「NYMPH()MANIAC」vol.1

2014-10-13 02:01:34 | 映画
う~ん、イマイチ…。

なんというか、今までのラースの作風とはなんか違うんよね…。特にカメラワークが。

ラース作品の独特の手ぶれ感があるシーンもあるにはあるねんけど、基本的には、ラース以外の別のカメラマンが撮っている感じがしてならなかった。ぶっちゃけ書くと上手いねん!カメラワークが自然やねん!だから独特の映像美がないねん。演出自体も映像美にこだわってない印象。

ラースのカメラ目線って、もっと感覚的なものがあって、アングルがめちゃ独特でそこがめちゃ好きだったのに、今作はラース以外の誰かが撮ったとしか思えないくらい普通のカメラワークで、ぶっちゃけそれがつまらなかった。

カメラワークだけでなく、内容もイマイチなんよね…。あ、でも、今までの作品の中で一番笑えた。特にユマが…。

これ、元々ニコールにオファーが来てた役だったんですよね。撮影中の作品が延びたか何かの理由で、ユマに役が回ったんだけど、ぶっちゃけニコールでも見たかったくらいめちゃ面白くて美味しい役だった!「ブルー・ジャスミン」のジャスミンを彷彿させる役柄で、ユマがめちゃ良かった!これだけは見る価値があった。あ、ぶっちゃけ書いて申し訳ないけど…。

それ以外は…う~ん…って感じ。っていうか今一つパンチが足りない。これ、ラースも確かに関わってるのは分かるけど、ラースの作品じゃない…。しつこく書くけど、私には別の監督作品としか思えてならない。

ぶっちゃけ書きまくると、シャルロットとステランの会話要らん。

二人の会話が、まるで「アンチクライスト」の延長線?延長戦?のような、いや回帰的な役割を担っていて、まさに患者とカウンセラーの会話なんよね。

色情狂の話なのに、ステラン演じるセリグマンがいちいちチャチャ入れるから、シャルロット演じるジョーが色情狂でなくなってくるねん。

セリグマンは完全にカウンセラーになっていて、ジョーの悲観的な訴えを全て肯定的に受け止めるねん。ぶっちゃけ作品的に面白くない。男の落し方を魚釣りに例えるあたりも滑稽でしかなくて、この二人の会話本当に要らない。

しかも、わたくし数字が苦手なので、数字で例えるあたりも、私の心も作品から離れていった原因かもね。

早い話が、私がイメージしてた色情狂の話と微妙に、いや、かなりズレが生じていて、あの二人の会話がなかったらまだマシかなと思った。シャルロットとステランの会話を排除したら、回想シーンには全くシャルロットは登場しないんだけど、それはそれでいいと思う。vol.2のお楽しみということにして…。

あ、決して、色情狂の話なのにエロシーンが足りないとか言ってるんじゃないので誤解のないように(汗;)

ま、確かに思ったほどはエロくない。ジョーの若い頃の役を演じられたステイシーは体当たりの演技ではあったけど、「アンチクライスト」ほどの過激さはない。あ、過激さも求めてないからね(汗;)ステイシーを見てたら、亡くなったシルヴィア・クリステルを思い出した。なんか似てた。実は小学生の頃から「エマニエル夫人」観ていて、シルヴィアのグラマー(←もはや死語。文法の意味じゃないからね)じゃない官能的な美しさが好きでした。実はませたガキでした(笑)

何度も書いてしまいますが、セリグマンがいちいち肯定するから、ジョーが全く色情狂に見えない。私もついつい、別に人を殺した訳じゃないし、確かに不倫はよくないけど、若気の至りってこともあるし、孤独をセックスで穴埋めしたい気持ちも分からなくないから、何も悲観的にならんと過去の出来事として忘れたらええんとちゃう?って私もカウンセラーの一人になって見てしまった。そこもつまらなかった理由やな。

せやな、ジョーの心の闇があからさまだったのもイマイチの原因だったね。

哲学的な台詞がちりばめられていたけど、心に残らない。夕陽の件(くだり)ってたしか「アンチクライスト」でも使われてなかったけ…?精神的表現、ちょっと私には理解出来なかった。

あ、日本語字幕、大好きな松浦美奈さんでした!観る前から美奈さんの字幕であることは分かったいたので、めちゃくちゃ嬉しかったんだけど、今回ばかりは日本語表現云々以前に、作品がイマイチでした。

あ、パンフレットに“愛は教わっていない”って名台詞のように書いているんですが、今作に関しては、あまり愛は重要だとは思わなかった。ジョーは十分愛を貰っている。愛に飢えてはない。親からも愛人?セフレ?からも何某の愛は貰っている。ただ不感症になってるのが問題かな。これも淋しさに繋がるね。

今作は、むしろ、“孤独”がテーマかと思う。死の恐怖からくる孤独感も描かれていたしね。ジョーのお父さん役を演じたクリスチャン・スレーターも名演でした。まさに孤独の象徴となる存在でした。このお父さんが木と対話しているようなシーンが好き。vol.1に関しては、やはりテーマは愛でないと思う。

あ、最近ではハリウッドではお騒がせのジャイア・ラブーフは、めちゃエロスが全身から漂っていたね。シャルロット同様、vol.2でも大活躍しそうやね。

あ、過激的なエロスを期待してる訳じゃないですからね(大汗;;)

思い出しながら書いているので、相変わらずまとまりのない文章になってますが、「アンチクライスト」だけでなく、「メランコリア」「奇跡の海」「マンダレイ」の要素もあり、「ドッグヴィル」の要素はvol.2かな…?なんとなしに、過去作品のオマージュを感じました。が、映像はラースらしくない!←しつこい。

あ、相変わらず、ラースはアメリカを揶揄してたね。直接的ではないけど、私には直感で伝わりました。今回はどさくさ紛れでしたがそれも印象的でした。違ってたらごめんなさいm(__)m

ネタバレしまくってますが、私のBlog、読んでる人少ないから書きたい放題(笑)多分、配給会社さんには迷惑はかからないと思ってます。「アンチクライスト」の時もそうだったけど、今作も客席の八割は男性客だったし、しかも満員。皆…。だから迷惑はかからないと思います(笑)

今日のまとめ:編集もラースがしたのかな…?本当にラース作品らしくないんよね…。誰か確かめて!m(__)m

イマイチ、つまらないと書きながら、最後には楽しんで書いてました(笑)意味不明な文章書いてスミマセンm(__)m

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