機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

活性化したニューロンは神経変性疾患から保護する

2015-08-31 06:28:50 | 
Activated neurons produce protective protein against neurodegenerative conditions

Central mechanism and key neuroprotective molecule discovered

August 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824065021.htm

シナプスのNMDARは神経保護につながるが、シナプスの外にあるNMDARはそうではない

今回の研究結果は、有毒なシナプス外NMDARが脳活動によって抑制されることを示す
ハイデルベルクの研究チームは、このプロセスを活性化するタンパク質としてアクチビンA/activin Aを同定した

アクチビンAは月経周期や傷の治癒で重要な役割を果たすが、神経系でもニューロンの活動によって作られる
アクチビンAはシナプス外NMDARを減少させ、保護シールドを形成するとBading教授は言う

アクチビンAは、有名なbrain-derived neurotrophic factor (BDNF) も仲介する
BDNFはニューロン/シナプス保護因子であり、新たな形成も促進する


http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2015.07.038
BDNF Reduces Toxic Extrasynaptic NMDA Receptor Signaling via Synaptic NMDA Receptors and Nuclear-Calcium-Induced Transcription of inhba/Activin A.
BDNFは有害なシナプス外NMDA受容体シグナルを減少させるが、それはシナプス内NMDA受容体ならびに細胞核-カルシウムによって誘導されるinhba/Activin A転写による


アクチビンAは、インヒビンβ-A(inhba)のホモ二量体
 

RNAの運命を決定するタンパク質が同定される

2015-08-30 15:00:19 | 医学
Research identifies a protein that helps determine the fate of RNA

This 'reader' molecule recognizes a chemical instruction tag affixed to RNA

August 27, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150827130208.htm


(青が細胞の核、緑がHNRNPA2B1)

40年以上前、N6-メチルアデノシン/N6-Methyladenosine/m6AというタグがRNA上に発見された
m6Aはアデノシンに付加されるメチル基methyl groupであり、アデノシンはRNA配列の一部である

m6AはマイクロRNAの生成にも関与することが今では判明している

「しかし、この化学的なタグを細胞の核内で読み取るリーダーreaderは何なのかが疑問として残り続けた」
ロックフェラー大学のAlarcónは言う

スプライシングに必要なm6Aを書き込む「ライターwriter」のタンパク質は既に判明しているが、
最近の実験で新たに「リーダーreader」のタンパク質HNRNPA2B1が発見された
HNRNPA2B1はRNA上のm6Aタグを認識して、RNAをニつの方向に運命づける
一つはマイクロRNAになるようトリミングする運命であり、もう一つはタンパク質を適切に作るようスプライシングする運命である

HNRNPA2B1がマイクロRNA前駆体にm6Aタグを認識すると、
前駆体を切断する機構cutting machineryをリクルートしてプロセシングを促進する


研究者が細胞内でHNRNPA2B1レベルを低下させると、マイクロRNAの発現が全体的に変化し、多くのマイクロRNAは減少した
m6Aタグに依存的にスプライシングされるはずのRNAにも著しい影響が見られた

HNRNPA2B1はm6Aを核内で読み取ることが確認された初めてのリーダーであり、
さらに実験によるエビデンスはm6Aタグを認識する別のリーダーが核内に存在することを示唆している


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2015.08.011
HNRNPA2B1 Is a Mediator of m6A-Dependent Nuclear RNA Processing Events.


Highlights
・HNRNPA2B1は、核内の転写物で、m6Aを含む箇所ならびにアルギニン-グリシン-アラニン-システインモチーフ/RGAC motifに結合する
・HNRNPA2B1は、m6A依存的なプライマリーマイクロRNA/primary miRNA/pri-miRNAのプロセシングイベントを仲介する
・HNRNPA2B1とMETTL3の調整は、選択的スプライシングalternative splicingに同様の変化を引き起こす

Summary
我々はRNA結合タンパク質のHNRNPA2B1がm6Aで修飾されたRNAにin vivoならびにin vitroで結合することを発見した
その生化学的な足跡footprintはm6Aのコンセンサスモチーフと一致する

HNRNPA2B1は核内の転写産物に直接結合して、m6AのライターwriterであるMETTL3と同様の効果を選択的スプライシングに対して発揮する

HNRNPA2B1はprimary miRNA/pri-miRNAのm6Aに結合して、マイクロRNAのmicroprocessor複合体を構成するタンパク質であるDGCR8と相互作用し、primary miRNAのプロセシングを促進する


癌細胞を再プログラムする方法が発見される

2015-08-30 06:55:05 | 癌の治療法
Discovery of new code makes reprogramming of cancer cells possible

August 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824064916.htm

メイヨークリニック・フロリダキャンパスの研究者は、癌細胞を正常な状態に再プログラムする方法を発見した


細胞同士を接着する『接着帯(zonula adherens)』のタンパク質は、マイクロRNA/miRNAsの生成に重要なマイクロプロセッサー/microprocessorという複合体と相互作用する

正常な細胞がお互いに相互作用する時、miRNAsの特定のサブセットが、細胞増殖を促進する遺伝子を抑制している
癌細胞ではその接着が壊れdisrupted、miRNAsによる調節は失われて、細胞増殖は制御を失う
研究者は癌細胞でこの正常なmiRNAレベルを回復することにより異常な細胞増殖を元に戻せることを実験で示した


過去に科学者を悩ませてきた問題は、E-カドヘリンとp120カテニンという上皮細胞の接着タンパク質についての矛盾する報告から生じる
それらは長い間、腫瘍を抑制する因子であると考えられてきた

「しかし我々や他の研究者は、この仮説が真ではなさそうだということを発見した
なぜなら、E-カドヘリンとp120カテニンは腫瘍細胞でもまだ存在しており、腫瘍の進行に必要だからである」
Anastasiadis博士は言う

「そこから我々は、これらの分子が2つの面を持つと考えるようになった。良い面と悪い面だ」


研究者はPLEKHA7に注目した
PLEKHA7はp120と相互作用することは知られていたが、
研究の結果、PLEKHA7は上皮細胞の「頂点apical」でのみE-cadherinとp120と結合し、
マイクロプロセッサー複合体をE-cadherinとp120につなぎとめるtetherことにより、
miRNAsの組み合わせを通じて正常な細胞の状態を維持することがわかった
この状態ではE-カドヘリンとp120カテニンは腫瘍を抑制する「良い面」を発揮する

しかし「PLEKHA7が失われて頂点の複合体が破綻すると、miRNAsセットは調節を失い、E-カドヘリンとp120はスイッチが切り替わって発癌性oncogenicになる」


「細胞頂点のPLEKHA7とマイクロプロセッサーの複合体が壊れることは癌の早期に生じ、いくらかはsomewhat普遍的なイベントであると我々は考えている」
「我々が調べたヒトの腫瘍サンプルの大半でこの構造は存在しないが、E-カドヘリンとp120はまだ残っている
これは、燃料(悪いp120)がたっぷり入っていて、ブレーキ(PLEKHA7とマイクロプロセッサーの複合体)がない、スピードが出ているクルマと等しい」

「影響を受けたmiRNAを癌細胞に投与して正常なレベルまで回復することで、我々は『ブレーキ』を修理して正常な細胞機能を回復できるはずだ」
Anastasiadisは言う
「いくつかの悪性のタイプの癌での実験は非常に有望である」


http://dx.doi.org/10.1038/ncb3227
Distinct E-cadherin-based complexes regulate cell behaviour through miRNA processing or Src and p120-catenin activity.


 PLEKHA7→DROSHA-DGCR8・pri-miR-30b→miR-30b─┤SNAI1,MYC,CCND1

※pri-miRNA─(Drosha,DGCR8)→pre-miRNA



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/04/150420122540.htm
Pancreatic cancer breakthrough: Scientists turn cancer cells into normal cells

膵臓の腺癌は、消化酵素を分泌する腺房細胞acinar cellsのKras変異により、不安定な膵管様の細胞に分化して癌化する(pancreatic ductal adenocarcinoma)

膵臓癌にE47を導入することで、正常な細胞に「戻す」
E47は細胞周期をG0/G1で止める
 



β遮断薬が卵巣癌患者の長期生存を助ける

2015-08-30 06:28:10 | 癌の治療法
Heart medications that target stress may help prolong survival in women with ovarian cancer

August 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824064736.htm

ストレスホルモンのアドレナリンは癌の増殖と転移を刺激するというエビデンスが集まりつつある
高血圧等の治療に広く使われるβ遮断薬は、癌の進行に影響を与える可能性がある

テキサス大学MDアンダーソンがんセンターが複数の異なるセンターの卵巣癌患者1425人を後向きに分析した結果、
193人の女性がβ1アドレナリン作動性受容体/beta-1 adrenergic receptorに選択的なβ遮断薬selective agentsを、76人が非選択的βアンタゴニストを投薬されていた

生存期間中央値median survival timeは、
47.8ヶ月 for patients receiving any beta blocker
vs
42ヶ月 for non-users


β遮断薬を服用していた女性では、
生存期間中央値は、
94.9ヶ月 for those receiving nonselective beta blockers
vs
38ヶ月 for those receiving ADRB1 selective agents
だった

高血圧の患者はそうでない患者よりも生存期間が短い傾向があったが、
高血圧であっても、非選択的β遮断薬の使用者は、より長い生存期間中央値だった (38.2 versus 90 months)


「以前の研究は矛盾するデータを示していたが、その理由の一部はおそらくβ遮断薬の種類が考慮されていなかったためだろう」
Sood博士は言う


http://dx.doi.org/10.1002/cncr.29392
Clinical impact of selective and nonselective beta-blockers on survival in patients with ovarian cancer.
 



膵臓癌患者の予後と関連する遺伝子の変異

2015-08-30 06:06:21 | 癌の治療法
Study finds genes associated with improved survival for pancreatic cancer patients

Use of non-invasive liquid biopsies could predict in which patients the cancer could recur following surgery

August 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150820160227.htm

染色体を調節する遺伝子のMLL、MLL2、MLL3、ARID1Aに変異があると予後が良い(20%に存在)


研究では、膵臓癌の診断時に43%で血液中に循環腫瘍DNA/ctDNAが存在した
手術後のctDNAの検出は、臨床的再発ならびに予後の悪さを予測する

血液生検liquid biopsyは、CT画像よりも6.5ヶ月早く再発を検出した



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150826144108.htm
New 'mutation-tracking' blood test could predict breast cancer relapse months in advance
「変異を追跡」する血液検査で乳癌の再発を前もってin advance予測する

循環腫瘍DNA/ctDNAが陽性の女性は、再発リスクが陰性の女性の12倍高く、癌の再発は目に見える徴候よりも7.9ヶ月早く検出された
研究者は「突然変異追跡」という技術を使い、個々人に見られる変異にパーソナライズ化されたデジタルPCRテストを開発して血流内の腫瘍DNAを検出した
 

鉄の過剰摂取は食欲を増大させる

2015-08-29 06:41:07 | 代謝
High iron intake may increase appetite, disease risk

August 24, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150824212301.htm

鉄は、脂肪細胞からのレプチン分泌を減少させて、食欲を増加させる

「高レベルの鉄を食べたマウスは食べる量が増加したことを我々は示した」
ウェイク・フォレスト・ユニバーシティ・バプティスト・メディカル・センター/Wake Forest Baptist Medical Center の Don McClain 博士は言う

「鉄の多い食事は、それが通常から多い範囲でさえ、糖尿病、脂肪肝疾患、アルツハイマーなど多くの疾患の一因contributing factorとして関与する
これは、それほど多くの赤身肉を食べるべきではないというもう一つの理由になる
なぜなら、赤身肉の鉄は、植物性の鉄よりも、容易に吸収されるからである」


今回の研究では、オスのマウスに鉄を多く含む食餌 (2000 mg/kg) と鉄が低い~通常の食餌 (35 mg/kg) を2ヶ月間与え、その後に脂肪組織の鉄レベルを計測した
実験の結果、鉄の多い食餌のマウスは鉄が215%増加し、血中のレプチンレベルは42%低かった


http://dx.doi.org/10.1172/JCI81860
Adipocyte iron regulates leptin and food intake.

Abstract
食事による鉄の補給は、食欲の増大と関連する
我々は鉄のレプチンへの影響を調査した

メタボリックシンドロームの患者コホートにおいて、血清フェリチンは血清レプチンと負の相関を示した
さらに、食餌から鉄を多く摂取したマウスで同様の逆相関が観察された


鉄を排出するトランスポーターiron exporterであるフェロポーチンferroportinの脂肪細胞特異的な喪失が結果として鉄負荷増大ならびにレプチン減少につながった一方で、
遺伝性ヘモクロマトーシスhereditary hemochromatosisのマウスモデルにおいて
ヘプシジンhepcidinレベルの低下は
 脂肪細胞のフェロポーチン発現を増大させ、
(鉄が排出されることで)脂肪細胞の鉄を減少させ、
 レプチンを増加させた

※遺伝性ヘモクロマトーシス: 鉄の腸からの過剰吸収により、肝臓、膵臓、皮膚、心臓、内分泌腺にヘモジデリン(フェリチンの変性集合体)の沈着が起こり、二次性の糖尿病などが起こる

※ヘプシジンはフェロポーチンの分解を誘導する


3T3-L1脂肪細胞に鉄を投与すると、用量依存的dose-dependent mannerにレプチンのmRNAは減少した
我々は、鉄がcAMP応答配列結合タンパク質/CREBの活性化によりレプチンの転写を負に調節することを発見した
さらに、レプチンのプロモーター領域に2つの潜在的potentialなCREBの結合箇所を確認した

ChIP分析によると、鉄を投与した3T3-L1脂肪細胞では鉄を投与しない細胞と比較してリン酸化CREBの結合がこれら2箇所で多いことが明らかになった

 鉄→CREB─┤レプチン


レプチンの変化と一致して、食事の鉄の量は、摂食量と直接関連し、体重の変化からは独立していた


Introduction
鉄が欠乏した人は食欲がなく、一方で鉄の補充は子供の食欲の増加と関連する (2, 3)


Discussion
間葉系幹細胞において分化プロセス中のCREBの活性化はレプチン分泌ならびに発現を抑制するという報告がある (51)

生命情報科学的分析では2箇所のcAMP応答配列/CREがヒトobプロモーター内に存在することが示されるが、その機能についての報告はこれまで存在しない (32)


興味深いことに、我々は以前、
ヘキソサミン(六炭糖の水酸基/OHがアミノ基/NH2で置換された化合物)の生合成経路/hexosamine biosynthesis pathway /HBPという別の栄養感知経路を発見している
HBPもCREBの調節に関与することが知られ (52)、レプチン発現を調節することが報告されていて (53)、鉄により誘導されるレプチン発現の変化にも寄与する

すなわち、CREBのリン酸化の増加は、CREBのO-N-アセチルグルコサミン化/O-GlcNAcylationの減少と関連する
グルコサミンによるHBP経路の活性化は、鉄により誘導されるレプチン阻害を抑制するovercome (data not shown, Yan Gao, unpublished data)

※リン酸化とO-GlcNAc化による修飾はどちらもセリン/スレオニン残基で起きるために両者は拮抗する

ゆえに、飢餓経路 (CREB) と過食経路 (HBP) の相対するreciprocal相互関係interplayは、鉄応答的なやり方でin an iron-responsive mannerレプチン発現を調整する
これらの発見は、鉄レベルと全ての栄養状態ならびに全ての代謝調節との間の密接な関係の重要性をさらに示すものだ
 


2つのタンパク質が協力してパーキンソン病を防ぐ

2015-08-29 06:22:28 | 
Two proteins work together to help cells eliminate trash; Parkinson's may result

August 20, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150820144850.htm

VPS35は膜タンパク質の回収retrievalに必要である
VPS35のレベルは年とともに自然に低下し、そしてVPS35の変異はまれなタイプのパーキンソン病患者で見られる

VPS35はレトロマー/retromerというタンパク質複合体の構成要素でもあり、
レトロマーの主な役割は細胞内のリサイクルである

Lamp2aは、不適切なタンパク質unfit proteinsをリソソームlysosomes内で砕いてchewed up分解するdegraded insideことを可能にする

※retro 「逆」


科学者たちはこれまで、VPS35が存在しないとLamp2aをガラクタのある場所/trash siteから回収して再利用できないことを示してきた
回収されないLamp2a(lysosomal-associated membrane protein 2)は、分解され、重要な機能が失われる


ジョージア・リージェント大学医学部/Medical College of Georgia at Georgia Regents UniversityのXiong教授たちがVPS35を欠損するマウスを作成したところ、そのマウスは運動制御motor controlができなくなる等のパーキンソン病状態になった
マウスを詳しく調べると、ドーパミンニューロン内のリソソームが適切に機能していなかった
実際、VPS35がないとLamp2a自体の分解は加速される
結果として、通常はLamp2aによって破壊されるα-シヌクレインが増加する
α-シヌクレインはパーキンソン病患者の脳で見られるレヴィ小体という異常なタンパク質の塊clumpsの主な要素である


反対に、MCGの科学者がVPS35欠損マウスのドーパミンニューロンでLamp2aの発現を増大させると、α-シヌクレインレベルは低下した



[ドーパミン作動性ニューロン]
 VPS35→Lamp2a回収─┤α-シヌクレイン

 VPS35↓→Lamp2a回収↓─┤α-シヌクレイン↑



http://dx.doi.org/10.1523/JNEUROSCI.0042-15.2015
VPS35 in Dopamine Neurons Is Required for Endosome-to-Golgi Retrieval of Lamp2a, a Receptor of Chaperone-Mediated Autophagy That Is Critical for -Synuclein Degradation and Prevention of Pathogenesis of Parkinson's Disease.


関連サイト
http://www.neurol.med.tohoku.ac.jp/cgi-bin/uptodate/webdir/44.html
家族性パーキンソン病PARK17原因遺伝子VPS35の異常はリソソームにおけるαシヌクレイン分解を妨げ、ショウジョウバエモデルにおける神経毒性を悪化させる


関連サイト
http://first.lifesciencedb.jp/archives/6527
3つのパーキンソン病関連遺伝子の産物,LRRK2,RAB7L1,VPS35は,同じ細胞内輸送経路において機能し,パーキンソン病の発症リスクの制御につながる.

 

たった1つの変異が自閉症を引き起こす

2015-08-29 06:16:44 | 
How a single genetic mutation causes autism

August 6, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150806121956.htm

UBE3Aはリン酸が結合するとスイッチがオフになる
自閉症と関連する変異はこの調節スイッチを破壊する
スイッチが破壊されると酵素はオフに切り替わることができず、過剰に活性化して異常な脳の発達を引き起こし、自閉症につながる


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2015.06.045
An Autism-Linked Mutation Disables Phosphorylation Control of UBE3A.


Highlights
・PKAはUBE3Aのスレオニン485/T485をリン酸化して、UBE3Aのユビキチンリガーゼ活性を阻害する

・自閉症と関連するUBE3AのT485Aミスセンス変異は、リン酸化による調節を妨害する

・T485A変異はUBE3Aを過剰に活性化して、in vivoでシナプス形成を増大させる


Summary
UBE3Aの欠失deletionはアンジェルマン症候群Angelman syndrome (AS) を引き起こすが、UBE3Aの重複duplicationまたはtriplicationは自閉症と関連する

これらの遺伝子に関する発見は、正常な脳の発達を促進するためにはUBE3Aのユビキチンリガーゼ活性がきちんと維持されなければならないことを示唆する


※UBE3A: E6関連蛋白質遺伝子。E3ユビキチン蛋白質リガーゼをコードする。アンジェルマン症候群患者の約10%にUEB3Aの変異がみられる



関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/f1d4a500b4d4d020b4450fd2a87e6a35
>CHD8遺伝子の突然変異がある人々は、自閉症と胃腸障害、そしてより大きな頭部と広い眼が特徴である可能性が高い
>自閉症スペクトラム障害の6,176人の小児の研究では15人にCHD8の突然変異があり、これらの症例すべてに同様の外見と、そして睡眠障害と胃腸問題の問題があった。
 

PHD2の発現を低下させて乳癌の転移を抑制する

2015-08-28 06:56:46 | 癌の治療法
関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150730162942.htm
Blocking PHD2 oxygen sensor inhibits breast cancer dissemination

PHD2という酸素センサーの発現を低下させて、乳癌の転移する能力を抑制する

今回のVIBによる研究は、かつての「次善のsuboptimal」腫瘍モデルでの実験結果とは一致しない
PHD2発現の阻害は実際には腫瘍の増殖を促進せず、ゆえに安全な治療アプローチである

PHD2の阻害により転移が減少するのは、2つのメカニズムによることが研究で示された:

・腫瘍の血管を正常化して強くする
・癌により活性化された線維芽細胞を不活化する


腫瘍では、周囲の線維芽細胞が強く活性化して、癌をサポートする結合組織を設置するlay down connective support tissue
これを癌細胞は「高速道路」として使い、移動して他の臓器へと逃げ出す

PHD2阻害剤は現在、貧血/虚血 (anemia or bloodlessness) の治療でテストされている


http://dx.doi.org/10.1016/j.celrep.2015.07.010
http://www.cell.com/cell-reports/abstract/S2211-1247(15)00750-0
The Cancer Cell Oxygen Sensor PHD2 Promotes Metastasis via Activation of Cancer-Associated Fibroblasts.
癌細胞の酸素センサーPHD2は、癌関連線維芽細胞/CAFの活性化により転移を促進する


[乳癌]
 PHD2→TGF-β1→CAF活性化→腫瘍転移

 PHD2阻害剤─┤PHD2↓→TGF-β1↓→CAF活性化↓→腫瘍転移↓



関連記事
http://www.sciencedaily.com/releases/2012/08/120814100219.htm
Scientists uncover strategy able to dramatically reduce chemotherapy’s side effects

PHD2の阻害は化学療法の副作用を減少させる

VIB 
 

PHD1阻害により化学療法への抵抗性を改善する

2015-08-28 06:16:31 | 癌の治療法
Reducing resistance to chemotherapy in colorectal cancer by inhibition of PHD1

August 19, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150819084153.htm

PHD1, PHD2, PHD3は、酸素を感知する酵素であり、
化学療法によって引き起こされる細胞ダメージと代謝ストレスに関わることが知られている

転写因子p53は細胞ストレスセンサーとして有名well-knownであり、
p53が癌細胞で変異するとp53は活性化されてDNA修復を促進し、化学療法の有効性を減少させる


VIBのMazzone教授の研究チームは、PHD1の阻害がp53の活性化を妨害して多くの化学療法薬への結腸直腸癌CRCの応答を改善することを発見した
(PHD2やPHD3の阻害はそうではなかった)

[CRC]
 PHD1→p53─┤化学療法

 PHD1阻害剤─┤PHD1↓→p53↓─┤化学療法↑


「PHD1を阻害することで我々はCRC細胞からp53を利用する能力を奪う。p53が変異していても(p53変異はしばしばCRCで起きる)」


http://dx.doi.org/10.15252/emmm.201505492
PHD1 regulates p53‐mediated colorectal cancer chemoresistance.
PHD1は、p53による結腸直腸癌の化学療法抵抗性を調節する
 

選ばれた癌細胞が骨に転移する

2015-08-27 06:58:41 | 
Bad to the bone: Some breast cancer cells are primed to thrive

August 29, 2013

http://www.sciencedaily.com/releases/2013/08/130829123439.htm


(骨髄に転移した乳癌細胞)

2009年、ハワード・ヒューズ医学研究所(HHMI)のMassaguéラボ研究グループは、遺伝子の特徴を調べることによりどの乳癌細胞が最も骨に転移しやすいかを発見した
骨に転移する細胞ではSrc response signature (SRS) という遺伝子セットのスイッチの入っている頻度が高かったが、その理由は不明だった

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19573813
"Latent bone metastasis in breast cancer tied to Src-dependent survival signals."
Figure 7
 CXCL12/SDF1→CXCR4→Akt ←c-Src
 TRAIL→DR4/5 ├─c-Src


「この経路が最初どのようにして作動し始めるのかはまったくの謎だった」
Massaguéは言う

「なぜなら、このSRSは原発腫瘍の細胞に何ら生存的な利点benefitを生じないからだ。我々は手がかりを求めて途方に暮れたat a loss for clues」


彼らはSRSがオンになっている乳癌を別の観点から見直したtake another look at
同じ細胞内のSRS経路の外で常にオンまたはオフになっている他の遺伝子が存在しないかどうかをテストし、CXCL12とIGF1という2つの遺伝子に注目した
それらはSRS腫瘍で発現が高いだけでなく、どの腫瘍が骨に移動するかを予測する独立した因子でもあった
この両方が強まっている腫瘍は骨へ転移することになる可能性がより高かった


しかし、CXCL12とIGF1のレベルが高い乳癌の腫瘍において、それらは癌細胞が源ではなかった
腫瘍は癌細胞からのみ構成されるのではなく、他のサポートする細胞も腫瘍の構造に統合されているintegrated
この遺伝子の徴候は癌細胞ではなく腫瘍に組み込まれた間葉系細胞に由来するものだった
CXCL12とIGF1はどちらもサイトカインというシグナル伝達分子をコードし、骨の細胞でも発現することが知られている


「これはユリーカな瞬間だったeureka moment」
Massaguéは言う
「原発腫瘍とそれらが好んで転移する臓器との間に『擬態mimicry』が存在したのだ」


生化学的実験により、腫瘍をサポートする間葉系細胞でCXCL12とIGF1がオンになり大量のサイトカインが作られると、すぐ近くnearbyの癌細胞でSRS活性化するものが選ばれる
SRS遺伝子の徴候は原発腫瘍の増殖には影響しないが、間葉系細胞によって作られるサイトカインに対して癌細胞をわずかに敏感にする
その癌細胞は同じサイトカインの発現レベルが高い骨組織に到着するとより激しくaggressively成長するだろう」


http://dx.doi.org/10.1016/j.cell.2013.07.036
Selection of Bone Metastasis Seeds by Mesenchymal Signals in the Primary Tumor Stroma.


Highlights
・原発腫瘍のストロマは、臓器特異的な転移傾向organ-specific metastatic tropismを決定しうる
・乳癌腫瘍の癌関連線維芽細胞CAFsは、骨に転移する細胞について選択する
・CAFリッチrichな腫瘍は、骨髄のCXCL12リッチな微小環境を真似る
・CAF由来のCXCL12とIGF1は、高いSrc活性ならびに骨に転移する特質traitについて選択する


Summary
臓器特異的に転移する特質organ-specific metastatic traitsが原発腫瘍でどのように生じるかは不明である

今回我々は骨へ転移するよう刺激された癌細胞の選択における乳癌腫瘍のストロマの役割を示す

トリプルネガティブ乳癌腫瘍における癌関連線維芽細胞 (CAFs) は、不均一のheterogeneous癌細胞集団を、CAF由来のファクターであるCXCL12とIGF1によって力強く成長するクローンが優勢になるように歪曲するskew

これらファクターの濃度の制限は、高いSrc活性を持つ癌細胞について選択する
Src活性は骨転移を臨床的に予測する既知の因子であり、CXCL12ならびにIGF1によるPI3K-Akt経路活性化のエンハンサーである

このようにして選択された癌のクローンは、骨髄のCXCL12リッチな微小環境に転移するように刺激される


今回のエビデンスは、遠隔臓器のシグナルと似たストロマシグナルは、その臓器に転移するよう刺激された癌細胞を選択することを示唆し、
ゆえに
原発腫瘍とそこから遠く離れた臓器への転移において、転移する特質の『進化evolution』を明らかにする


転移する癌は骨組織を変化させる

2015-08-27 06:52:08 | 
How cancer cells alter bone tissue

August 17, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150817090052.htm



骨へ移動する癌細胞は、カテプシンK/cathepsin Kを発現し始めるというユニークな特徴を獲得する

カテプシンKは主に骨で見られるタンパク質で、破骨細胞osteoclastsによって分泌される
移動する癌細胞によるカテプシンKの産生がなぜ重要なのか?
それはこれまで謎のままだった


フライブルク大学のShastriとChristensenたちは、
移動する癌細胞によるカテプシンK産生が、骨環境で生き残る能力を促進することを発見した
細胞培養実験でカテプシンKはマトリックスメタロプロテアーゼ-9 (MMP-9) を活性化した

 カテプシンK→MMP-9

MMP-9は腫瘍発達の重要な調節因子である
MMP-9は骨のマトリックスを分解して、到着した癌細胞が新しい環境に適応して生存できるようにする

さらに、MMP-9は特定の要素を活性化して新しい血管の形成を活性化し、腫瘍へ栄養をもたらす

こうして癌細胞は骨に到着すると多くの道具を使って微小環境を作り替えて、それはやがて腫瘍になる


http://dx.doi.org/10.1186/s13104-015-1284-8
Matrix-metalloproteinase-9 is cleaved and activated by Cathepsin K.
MMP-9は、カテプシンKによって切断されて活性化される


Background
MMP-9は腫瘍進行において重要な役割を演じ、血管形成angiogenesisを増加させることが示されている [1]

※[1] http://www.biomedcentral.com/pubmed/18328424
Matrix metalloproteinase-9 is required for tumor vasculogenesis but not for angiogenesis: role of bone marrow-derived myelomonocytic cells.
(MMP9は腫瘍の血管形成vasculogenesisに必須だが、血管新生angiogenesisにとっては必須ではない: 骨髄由来の骨髄単球性細胞の役割)

MMP-9は骨の発達と修復にとっても重要であることが示されている
MMP-9ノックアウトマウスは成長板growth plateの血管新生vascularizationの変化ならびに発達中の骨化ossificationの変化を示し、実験的に誘導された骨折の修復は遅れた [11], [12]


乳癌を転移させる血管の「出入口」

2015-08-26 06:31:34 | 
Blood vessel 'doorway' lets breast cancer cells spread through blood stream

Investigators build upon their tumor microenvironment research

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812103830.htm



アメリカ国立癌研究所/NCI指定designatedのアルバート・アインシュタインがんセンター (AECC)とモンテフィオーレ・アインシュタインがん治療センターの科学者は、リアルタイムの高解像度画像化技術により血管の壁の「出入口」がどのようにして乳癌を体内の別の場所に転移させるのかを明らかにした
研究ではヒト乳癌マウスモデルならびにヒト乳房組織を移植したマウスが利用された


彼らは以前、3つの特定の細胞が直接接触した時に乳癌が転移することを発見した:
その3つとは、血管上皮細胞、血管周囲マクロファージ/perivascular macrophage、Menaの産生が高レベルな腫瘍細胞である(Menaは癌細胞の浸潤能力を促進するタンパク質)

これら3つの細胞が直接かつ安定して接触する場所を腫瘍転移微小環境tumor microenvironment of metastasis/TMEMと呼び、
そこで腫瘍細胞は血管に入る


「腫瘍の血管は異常に透過性が高いことがしばらく前から知られていたが、何が透過性を調節しているのかは不明だった
最新の画像化研究により、この現象はTMEMのマクロファージによって調節されると我々は言うことができる」
筆頭著者のAllison Harneは言う

今回の新たな研究ではTMEMマクロファージがVEGFを分泌して局所的に血管透過性の増加を引き起こすことが示された
この効果は一時的temporaryだが、癌細胞を血流に入らせるぐらいには長く続く
それにより原発腫瘍primary tumorから逃れて遠い場所に転移する


研究者はまた、一時的transientな血管透過性と腫瘍の血流への進入は同時に生じ、そしてTMEMでのみexclusively起きることも初めて観察した

これらは生体内intravital高解像度二光子顕微鏡を使ってマウスの乳癌原発腫瘍ならびにヒト乳癌組織からマウスへの異種移植xenograftsを画像化することで判明した


関連記事
http://blog.goo.ne.jp/news-t/e/83021cab6fae721b9bf8e09b4f0b0d41
>動物モデルとヒト癌細胞による以前の研究で、3つの特定の細胞が直接接触するときに乳癌は転移することが明らかになっていた
>3つの細胞とは、血管内皮細胞、血管周囲マクロファージ、そして高レベルのMenaを産生する腫瘍細胞である
 

乳癌の微小転移をMRIで検出する

2015-08-26 06:12:53 | 癌の治療法
Tell-tale biomarker detects early breast cancer

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812103839.htm



乳癌の3分の1は最終的に遠隔臓器に転移し、その転移先は高い確率で骨、肺、肝臓、リンパ節、脳である

早期の小さい癌は薬剤に最も応答しやすいため、
スクリーニングは乳癌患者のフォローアップケアの重要な一面であり、
早期検出は適切で効果的な治療介入の調整tailoringにおいて重要である

現在、乳癌の検出ならびに臨床管理ではMRIも含めて複数の画像化技術が使われているが、
それらは特定の癌タイプも早期の癌増殖も検出することはできない


転移の最も早い徴候は「微小転移micrometastases」であり、名前の通りそれらは非常に小さく通常のスクリーニングでは検出できない
Lu博士のチームは微小転移のシグナルを伝える分子レベルの変化を検出するため、生化学的アプローチとMRIを組み合わせた

チームが開発した特別な化学的造影剤にはペプチドが含まれ、さらに非常に小さい磁石minuscule magnetでタグづけされる
ペプチドは5つのアミノ酸から作られ、癌細胞の周囲にあるタンパク質マトリックス構造の「フィブリン-フィブロネクチン複合体/fibrin-fibronectin complexes」に結合する傾向inclinationがある

さらに重要なことに、フィブロネクチンは細胞が癌細胞に変化transitionする際に発現し、細胞の増殖、移動、分化に関与する
フィブロネクチンは予後の悪いハイリスク乳癌と関連する

造影剤中の金属分子はMRIプロセス中に磁化magnetizeされ、造影剤中の分子が標的タンパク質と結合した場所を画像で強調するenhance


「原発腫瘍は遠い組織/臓器にシグナルを送り、転移のために土壌を整えるprepare the soil for metastasis」
Luは言う
「磁力でタグづけされたペプチドと結合することによってもバイオマーカーは強調され、小さくハイリスクな癌ならびに微小転移をMRIで検出するために十分なシグナルを生成する」


画像分析により、開発された造影剤はほとんど排他的にフィブリン-フィブロネクチン複合体と結合し、腫瘍の微小転移を示す強い強調画像を長時間生成することがわかった
MRIを低温cryo顕微鏡と組み合わせて使うことで研究者は微小転移を検出できることを確認しverified、0.5ミリ未満の骨への転移を観察することさえ可能だった

研究チームはこのアプローチを前立腺癌の検出に広げたいとしている


http://dx.doi.org/10.1038/ncomms8984
MRI detection of breast cancer micrometastases with a fibronectin-targeting contrast agent.

penta-peptide CREKA (Cys-Arg-Glu-Lys-Ala)


化学療法と免疫阻害剤を組み合わせる

2015-08-25 06:01:20 | 癌の治療法
Combining chemotherapy with an immune-blocking drug could stop cancer growing back

August 12, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150812200529.htm

化学療法後、M2マクロファージは血管を再生させて腫瘍を再発させる


http://dx.doi.org/10.1158/0008-5472.CAN-14-3587
Perivascular M2 macrophages stimulate tumour relapse after chemotherapy.
血管周辺のM2マクロファージが化学療法後の腫瘍再発を刺激する

腫瘍関連マクロファージ/tumor-associated macrophages (TAM) は化学療法の毒性を限定することが知られている

今回我々は、
化学療法で活性化するTAMs (MRC1+ TIE2Hi CXCR4Hi) のM2サブ集団が腫瘍内の血管周辺に蓄積し、
腫瘍の血管再生revascularizationならびに再発を促進することを報告する
それは部分的にはVEGF-Aの分泌による

同様の血管周辺M2関連TAMサブセットは、化学療法後のヒトの乳癌と骨転移に存在する


M2 TAMsの小集団は腫瘍の低酸素領域にも存在するが、
我々が遺伝子操作によりHIF1/2による低酸素への応答を取り除いても
腫瘍の再発は影響を受けなかった(腫瘍は再発した)


TAMsは化学療法実施後のマウス腫瘍で免疫反応性immunoreactiveのCXCR4を発現する主な細胞である
CXCR4は腫瘍血管周囲にクラスター化するMRC1+ TAMによって最も高く発現される

さらに、主なCXCR4リガンドであるCXCL12は、化学療法後にこれらの血管周辺で上方調節された
そこでは選択的にMRC1+ TAMsの化学走性chemotacticがあった(MRC1+ TAMsを引き寄せた)


興味深いことに、HMOX-1は酸化ストレスマーカーだが、化学療法後にも上方調節されていた
この酵素はヘムの分解から一酸化炭素carbon monoxideを生成するが、
一酸化窒素はCXCL12を上方調節する

 化学療法→酸化ストレス→HMOX-1→一酸化窒素→CXCL12→CXCR4+TAMsリクルート


最後に、
薬理学的なCXCR4の阻害は、選択的に化学療法後のM2関連TAMs、特に血管と直接接触するそれを減少させた
それにより腫瘍の血管再生と再増殖は減少た