High iron intake may increase appetite, disease risk
August 24, 2015
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824212301.htm
鉄は、脂肪細胞からのレプチン分泌を減少させて、食欲を増加させる
「高レベルの鉄を食べたマウスは食べる量が増加したことを我々は示した」
ウェイク・フォレスト・ユニバーシティ・バプティスト・メディカル・センター/Wake Forest Baptist Medical Center の Don McClain 博士は言う
「鉄の多い食事は、それが通常から多い範囲でさえ、糖尿病、脂肪肝疾患、アルツハイマーなど多くの疾患の一因contributing factorとして関与する
これは、それほど多くの赤身肉を食べるべきではないというもう一つの理由になる
なぜなら、赤身肉の鉄は、植物性の鉄よりも、容易に吸収されるからである」
今回の研究では、オスのマウスに鉄を多く含む食餌 (2000 mg/kg) と鉄が低い~通常の食餌 (35 mg/kg) を2ヶ月間与え、その後に脂肪組織の鉄レベルを計測した
実験の結果、鉄の多い食餌のマウスは鉄が215%増加し、血中のレプチンレベルは42%低かった
http://dx.doi.org/10.1172/JCI81860
Adipocyte iron regulates leptin and food intake.
Abstract
食事による鉄の補給は、食欲の増大と関連する
我々は鉄のレプチンへの影響を調査した
メタボリックシンドロームの患者コホートにおいて、血清フェリチンは血清レプチンと負の相関を示した
さらに、食餌から鉄を多く摂取したマウスで同様の逆相関が観察された
鉄を排出するトランスポーターiron exporterであるフェロポーチンferroportinの脂肪細胞特異的な喪失が結果として鉄負荷増大ならびにレプチン減少につながった一方で、
遺伝性ヘモクロマトーシスhereditary hemochromatosisのマウスモデルにおいて
ヘプシジンhepcidinレベルの低下は
脂肪細胞のフェロポーチン発現を増大させ、
(鉄が排出されることで)脂肪細胞の鉄を減少させ、
レプチンを増加させた
※遺伝性ヘモクロマトーシス: 鉄の腸からの過剰吸収により、肝臓、膵臓、皮膚、心臓、内分泌腺にヘモジデリン(フェリチンの変性集合体)の沈着が起こり、二次性の糖尿病などが起こる
※ヘプシジンはフェロポーチンの分解を誘導する
3T3-L1脂肪細胞に鉄を投与すると、用量依存的dose-dependent mannerにレプチンのmRNAは減少した
我々は、鉄がcAMP応答配列結合タンパク質/CREBの活性化によりレプチンの転写を負に調節することを発見した
さらに、レプチンのプロモーター領域に2つの潜在的potentialなCREBの結合箇所を確認した
ChIP分析によると、鉄を投与した3T3-L1脂肪細胞では鉄を投与しない細胞と比較してリン酸化CREBの結合がこれら2箇所で多いことが明らかになった
鉄→CREB─┤レプチン
レプチンの変化と一致して、食事の鉄の量は、摂食量と直接関連し、体重の変化からは独立していた
Introduction
鉄が欠乏した人は食欲がなく、一方で鉄の補充は子供の食欲の増加と関連する (2, 3)
Discussion
間葉系幹細胞において分化プロセス中のCREBの活性化はレプチン分泌ならびに発現を抑制するという報告がある (51)
生命情報科学的分析では2箇所のcAMP応答配列/CREがヒトobプロモーター内に存在することが示されるが、その機能についての報告はこれまで存在しない (32)
興味深いことに、我々は以前、
ヘキソサミン(六炭糖の水酸基/OHがアミノ基/NH2で置換された化合物)の生合成経路/hexosamine biosynthesis pathway /HBPという別の栄養感知経路を発見している
HBPもCREBの調節に関与することが知られ (52)、レプチン発現を調節することが報告されていて (53)、鉄により誘導されるレプチン発現の変化にも寄与する
すなわち、CREBのリン酸化の増加は、CREBのO-N-アセチルグルコサミン化/O-GlcNAcylationの減少と関連する
グルコサミンによるHBP経路の活性化は、鉄により誘導されるレプチン阻害を抑制するovercome (data not shown, Yan Gao, unpublished data)
※リン酸化とO-GlcNAc化による修飾はどちらもセリン/スレオニン残基で起きるために両者は拮抗する
ゆえに、飢餓経路 (CREB) と過食経路 (HBP) の相対するreciprocal相互関係interplayは、鉄応答的なやり方でin an iron-responsive mannerレプチン発現を調整する
これらの発見は、鉄レベルと全ての栄養状態ならびに全ての代謝調節との間の密接な関係の重要性をさらに示すものだ
August 24, 2015
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824212301.htm
鉄は、脂肪細胞からのレプチン分泌を減少させて、食欲を増加させる
「高レベルの鉄を食べたマウスは食べる量が増加したことを我々は示した」
ウェイク・フォレスト・ユニバーシティ・バプティスト・メディカル・センター/Wake Forest Baptist Medical Center の Don McClain 博士は言う
「鉄の多い食事は、それが通常から多い範囲でさえ、糖尿病、脂肪肝疾患、アルツハイマーなど多くの疾患の一因contributing factorとして関与する
これは、それほど多くの赤身肉を食べるべきではないというもう一つの理由になる
なぜなら、赤身肉の鉄は、植物性の鉄よりも、容易に吸収されるからである」
今回の研究では、オスのマウスに鉄を多く含む食餌 (2000 mg/kg) と鉄が低い~通常の食餌 (35 mg/kg) を2ヶ月間与え、その後に脂肪組織の鉄レベルを計測した
実験の結果、鉄の多い食餌のマウスは鉄が215%増加し、血中のレプチンレベルは42%低かった
http://dx.doi.org/10.1172/JCI81860
Adipocyte iron regulates leptin and food intake.
Abstract
食事による鉄の補給は、食欲の増大と関連する
我々は鉄のレプチンへの影響を調査した
メタボリックシンドロームの患者コホートにおいて、血清フェリチンは血清レプチンと負の相関を示した
さらに、食餌から鉄を多く摂取したマウスで同様の逆相関が観察された
鉄を排出するトランスポーターiron exporterであるフェロポーチンferroportinの脂肪細胞特異的な喪失が結果として鉄負荷増大ならびにレプチン減少につながった一方で、
遺伝性ヘモクロマトーシスhereditary hemochromatosisのマウスモデルにおいて
ヘプシジンhepcidinレベルの低下は
脂肪細胞のフェロポーチン発現を増大させ、
(鉄が排出されることで)脂肪細胞の鉄を減少させ、
レプチンを増加させた
※遺伝性ヘモクロマトーシス: 鉄の腸からの過剰吸収により、肝臓、膵臓、皮膚、心臓、内分泌腺にヘモジデリン(フェリチンの変性集合体)の沈着が起こり、二次性の糖尿病などが起こる
※ヘプシジンはフェロポーチンの分解を誘導する
3T3-L1脂肪細胞に鉄を投与すると、用量依存的dose-dependent mannerにレプチンのmRNAは減少した
我々は、鉄がcAMP応答配列結合タンパク質/CREBの活性化によりレプチンの転写を負に調節することを発見した
さらに、レプチンのプロモーター領域に2つの潜在的potentialなCREBの結合箇所を確認した
ChIP分析によると、鉄を投与した3T3-L1脂肪細胞では鉄を投与しない細胞と比較してリン酸化CREBの結合がこれら2箇所で多いことが明らかになった
鉄→CREB─┤レプチン
レプチンの変化と一致して、食事の鉄の量は、摂食量と直接関連し、体重の変化からは独立していた
Introduction
鉄が欠乏した人は食欲がなく、一方で鉄の補充は子供の食欲の増加と関連する (2, 3)
Discussion
間葉系幹細胞において分化プロセス中のCREBの活性化はレプチン分泌ならびに発現を抑制するという報告がある (51)
生命情報科学的分析では2箇所のcAMP応答配列/CREがヒトobプロモーター内に存在することが示されるが、その機能についての報告はこれまで存在しない (32)
興味深いことに、我々は以前、
ヘキソサミン(六炭糖の水酸基/OHがアミノ基/NH2で置換された化合物)の生合成経路/hexosamine biosynthesis pathway /HBPという別の栄養感知経路を発見している
HBPもCREBの調節に関与することが知られ (52)、レプチン発現を調節することが報告されていて (53)、鉄により誘導されるレプチン発現の変化にも寄与する
すなわち、CREBのリン酸化の増加は、CREBのO-N-アセチルグルコサミン化/O-GlcNAcylationの減少と関連する
グルコサミンによるHBP経路の活性化は、鉄により誘導されるレプチン阻害を抑制するovercome (data not shown, Yan Gao, unpublished data)
※リン酸化とO-GlcNAc化による修飾はどちらもセリン/スレオニン残基で起きるために両者は拮抗する
ゆえに、飢餓経路 (CREB) と過食経路 (HBP) の相対するreciprocal相互関係interplayは、鉄応答的なやり方でin an iron-responsive mannerレプチン発現を調整する
これらの発見は、鉄レベルと全ての栄養状態ならびに全ての代謝調節との間の密接な関係の重要性をさらに示すものだ