていたのかナァ?私は、これが好きなんですよ。

記事の『ラビット・ホール』、私も見ました。
私は、舞台劇だから、映画ではちょっと・・・という印象でした。
私は、説明できない&「何だそれ?」的部分が
人間の心の確定できない部分&不条理な部分、のように思えました。

でも、私、コレも好きなんですよ。

私も、ちょっと陰ながら、ニコール、応援していますよ。
頑張って!ニコール道、貫いて下さい!!
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希さんへ (Unknown)
2015-08-18 05:15:09
初めまして。コメントありがとうございます。

まさか過去記事にコメントを頂けるとは思ってなかったのでビックリしました!とても嬉しかったです!

この記事には、DVDは買わないと書いてますが、実はDVD購入しました。パッケージの可愛いデザインについつい手が…(笑)

せっかく希さんからコメントを頂いたので、改めて観たんですが、ニコール演じるベッカの行動心理が今観ても理解出来ないですよね…(汗)

アーロン演じる夫の心理は凄く分かるんですけどね…。

まさに、希さんが仰るように、私がベッカの心理状態に共感・理解出来ない部分(なんでそんなことするの?と訊きたくるベッカの不条理な行動)って、きっとベッカ本人も、なんでこんなことしたんだろう…?ベッカ自身も自分のことが分かってないんだろうな~と思いました。

ただ、改めてこの作品を見直して、発見したことがあります。

人間って、無意識に癒しを求めてるな~と。

血の繋がった親兄弟でさえ理解しあえない、心を開けないこともあるのに、他人様なら尚更心開けないよな~。なのに、ぽっかり空いた心の隙間を、誰かに、または何かで、埋めたい、癒されたいと思ってしまう矛盾(素直になれない気持ち)があるよな~と思いました。パラレルワールドの発想も、深い意味があるんでしょうが、癒しのひとつだと解釈してます。←なんか、意味不明な文章で申し訳ありません。

この作品、パッケージでDVD購入しましたが、ベッカの行動心理は理解出来ないけど、ラスト、この夫婦が別れることなく少しずつ寄り添おうとしてる姿がとても好きです。なので、今では、私もこの作品好きです。

希さんのニコール好きは、『THE OTHERS』からなんですね?あの作品のニコールは、カメラワークの素晴らしさで美人さがめちゃくちゃ際立ってましたね!

この役は、ゴールデングローブ賞のドラマ部門主演女優でノミネートされてましたが、ノミネートは確かに嬉しかったですが、役柄的には私はイマイチでした。演技力より美人さが際立った印象です。ま、映画館で観た時に、オチが分からなかったのもありますが…(汗)

私は断然、『ムーラン・ルージュ』と『ドッグヴィル』のニコールが今でも最高傑作だと思ってます!(笑)

最近は、宝塚ネタが断突で多くなっているので、本当にニコールファンなのか自分自身怪しくなってきてますが、ブログタイトルも変えるべきじゃないか?と正直悩むこと多々あります(大汗;)

でも、ちゃんとニコールの映画公開予定作品はチェックしているので、せっかく希さんにも応援して頂いてもらっているので、細々ではありますが、このままニコール道を邁進していきます!一緒にニコールを応援して行きましょう!陰ながらね!

本当に、コメントありがとうございましたm(__)m

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