機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

腫瘍にならずに肝臓を再生させる細胞

2015-08-24 06:16:52 | 
Newly discovered cells regenerate liver tissue without forming tumors

Hybrid hepatocytes proliferate, replenish liver mass after chronic liver injuries in mice

August 13, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150813130020.htm

肝臓の再生能力は以前、成体の肝細胞であるオーバル細胞oval cellsによるcreditedとされたが、
最近の研究ではoval cellsは肝細胞を生じることはなく胆管になると結論された


カリフォルニア大学サンディエゴ校による最新の研究では、
一般的な環境毒である四塩化炭素carbon tetrachlorideに曝露後の慢性的な肝臓傷害後に肝細胞を置き換える細胞を追跡し、
肝臓の門脈三管portal triadという場所に位置する独特な肝細胞の集団を発見した
この特別な肝細胞は、慢性的な肝臓の傷害後に広範囲に増殖して肝臓を補充するreplenish

この細胞は通常の肝細胞に似ているが胆管bile ductの細胞に特異的な遺伝子も低いながら発現しているため、研究者は「ハイブリッド肝細胞」と呼んでいる


世界中でiPSCが再生医療の有望な治療法として研究されているが、治療の仕事が完了した後に確実に増殖を止めるのが難しいことがありうる
結果としてiPSCsは腫瘍を生じるリスクが高い

ハイブリッド肝細胞の安全性をテストするために研究チームは3つの異なる肝癌マウスモデルでテストし、それらでまったく腫瘍の徴候が見られなかった


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2015.07.026
Hybrid Periportal Hepatocytes Regenerate the Injured Liver without Giving Rise to Cancer.


Summary
肝三つ組portal triadsに位置する門脈周辺の肝細胞periportal hepatocytesは、Sox9ならびに他の胆管特異的な遺伝子を低く発現し、広範囲に増殖して肝臓を補充したが、肝細胞癌を生じなかった
 



MRIスキャナで腫瘍を殺す

2015-08-23 06:58:09 | 癌の治療法
MRI scanners can steer tumor busting viruses to specific target sites within body

August 18, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150818112613.htm

University of SheffieldのDr Munitta Muthanaたちは、MRIスキャナが非侵襲的に細胞を操るsteerことができることを発見した
細胞は非常に小さいtiny超常磁性酸化鉄ナノ粒子super-paramagnetic iron oxide nanoparticles (SPIOs) と共に投与され、どちらも体内の原発腫瘍、二次腫瘍へと向かう


研究では、SPIOsを持つマクロファージを、癌細胞に感染して殺す腫瘍溶解性ウイルスoncolytic virus (OV) で武装させてがんマウスモデルに投与し、
治療効果が800%上昇することが示された


http://dx.doi.org/10.1038/ncomms9009
Directing cell therapy to anatomic target sites in vivo with magnetic resonance targeting.


MRIシステムを使って、腫瘍溶解ウィルスSeprehvirを運ぶマクロファージをマウスの原発腫瘍ならびに転移腫瘍へと向かわせる

我々はマクロファージを超常磁性酸化鉄ナノ粒子で磁気的にmagnetically標識してlabel
腫瘍のある箇所の方向へ、パルス化磁場の勾配pulsed magnetic field gradientsをつけたapply

磁気共鳴magnetic resonanceによりマクロファージを血流から腫瘍へと導くことにより、腫瘍へのマクロファージの浸潤が増加し、腫瘍のburdenと転移が減少した
 

マラリアとバーキットリンパ腫

2015-08-23 06:39:57 | 
New research helps explain why a deadly blood cancer often affects children with malaria

Immune responses to malaria-infected red blood cells appear to sometimes lead to cancer-promoting changes

August 13, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150813130231.htm

アフリカの赤道のequatorial付近ではバーキットリンパ腫が世界の他の地域より10倍多く「リンパ腫ベルト」と呼ばれる
この地域ではマラリアの感染率も高く、科学者は50年を費やしてこの2つの疾患の関連を理解しようと努力してきた

このつながりは謎だった
マラリアは赤血球や肝臓に感染するが、バーキットリンパ腫はB細胞が源である
ロックフェラー大学の研究チームは、その理由の説明を助ける

彼らはマウスの実験により、マラリアを排除する抗体を作るのを助ける酵素AIDがDNAの損傷も引き起こしてバーキットリンパ腫につながることを発見した
この研究はCell誌で8月13日に発表された



研究ではマラリアを引き起こす寄生虫/Plasmodium chabaudiをマウスに感染させた
このマウスでは胚中心germinal center (GC) のBリンパ球が増大した
これはバーキットリンパ腫になりうる白血球の活性化した形である

「マラリアに感染したマウスではB細胞は急速に増殖し続ける」
Robbianiは言う

B細胞が急速に増殖するにつれて、活性化誘導性シチジンデアミナーゼ/activation-induced cytidine deaminase (AID) という酵素の発現も増大する
AIDはDNAに変異を誘発し、結果として様々な種類の抗体を作ることができる
これは様々な感染を撃退するfight offために必須のプロセスだが、
AIDは「的外れoff-target」の損傷を引き起こし、癌を引き起こす遺伝子をごちゃまぜshufflingにする

「マラリアに感染したマウスでは、胚中心のリンパ球にいわゆる染色体再編成が非常に頻繁に生じる」
Robbianiは言う
「そして少なくとも、その変化のいくらかはAIDのせいである」


研究者は次にp53を持たないマウスを育ててAIDを発現させると、すべてのマウスでリンパ腫が発症した
p53はバーキットリンパ腫など多くの癌から保護することが知られている

このp53を持たないマウスをマラリアに感染させると、特に成熟B細胞でリンパ腫が発生した
これはバーキットリンパ腫で起きるのと類似する


リンパ腫は他の感染とも関連があり、そしてそれはアフリカでだけではないとRobbianiは言う
例えばC型肝炎ウイルスやヘリコバクターピロリ菌は非ホジキンリンパ腫が多い
「AIDは他の感染と関連する癌にも関与する可能性がある。これは現時点ではただの推量speculationだが、非常に示唆的suggestiveである」


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2015.07.019
Plasmodium Infection Promotes Genomic Instability and AID-Dependent B Cell Lymphoma.

 

免疫療法がかえってT細胞を麻痺させる

2015-08-23 06:28:05 | 免疫
Early inflammatory response paralyzes T cells

Findings could have enormous implications for immunotherapy, autoimmune disorders, transplants and other aspects of immunity

August 18, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150818142605.htm

T細胞の活性化には3つのシグナルが必要(抗原提示、補助刺激、サイトカイン)

サイトカインの曝露が先行すると、T細胞は麻痺する

「免疫療法は癌と戦うかもしれないが、それは免疫を阻害して日和見感染にもつながる可能性がある」


http://dx.doi.org/10.1016/j.immuni.2015.06.023
Out-of-Sequence Signal 3 Paralyzes Primary CD4 T-Cell-Dependent Immunity.

 
Highlights
・サイトカイン上昇に前もって曝露すると、TCRによるCD4+T細胞の活性化は損なわれる

・サイトカインは直接Socs3を誘導して、IL-2シグナル伝達と増殖を抑制する

・麻痺している間の抗原との接触は、CD4+T細胞のヘルパー機能helpとメモリー応答を阻害する

・麻痺は全身的炎症の間の潜在的自己免疫から保護しうる
 

膵臓癌の転移を促進する神経ガイドタンパク質

2015-08-22 06:47:55 | 
Researchers identify nerve-guiding protein that aids pancreatic cancer spread

August 10, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150810162330.htm

ジョンスホプキンスのキンメルがんセンターの科学者は、膵臓癌の転移の説明を助ける分子的パートナーを発見した

その分子パートナーの一つはアネキシンA2/annexin A2である
これは既に膵臓癌の予後の悪さと関連があることがわかっているという

Science SignalingでのLei Zheng博士たちの報告によると、
annexin A2は、Sema3Dというタンパク質を膵臓癌細胞の外へと導くusherのを助ける
いったん細胞外に出ると、Sema3Dは他の分子と一緒になって癌の転移を促進する
Sema3Dは、神経細胞が成長する際に軸索axonを伸ばすのを導くguide


annexin A2を欠くマウスの実験では、膵臓癌から分泌されるSema3Dの量は70倍低下すると計算された
annexin A2を欠くマウス23匹は転移を生じなかったが、
annexin A2を産生するマウスは17匹中16匹が肝臓か肺または腹腔abdominal cavityに転移した

ヒトの膵臓癌の90%を占めるpancreatic ductal adenocarcinoma/PDACの組織でも同様の結果だった
Sema3Dの存在は膵臓癌切除後の再発とも関連するようだ

研究者は今回の結果を元に、annexin A2とSema3Dによる転移を止めるため3つの標的を追っている
annexin A2を標的とするワクチン、annexin A2への抗体、Sema3D阻害剤である


ZhengたちはSema3Dがどのようにして膵臓癌の転移を促進するのか正確には不明であると強調するものの、
おそらくそれにより癌細胞が元の腫瘍から離れて、神経を取り巻いてsurround追跡するのを助けると彼らは考えている

この『神経高速道路』は膵臓癌において特に重要であるという
なぜなら、膵臓には癌細胞を体内の他の場所に運ぶための血管があまり成長しないからである

「他のいくつかの癌がそうである以上に膵臓癌細胞は『神経向性neurotropic』であり、神経に侵入する傾向がある」
Zhengは説明する


現時点ではannexin A2が膵臓癌細胞のSema3D分泌を促進する方法も不明だが、
おそらくannexin A2はSema3Dの『ボディーガード』としてはたらき、
Sema3Dを細胞表面の出口まで守って導くのだろうと研究者は考えている

または、プロフェッショナルの荷造り業者packerのようであるかもしれないという
それはSema3Dが細胞から分泌される前に小さい分子の泡である小胞で囲むenclose


2011年にGVAXというワクチンの試験が実施された
「我々はワクチン投与後にannexin A2に対する抗体を発見した
彼らはワクチン投与後に長期の無病生存期間disease-free survivalも示した」

「これは膵臓癌進行におけるannexinの役割を研究すべきであることを示唆している」


http://dx.doi.org/10.1126/scisignal.aaa5823
Semaphorin 3D autocrine signaling mediates the metastatic role of annexin A2 in pancreatic cancer.
セマフォリン3Dのオートクリンシグナル伝達は、膵臓癌におけるannexin A2の転移における役割を仲介する


セマフォリンシグナル伝達は発達する神経の移動を導きdirect、新生血管も誘導する

Sema3Dは転移性PDAC患者の腫瘍で増加し、抗annexin A2抗体が患者の血清に存在する

分泌されたSema3Dは、PDACの表面でco-receptorであるplexin D1をオートクリンで活性化する
 

膵臓癌はグループで協力して転移する

2015-08-22 06:31:34 | 
Pancreas cancer spread from multiple types of wayward cells

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812104322.htm


(腹膜表面の赤と黄の蛍光を発する複数色の細胞からなる転移は、異なる細胞グループの相互作用を通じて膵臓癌は転移することを明らかにする)

ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院の新しい研究によると、膵臓癌と関連する腫瘍細胞は一緒に働くことによりしばしば共同体/コミュニティcommunitiesのようにふるまい、他の臓器への腫瘍の転移と増殖を増大させるという
この癌細胞のグループは単一の癌細胞よりもうまく腫瘍の転移を促進する


癌のゲノム研究によると、ほとんどの腫瘍内には多くの異なるタイプの細胞が存在し、生理学的性質の違いにつながる独特の変化をそれぞれの細胞が持つことが示されている
腫瘍の細胞系統を使った以前の研究では、これらの異なる腫瘍細胞は互いに相互作用して、より悪性のタイプの癌を作り出すことが示唆された
しかし腫瘍細胞が相互作用して転移を促進するメカニズムは不明のままだった


以前の別の研究で、ペンシルベニア研究チームは原発腫瘍の細胞が独力よりもグループの方がうまく増殖して生き残ることを知った
ここから、研究者は癌の転移が主に単一の細胞からなのか、それとも異なるタイプの癌細胞の相互作用に由来する細胞クラスターからなのかを研究した

ペンシルベニアの研究者はマウスモデルを開発し、膵臓癌の異なる細胞が血流に入って遠隔臓器に転移するのを複数の蛍光タンパク質で標識をつけてtag追跡した

このマウスモデルでは、Krasとp53の変異から、異なる色で標識づけされたlabeled別々のindividual腫瘍細胞集団が形成される

ヒトと同様にこのマウスでは肝臓、肺、腹膜peritoneum、横隔膜diaphragmに転移が起きた
そして研究者は、この転移がしばしば少なくとも2つの異なる色の腫瘍細胞集団から形成されることを観察した

このマウスの血流を調べると、腫瘍細胞が異なる色の癌細胞から構成されるクラスターとして出現するoccurことがわかった


さらに、いったんこれらの複数色からなる細胞クラスターが二番目の箇所に到着すると、その後の増殖の正確exactな性質はその腫瘍細胞がその時存在する臓器に強く依存することが判明した
腹膜と横隔膜では複数の色のまま増殖したが、肺と肝臓では単一の色の集団だけ育つことができた
これはそれぞれの臓器の特異的な要素も転移の発展evolutionに影響することを示唆する


「もし癌細胞が転移の間協力しているなら、そのコミュニケーションの分子的な基盤は何なのか? そして我々はそれに打撃を与えることができるのか?」
Stangerは問う

今回の研究は癌の転移をより早期に検出するメカニズムとして腫瘍細胞クラスターを血液中で発見する重要性を強める


http://dx.doi.org/10.1158/2159-8290.CD-15-0120
Pancreatic Cancer Metastases Harbor Evidence of Polyclonality.
膵臓癌の転移はポリクローナル性のエビデンスを持つ


precursor lesions
 significant clonal heterogeneity

during pre-malignant progression
 diversity decreases

metastases
 polyclonally seeded by distinct tumor sub-clones



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150814075755.htm
The protein that keeps cells static is found to play a key role in cell movement

(発達中のショウジョウバエの胚。上/ E-カドヘリンは細胞を共に調和してcoordinated移動させる。下/ E-カドヘリンがない細胞はまとまりがなくなるdisorganized)

細胞を静止させるタンパク質は細胞の移動にも関与する

E-カドヘリンは細胞を静的な状態に保つと考えられてきたが、E-カドヘリンは不均一なheterogeneous細胞グループの動きを促進する
不均一な細胞グループでは様々な遺伝子が活性化している
分裂するものもいれば、ホルモンを分泌したり細胞膜と相互作用するものがいる


Casanovaによると、中間intermediaryレベルのE-カドヘリンはしばしば悪性腫瘍と関連するという
それはまさにprecisely、転移する能力がある細胞である
転移について研究するほど、個々の細胞ではなく細胞のグループから形成されるというより多くの証拠が現れる

E-カドヘリンは、非常に多様で不均一な細胞のグループが一緒に原発腫瘍から移動するよう促進する


http://dx.doi.org/10.1038/ncomm8998
A role for E-Cadherin in ensuring cohesive migration of a heterogeneous population of non-epithelial cells.
 


脳腫瘍の「ハイジャック」を止める

2015-08-22 06:01:08 | 
Target healthy cells to stop brain cancer 'hijack'

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812103652.htm

ブリティッシュコロンビア大学の新しい研究は、神経膠腫を御するreinための別ルートを明らかにした

神経膠腫gliomaは、星状膠細胞astrocyteと交際するmingle with
星状膠細胞は環境を調節して脳が機能するために好ましい状態を作る細胞である

新しい研究によると、神経膠腫細胞は星状膠細胞をマイクロRNAにより再プログラムして、マスタースイッチとして特定の遺伝子セットをオンまたはオフにする
それにより環境を変化させて腫瘍の増殖と浸潤を刺激する

「我々は腫瘍周辺の星状膠細胞を一時的に調整して癌細胞がそれらを乗っ取ることができないようにする治療開発の可能性を考慮すべきである」



http://dx.doi.org/10.1038/onc.2015.210
Astrocytes promote glioma invasion via the gap junction protein connexin43.
星状膠細胞はギャップジャンクションタンパク質Cx43により神経膠腫の浸潤を促進する

Cx43をshRNAで干渉すると神経膠腫の浸潤が低下したが、
Cx43のチャネル機能を阻害しても効果はなかった


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25978028
Gap junctions modulate glioma invasion by direct transfer of microRNA.
ギャップジャンクションはマイクロRNAの直接伝達により神経膠腫の浸潤を促進する

miR-5096は、ギャップジャンクションを通じて、神経膠腫gliomaから星状膠細胞astrocyteへと移される
これは浸潤を促進する一因である


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25926558
Reduction in gap junction intercellular communication promotes glioma migration.
ギャップジャンクションによる細胞間コミュニケーションの低下は神経膠腫の移動を促進する


Figure 13.
Cx43が発現している→集団的移動collective migrationを促進する
Cx43の発現が低下する→神経膠腫は個別に移動する



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150727130818.htm
In lab tests, new therapy slows spread of deadly brain tumor cells

コネキシン46/connexin 46は、ギャップ結合の一部
癌幹細胞CSCsでギャップ結合を止めると、腫瘍形成能力が減少した

ギャップ結合gap junction阻害剤の1-octanolと、化学療法のテモゾロミドtemozolomideを組み合わせると、マウスで腫瘍の増殖は遅くなった

阻害されたマウスは100日たっても全て生きていたが、阻害されないマウスは2ヶ月で全て死んだ


http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2015.04.021
Differential Connexin Function Enhances Self-Renewal in Glioblastoma.


膠芽腫の癌幹細胞CSCsはコネキシン46/Cx46を発現するが、それ以外の膠芽腫はコネキシン43/Cx43を主に発現する
CSCsが分化する間にCx46は減少してCx43が増大する
Cx46を標的とすることでCSCの維持を抑制した


Cx46とCx43の違いは、
CSCの
 細胞間コミュニケーションの上昇
 休止状態の膜電位の低下
によって反映される


我々の研究は、ギャップ結合の発癌を促進する役割を明らかにする
そしてギャップ結合はコネキシンの発現に依存する
 

MPCは癌で機能しているか

2015-08-21 06:50:30 | 
Observing live energy production by malignant cells

Biosensor developed that detects an abnormal activity of cell 'fuel' carrier

August 6, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150806133050.htm

「我々は遺伝子を修飾することでミトコンドリアピルビン酸担体/Mitochondrial Pyruvate Carrier/MPCをバイオセンサーに変えて、蛍光シグナルを発してそれ自体の活性を示すことができるようにした」

「すべての腫瘍細胞系統でMPCの活性は非常に低かった。ミトコンドリアの燃料であるピルビン酸へのアクセスは担体carrierのレベルで既に阻害されている」


強制的に癌細胞にミトコンドリアを使わせるためには、MPCが機能しているかどうかを調べる必要がある
研究者は癌細胞の細胞質にピルビン酸を増加させた

「それにより悪性細胞で正常なMPCの活性は回復した。このことは担体の異常ではなく『燃料の不足』がプロセスに影響していることを示す」
筆頭著者のVincent Companは説明する


http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2015.06.035
Mitochondrial Pyruvate Carrier Activity in Real Time Using a BRET-Based Biosensor: Investigation of the Warburg Effect.

※BRET/ bioluminescence resonance energy transfer: 生物発光共鳴エネルギー移動法

Summary
MPC活性を調べる方法はこれまで限られていたが、担体の構成要素が分子的に明らかになったことにより遺伝子工学でバイオセンサーを組み込んでMPC活性をリアルタイムでモニターすることができるようになった
MPCの活性は癌細胞で低く、それが細胞質のピルビン酸濃度の増加により回復して酸化的リン酸化を増加させることを我々は示す



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/5495bb3a734b73e3b641d4d782426afc
>癌の少なくとも18種類(結腸、脳、乳、肝臓など)では、正常な細胞と比べて著しくMPCが少ない。いくつかの癌は単純にMPC遺伝子の内の1つを含むゲノムの領域を削除し、他はそれぞれMPC発現を低下させるような方法を見つける。実際、癌患者の生検による分析ではMPCの量が少ないほど悪性化することが示されている。
>今回の報告によれば、癌細胞はMPCを抑制することによってその「ドア」を閉めているという。MPCの再導入によってドアを実験的に開くと癌の成長は阻害され、ピルビン酸は正常な細胞で用いられる代謝経路に切り替わった。

パーキンソン病の分子レベルでの原因

2015-08-20 06:01:05 | 
New research sheds light on the molecular origins of Parkinson's disease

August 10, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150810162100.htm

パーキンソン病の症状は、中脳領域の黒質緻密部substantia nigra pars compacta (SNpc)に位置するドーパミン産生ニューロンの進行性喪失によって引き起こされる
その隣にある腹側被蓋野ventral tegmental area (VTA)にあるドーパミン産生ニューロンでもいくらかの変質deteriorationは起きるが、
VTAのニューロンはSNpcのニューロンほど影響は受けない


死んでいく神経細胞では何百ものタンパク質レベルが変化する
その変化の中には結果として起きるものもあり、原因の場合もある
原因を明らかにするために新しく技術を組み合わせ、新たに2つのマスター調節因子が発見された
このSATB1とZDHHC2というタンパク質はVTAと比べてSNpcのドーパミン産生ニューロンで多く、
正常なマウスでこれらを減少させるとパーキンソン病で見られる急速な変性が起きた


「従来の遺伝子活性プロファイリングアプローチではSATB1とZDHHC2が重要な保護因子であることはわからなかった
なぜならこれらのタンパク質の発現レベルは変化しないからだ
それらはニューロンで発現し続けるにもかかわらず、その調節活性は低下して標的遺伝子の発現をもはや刺激しなくなるようだ」
Brichtaは言う

「我々はのちにパーキンソン病患者の特に初期ステージで同様の変化を発見した」


彼らの発見は一般に広まっている考えprevailing thoughtに意義を唱えるchallenge
つまり、VTAニューロンはSNpcで見られる変性に対する何らかの保護因子を持っているという考えである

「現在のモデルに反して、これらのタンパク質はSNpcを保護するものだった
ドーパミンとその代謝物は毒性があり、おそらくSATB1とZDHHC2は進化の過程でこの特定の敏感なニューロンを細胞死から保護するために生じたのだろう」
これらは新しい薬の標的となりうるだろうとGreengardは言う


http://dx.doi.org/10.1038/nn.4070
Identification of neurodegenerative factors using translatome–regulatory network analysis.

翻訳プロファイリングと脳の調節ネットワーク分析を組み合わせたアプローチcombinatorial approachにより、ニューロンの生存と死を決定する因子を探索した

中脳のドーパミン作動性ニューロンの細胞タイプ特異的プロファイリングのためにトランスジェニックマウスを作成し、
トランスラトーム・ライブラリーtranslatome librariesを確立して比較した
このライブラリーはベースライン時と変性ストレス下の分子シグネチャーを反映する

コンテキスト特異的な脳調節ネットワークを調べるinterrogateためにライブラリーを分析し、
ドーパミン作動性ストレス応答dopaminergic stress responseを促進する内因性の上流調節因子intrinsic upstream regulatorsのレパートリーを特定した

この調節因子の活性の変化は、タンパク質の発現レベルとは関連しなかった
 


糖尿病性心疾患の分子レベルでの発見

2015-08-20 06:00:36 | 代謝
Molecular discovery paves way for new diabetic heart disease treatments

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812103657.htm

最近の研究で糖尿病患者の少なくとも60%は心血管の合併症によって死亡することが示されているが、
なぜ糖尿病が心臓にそのような大きな打撃を与えるtake a toll onのかは長い間ずっと謎だった

ニュージーランド・オタゴ大学の新しい研究は糖尿病の心臓で起きる分子レベルの変化を明らかにした
それは心血管の症状が現れる前に始まる


研究者は2型糖尿病マウスモデルを使い、オートファジーというプロセスが糖尿病の心臓で制御不能になるderegulatedことを明らかにした
このオートファジーの著しい増大は細胞死促進タンパク質pro-cell death proteinsを活性化させ、結果として心臓の細胞はだんだん失われる
細胞が死ぬにつれて心臓の機能不全が生じ、続いて心不全が起こるensue


ニュージーランド・ダニーディン病院と協力して冠動脈バイパス手術coronary bypassの心臓組織サンプルを集めて糖尿病とそうでない患者をマッチさせて分析した結果、糖尿病の患者では著しくオートファジーが増加していた


研究者はさらに、糖尿病で起きるオートファジーの増加はBeclin-1の活性化を通じてであることを明らかにした
Dr Katareはこれを「糖尿病と関連する心疾患の新たな治療への非常に有望な標的である」と言う


高濃度のグルコースに曝露させたラットの心臓でBeclin-1の遺伝子の発現を低下させると、
過度のオートファジーならびに細胞死の割合は大幅に減少した


http://dx.doi.org/10.1016/j.ijcard.2015.08.111
Type-2 diabetes increases autophagy in the human heart through promotion of Beclin-1 mediated pathway.
2型糖尿病はBeclin-1を介する経路を通じてヒトの心臓でオートファジーを増大させる


 糖尿病─┤Akt→mTOR─┤Beclin-1

 糖尿病→FOXO→BNIP3→Beclin-1

 糖尿病→NF-κB→BNIP3→Beclin-1

 糖尿病→TGF-β→Beclin-1

 糖尿病→MCP-1→ROS(→AGE)→Beclin-1

 糖尿病─┤miR-30a─┤Beclin-1


 Beclin-1→オートファジー→Bim→アポトーシス

 Beclin-1→pBcl-2─┤Bcl-2─┤アポトーシス



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/01/150130132817.htm
Study links deficiency of cellular housekeeping gene with aggressive forms of breast cancer

トリプルネガティブ乳癌とbeclin 1との関連

beclin 1は、オートファジーを調節する
beclin 1の活性の低下は、生存転帰の悪化poor survival outcomesと関連する
beclin 1の発現の低さは、トリプルネガティブ乳癌に罹患していることと35倍関連する
beclin 1はBRCA1の近くにあるが、悪い臨床的特徴と関連するのはbeclin 1だった
beclin 1の発現の低さは、乳癌で死ぬ可能性を67%上昇させる

http://dx.doi.org/10.1016/j.ebiom.2015.01.008
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352396415000316
Decreased BECN1 mRNA Expression in Human Breast Cancer is Associated With Estrogen Receptor-Negative Subtypes and Poor Prognosis.
ヒト乳癌におけるBECN1のmRNA発現の減少は、エストロゲン受容体ネガティブなサブタイプならびに予後の悪さと関連する


beclin 1の発現の減少は、オートファジーの低下につながる
別のオートファジー遺伝子であるATG5が低下すると、RAD51の発現が抑制されるという研究もある
まとめると、beclin 1の減少は、特定の乳癌の、特にERネガティブのサブタイプの病因 and/or 進行に寄与する可能性がある

オートファジーが減少すると、リソソームによる分解が障害され、染色体が不安定になる
代わりになるべきものとしてalternatively、
beclin 1の他の機能(例えば受容体のエンドサイトーシス)の喪失 (Funderburk et al., 2010) も、おそらく発癌carcinogenesisに関与する



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/01/150115122007.htm
Scientists find how cancers can evade treatment

癌はどのようにして治療を逃れるか


不活性化したEGFRは、LAPTM4Bと共にオートファジーを開始して生き残る


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2014.12.006
A Kinase-Independent Role for EGF Receptor in Autophagy Initiation


Beclin1複合体+Rubicon

Rubiconが、EGFR+LAPTM4B+Sec5によって外される

Beclin1複合体がオートファジーを開始する
 


miR-7は胃癌を抑制する

2015-08-19 06:57:01 | 
miR-7 suppresses stomach cancer

August 10, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150810091857.htm


(胃細胞の調節回路がピロリ菌による炎症で阻害されて胃癌につながる)

miR-7は胃癌を抑制するが、その保護的なメカニズムはピロリ菌によって阻害される

miR-7はしばしば胃癌で減少している

miR-7はIGF-1受容体を特に阻害することで転移を防ぐことができる


miR-7は、直接RELAとFOSを標的にする
RELAはNF-κB、FOSはAP-1に関与するタンパク質をそれぞれコードする
NF-κBとFOSはどちらも腫瘍形成を促進するpro-oncogenicシグナル伝達経路である

 miR-7─┤RELA→NF-κB

 miR-7─┤FOS→AP-1


ヒトの胃癌サンプルでは、miR-7レベルの低さはRELAとFOSタンパク質の上昇と関連し、患者の生存の悪化と関連した
マウスでは、miR-7レベルの増大はRELAとFOSレベルを低下させて腫瘍の増殖を阻害した

miR-7は、RELA-NF-κB経路の上流のキナーゼであるIKKεの活性も制御する

 miR-7─┤IKKε→RELA→NF-κB


NF-κB経路はそれ自体がmiR-7発現を抑制する
これはNF-κBが強く活性化されるとmiR-7はRELAの活性を抑制できないことを示す

ピロリ菌の慢性感染は胃癌の主なリスク要因だが、その理由の一部はピロリ菌がNF-κB経路を過剰に活性化するためである

 ピロリ菌→NF-κB経路↑↑─┤miR-7↓↓─┤NF-κB経路↓


http://dx.doi.org/10.1083/jcb.201501073
MicroRNA-7/NF-κB signaling regulatory feedback circuit regulates gastric carcinogenesis.
 


Let-7の抑制は結腸癌につながる

2015-08-19 06:42:25 | 
Powerful molecular promoter of colon cancers

Findings show how suppression of microRNA family of molecules leads to intestinal tumors

August 5, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150805144827.htm



今週のPLoS Geneticsで発表された研究は、
2013年のGenes and DevelopmentでのRustgiらによる研究を基にしている
その研究によると、腸の細胞でLIN28BはLet-7ファミリー分子を抑制することにより癌の増殖を促進するという

 LIN28B↑─┤Let-7↓─┤増殖↑


通常、LIN28BはLet-7分子を抑制して、胚幹細胞embryonic stem cellsを幹細胞様の状態stem-like stateに保つのを補助する
それはヒトや哺乳類だけでなく、進化的に遠い種でもそうである
Let-7分子が機能していると、細胞は幹細胞様の状態から移行して特定のタイプの細胞に成熟しやすくなり、そして無制限に増殖する能力はずっと低くなるwith much less capacity for uninhibited growth

 LIN28B─┤Let-7→成熟

この相互作用は正常な発達にとって重要だが、
LIN28BによるLet-7の抑制は多くの癌で異常を起こして、スイッチが入ってしまっている

今回の研究でRustgiのチームはLIN28B/Let-7相互作用の下流を調査し、どのようにLet-7が腸の細胞を癌化しないよう正常に保っているのかを確かめようとした


Let-7はタンパク質ではなくマイクロRNAである
Rustgiらは腸の内層intestinal liningにLet-7マイクロRNAが無いトランスジェニックマウスを作成した

その結果、典型的なヒトの結腸腫瘍と似た腺腫adenomas、腺腫様ポリープadenomatous polyps、腺癌adenocarcinomasが観察された
それらはLet-7がないマウスのすべての腸で成体中期mid-adulthoodまでに生じてsprouted死亡率が通常のマウスと比較して上昇した


腫瘍ならびに三次元培養した"tumoroid"を分析したところ、腫瘍の増殖の主な要因としてHmga2が示された

Hmga2は通常は胎児の成長が早い時期に産生され、その後はthereafter、Let-7 miRNAにより抑制される

 LIN28B─┤Let-7─┤Hmga2→増殖

Let-7が無いマウスの腸の内層、腫瘍、腫瘍様/tumoroidsではHmga2遺伝子が並外れてunusually高いレベルで発現していた
Hmga2への抗体を使うと、それは特に腸の内層を越えて転移を始めた腫瘍に多かった

 LIN28B─┤Let-7↓↓─┤Hmga2↑↑→増殖↑↑

実験的にHmga2の発現を抑制すると、Lin28b/Let-7抑制による腫瘍は著しく抑制された
腸上皮からの培養細胞でHmga2産生を低下させると細胞の増殖傾向は低下し、
Hmga2レベルの増加は増殖を加速した

 LIN28B─┤Let-7─┤Hmga2↓↓→増殖↓↓


http://dx.doi.org/10.1101/gad.224659.113
LIN28B promotes growth and tumorigenesis of the intestinal epithelium via Let-7.


http://dx.doi.org/10.1371/journal.pgen.1005408
Let-7 Represses Carcinogenesis and a Stem Cell Phenotype in the Intestine via Regulation of Hmga2

古典的Wnt経路 (Tcf4/β-catenin) の標的遺伝子Axin2, CD44, cMycが上方調節されている
 

ファンコーニ貧血とDNA修復経路

2015-08-18 05:48:41 | 
Mutations linked to genetic disorders shed light on a crucial DNA repair pathway

August 7, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150807220752.htm

DNA損傷の一つ、鎖間架橋interstrand crosslink/ICLについて

※DNA損傷には「鎖間架橋」の他に「二本鎖切断」「ミスマッチ」「シクロブタン型ピリミジンダイマー」などがある



細胞がどのようにして鎖間架橋を発見して修復するのかを調べるため、
ロックフェラー大学の研究者は修復プロセスに欠陥がある患者のゲノムを調べた


そうして発見された2つの新しい遺伝子のうち、Molecular Cellの8月6日号ではRAD51について報告する
RAD51とUBE2Tという2つの遺伝子の変異はまれな遺伝子疾患であるファンコーニ貧血を引き起こす

「我々は患者のサンプルと病歴を調べるところから始めた。その2人はファンコーニ貧血の症状はあるが、遺伝子の原因がわかっていなかった」
首席著者のAgata Smogorzewskaは言う
「研究により一人からはRAD51タンパク質に欠陥が見つかり、 もう一人からは同様にUBE2Tタンパク質に異常があった」

※ファンコーニ貧血は8つの亜群(A-H群)に分けられ、原因遺伝子としてA群(FANCA)、C群(FANCC)、G群(FANCG)、F群(FANCF)の4つが同定されている



RAD51とUBE2Tは鎖間架橋修復interstrand crosslink repairという修復プロセスに関わり、それにより二本鎖間の間違った位置での結合は修復される


鎖間架橋/ICLは、
 シスプラチンのような化学療法、
 アルデヒド、
 硝酸nitrateを食べた後に生じる亜硝酸nitrous acid
によって引き起こされる
ICLはDNAの複製を阻害し、細胞分裂時のゲノムの正確な複製が不可能になる

ICLの修復プロセスは非常に複雑でありsophisticated、多くの酵素を使ってDNA鎖間のつながりを切り離す
それにより細胞は増殖できるようになる

ゲノムは常にICL形成のリスクがあり、ICL修復経路の欠陥はファンコーニ貧血と関連する様々な症状a constellation of symptomsを生じる
それは例えば癌になりやすかったり、骨髄で血球を作る幹細胞の欠陥、不妊、成長不全などである


Smogorzewskaラボのpostdoctoral fellowである筆頭著者のAnderson Wangたちはファンコーニ貧血のような症状の少女のゲノムを配列決定し、RAD51をコードする遺伝子の2コピーの1つに変異を発見した
これは驚くべき「犯人」だった
RAD51はDNA修復プロセスの一つである相同組換えhomologous recombinationにおいて重要であることは既に知られていたが、相同組換えはICL修復の最後の段階(架橋crosslinkが切断された後)で使われると考えられていた
しかし、RAD51遺伝子の1コピーにのみ異常がある状態で少女の細胞はまだ相同組換えが可能だったが、ICL修復はできなかった


RAD51の1コピーの異常が症状の原因かを調べるため、研究者たちが彼女の細胞から異常を取り除いたところ、細胞はICLを修復する能力を回復した
共著者のカリフォルニア大学デイビスのStephen KowalczykowskiラボはRAD51が相同組換え以外での役割があると考えており、それは2つの酵素、DNA2とWRNを抑制することによるという
それらはICLでDNAを分解し、RAD51に異常があるとそれらは過剰に破壊的になる



Cell Reportsで7月7日に報告されたUBE2Tの研究では、
Smogorzewskaラボの筆頭著者Kimberly RickmanはUBE2Tの変異が別の患者の症状を説明できることを発見した
UBE2Tは既にICL修復の活性化に関与することが知られている
この発見によりUBE2TはICL修復経路で置き換えることのできないタンパク質であることが明らかになった


http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2015.07.009
A Dominant Mutation in Human RAD51 Reveals Its Function in DNA Interstrand Crosslink Repair Independent of Homologous Recombination.


Highlights
・RAD51のT131P変異を発現する細胞はICL修復に失敗するが、相同組換えは問題なくできる

・RAD51のT131P変異はATPアーゼ活性の調節を狂わせて野生型RAD51を阻害する

Summary
RAD51/FANCR


http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2015.06.014
Deficiency of UBE2T, the E2 Ubiquitin Ligase Necessary for FANCD2 and FANCI Ubiquitination, Causes FA-T Subtype of Fanconi Anemia


ファンコーニ貧血は原因遺伝子として17の変異が知られている(FANCA-FANCS)

ユビキチン結合酵素E2であるUBE2Tが新しくFANCTとして加わる

UBE2TはE3ユビキチンリガーゼ複合体の構成要素であるFANCLと相互作用し、UBE2TはFANCD2とFANCIのモノユビキチン化に必須である


ほくろが少ないほどメラノーマは悪性

2015-08-17 06:45:04 | 
Fewer moles may mean more aggressive melanoma

August 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150820082139.htm

ほくろの数が50を上回る人は、メラノーマを発症するリスクが上昇する
しかし、ほくろが50未満の人もなおメラノーマに警戒するべきである

事実、American Academy of Dermatology's 2015 Summer Academy Meeting in New Yorkの新しい研究によると、
ほくろが少ない人ほど、より悪性のメラノーマと診断される可能性がある


両者の違いを調べるため、Harvard Medical SchoolのCaroline C. Kimたちは
メラノーマ患者281人のカルテthe charts of 281 melanoma patients who visited BIDMC in 2013 and 2014をreviewした

そのうち89人はほくろが50を上回り、残りの192人はほくろが50未満だった

Dr. Kimが考えていた通り、ほくろが少ないほどthickerでmore aggressiveなメラノーマだった
ほくろと非典型的ほくろatypical moles(メラノーマリスクである)が多いと、メラノーマは薄く悪性度はより低かった
さらに、50を上回るほくろのある人は、より若い年齢でメラノーマと診断される可能性が高かった


Dr. Kimはこの結果が複数の要因に起因attributableしうるという
Health care providersは50以上のほくろがある患者をメラノーマリスクがあると容易にreadily同定するかもしれず、
患者をそのリスクについて教育する
結果としてほくろの多い患者はregular skin examsのために皮膚科を訪れる可能性が高くなる


さらに、生物学的な違いが存在するとKim博士は言う
「メラノーマは全て遺伝的に同じではないことを我々は既に知っている」
「2つのグループではメラノーマを促進する異なる経路が存在する可能性があり、それが悪性度の異なる結果になる
もしほくろが少ないほど悪性度が高くなるなら、彼らを教育してスクリーニングするよう念を押すmake sure必要がある」


メラノーマの自己チェックテストABCDE
・非対称性Asymmetry: One half of the mole is unlike the other.
・境界Border: The mole's border is irregular, ホタテガイ状scalloped or poorly defined
・色Color: The color of the mole varies from one area to another.
・直径Diameter: The mole's diameter is larger than 6 mm (the size of a pencil eraser).
・変化Evolving: The mole's size, shape or color changes over time.

ABCDEに加えて
keep an eye out for any spots on your skin that 他と異なるように見えるappear different from the others, またはor anything changing, かゆみitching or 出血bleeding
も重要である
 


ほくろがメラノーマにならない理由

2015-08-17 06:06:42 | 
Scientists identify key genetic factor that keeps moles from turning into melanoma

Research also yields realistic new model of melanoma for testing therapies

August 5, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150805191736.htm

「BRAFの変異はほくろmolesの最初の増殖を刺激するが、腫瘍抑制タンパク質のp15も作るよう刺激する。これは強力なブレーキとして働いてそれ以上細胞が分裂しないようにする」
首席著者senior authorであるペンシルバニア大学皮膚科学科のTodd W. Ridky博士は言う

「ほくろからp15というブレーキがなくなると、細胞は再び分裂を始めて癌に成長することができる」


彼らは今回の研究のために、生体組織工学tissue engineeringを使ってp15を除去したヒトのほくろの細胞を含む皮膚を移植するという新しいメラノーマモデルを開発した
メラノーマの発症にとって重要であることが知られている他の変異と組み合わせてマウスに移植すると、p15を持たない細胞はメラノーマに進行した

「このモデルの組織は医学的に適切であるrelevant
なぜなら、生きた皮膚の三次元環境で自然に生じたヒトのほくろの細胞を使ったからである
それにより詳細な機能研究が可能になった
この分野ではこれまでこのような実験系がなかった」
筆頭著者でありRidkyのラボで研究専門医research specialistのAndrew McNealは言う


良性のほくろと正常なメラノサイトを比較すると、ほくろのメラノサイトはp15が140倍になっていた


以前良性のほくろだったものが元になったメラノーマから得られた細胞を比較すると、
ほくろの組織では全体的にp15レベルが高く、メラノーマではp15レベルは低いか検出できなかった


Ridkyのチームは、BRAFの過剰な活性化はほくろの増殖を促進するが、ほくろ細胞にTGF-βを分泌させることを示した
これはほくろ細胞にp15を作るようシグナルを返すsignals back

この発見は、興味深い事実への「考えられなくもない説明possible explanation」のヒントを与える
その事実とは、ほとんどのほくろは成長が止まるまで少なくとも直径数ミリまで到達しなければならないということだ
TGFBは十分なレベルまで作られなければならず、ほくろの細胞の集まりが小さいと細胞増殖を止めるほど十分なTGFB産生に至らない



見逃されてきた要素
An Overlooked Factor

p15の重要性は、これまで一般に正しく評価されてこなかったunderappreciatedとRidkyは言う
多くの研究者は、p15とは異なるが関連のある腫瘍抑制タンパク質p16が、ほくろの成長を阻害するという同じはたらきをしていると憶測していたassumed
p16は核のDNAで物理的にp15と近く、ほくろにも存在し、メラノーマや多くの癌で失われる
2つは通常は一緒に働いてほくろの細胞増殖にブレーキをかけるが、
Ridkyたちはp15が独特の機能を持つことを示唆するエビデンスを発見した
例えばp15を正常な細胞に挿入することは完全に細胞増殖を止めるのに十分だが、p16の挿入は増殖を遅くするだけだった

「p15は明らかにp16とは違うことをしているが、ほとんど見過ごされてきた」


http://dx.doi.org/10.1158/2159-8290.CD-15-0196
CDKN2B loss promotes progression from benign melanocytic nevus to melanoma.