機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

miR-7は胃癌を抑制する

2015-08-19 06:57:01 | 
miR-7 suppresses stomach cancer

August 10, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150810091857.htm


(胃細胞の調節回路がピロリ菌による炎症で阻害されて胃癌につながる)

miR-7は胃癌を抑制するが、その保護的なメカニズムはピロリ菌によって阻害される

miR-7はしばしば胃癌で減少している

miR-7はIGF-1受容体を特に阻害することで転移を防ぐことができる


miR-7は、直接RELAとFOSを標的にする
RELAはNF-κB、FOSはAP-1に関与するタンパク質をそれぞれコードする
NF-κBとFOSはどちらも腫瘍形成を促進するpro-oncogenicシグナル伝達経路である

 miR-7─┤RELA→NF-κB

 miR-7─┤FOS→AP-1


ヒトの胃癌サンプルでは、miR-7レベルの低さはRELAとFOSタンパク質の上昇と関連し、患者の生存の悪化と関連した
マウスでは、miR-7レベルの増大はRELAとFOSレベルを低下させて腫瘍の増殖を阻害した

miR-7は、RELA-NF-κB経路の上流のキナーゼであるIKKεの活性も制御する

 miR-7─┤IKKε→RELA→NF-κB


NF-κB経路はそれ自体がmiR-7発現を抑制する
これはNF-κBが強く活性化されるとmiR-7はRELAの活性を抑制できないことを示す

ピロリ菌の慢性感染は胃癌の主なリスク要因だが、その理由の一部はピロリ菌がNF-κB経路を過剰に活性化するためである

 ピロリ菌→NF-κB経路↑↑─┤miR-7↓↓─┤NF-κB経路↓


http://dx.doi.org/10.1083/jcb.201501073
MicroRNA-7/NF-κB signaling regulatory feedback circuit regulates gastric carcinogenesis.
 


Let-7の抑制は結腸癌につながる

2015-08-19 06:42:25 | 
Powerful molecular promoter of colon cancers

Findings show how suppression of microRNA family of molecules leads to intestinal tumors

August 5, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/08/150805144827.htm



今週のPLoS Geneticsで発表された研究は、
2013年のGenes and DevelopmentでのRustgiらによる研究を基にしている
その研究によると、腸の細胞でLIN28BはLet-7ファミリー分子を抑制することにより癌の増殖を促進するという

 LIN28B↑─┤Let-7↓─┤増殖↑


通常、LIN28BはLet-7分子を抑制して、胚幹細胞embryonic stem cellsを幹細胞様の状態stem-like stateに保つのを補助する
それはヒトや哺乳類だけでなく、進化的に遠い種でもそうである
Let-7分子が機能していると、細胞は幹細胞様の状態から移行して特定のタイプの細胞に成熟しやすくなり、そして無制限に増殖する能力はずっと低くなるwith much less capacity for uninhibited growth

 LIN28B─┤Let-7→成熟

この相互作用は正常な発達にとって重要だが、
LIN28BによるLet-7の抑制は多くの癌で異常を起こして、スイッチが入ってしまっている

今回の研究でRustgiのチームはLIN28B/Let-7相互作用の下流を調査し、どのようにLet-7が腸の細胞を癌化しないよう正常に保っているのかを確かめようとした


Let-7はタンパク質ではなくマイクロRNAである
Rustgiらは腸の内層intestinal liningにLet-7マイクロRNAが無いトランスジェニックマウスを作成した

その結果、典型的なヒトの結腸腫瘍と似た腺腫adenomas、腺腫様ポリープadenomatous polyps、腺癌adenocarcinomasが観察された
それらはLet-7がないマウスのすべての腸で成体中期mid-adulthoodまでに生じてsprouted死亡率が通常のマウスと比較して上昇した


腫瘍ならびに三次元培養した"tumoroid"を分析したところ、腫瘍の増殖の主な要因としてHmga2が示された

Hmga2は通常は胎児の成長が早い時期に産生され、その後はthereafter、Let-7 miRNAにより抑制される

 LIN28B─┤Let-7─┤Hmga2→増殖

Let-7が無いマウスの腸の内層、腫瘍、腫瘍様/tumoroidsではHmga2遺伝子が並外れてunusually高いレベルで発現していた
Hmga2への抗体を使うと、それは特に腸の内層を越えて転移を始めた腫瘍に多かった

 LIN28B─┤Let-7↓↓─┤Hmga2↑↑→増殖↑↑

実験的にHmga2の発現を抑制すると、Lin28b/Let-7抑制による腫瘍は著しく抑制された
腸上皮からの培養細胞でHmga2産生を低下させると細胞の増殖傾向は低下し、
Hmga2レベルの増加は増殖を加速した

 LIN28B─┤Let-7─┤Hmga2↓↓→増殖↓↓


http://dx.doi.org/10.1101/gad.224659.113
LIN28B promotes growth and tumorigenesis of the intestinal epithelium via Let-7.


http://dx.doi.org/10.1371/journal.pgen.1005408
Let-7 Represses Carcinogenesis and a Stem Cell Phenotype in the Intestine via Regulation of Hmga2

古典的Wnt経路 (Tcf4/β-catenin) の標的遺伝子Axin2, CD44, cMycが上方調節されている