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NSCLC肺癌がTRAILに抵抗する理由を克服する

2015-08-05 06:33:35 | 癌の治療法
Overcoming why a new treatment is resisted by lung cancer

July 29, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150729092911.htm

肺癌の85%を占める非小細胞肺癌NSCLCでは、
TRAILに抵抗性の細胞で
マイクロRNAのmiR-148aが抑制されている

しかしそれらを同時に使うことで、miR-148aにより腫瘍細胞にTRAILが効きやすくなり、腫瘍は縮小することになる


腫瘍がTRAILに抵抗するもう一つのメカニズムはNF-κBである
NF-κBは、TRAILそれ自体が抵抗性の肺癌腫瘍に供給を増加させる
NF-κBも同時に抑制することにより、TRAILはより効果的に腫瘍細胞を殺した


「TRAILは他のタイプの癌で現在臨床試験中だが、NSCLCがTRAILに抵抗性である理由はほとんどわかっていない。今回の結果はその独特な理由を明らかにし始め、抵抗性を生じる要因を阻害することによりTRAILは有効な治療法となる可能性が示唆される」



http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1504630112
A set of NF-κB–regulated microRNAs induces acquired TRAIL resistance in Lung cancer.
NF-κBにより調節されるマイクロRNA群は、肺癌においてTRAIL抵抗性の獲得を誘導する

Significance
毒性を発揮するよりも低い濃度subtoxic concentrationsのTRAILへの継続的曝露continuous exposureは、マイクロRNA(miR-21, miR-30c, miR-100)の上方調節をNF-κB依存的に誘導する
この上方調節はcaspase-8, caspase-3, TRAF7, FoxO3aをサイレンシングし、
それによりNF-κBシグナル伝達をさらに強め、
TRAIL抵抗性の獲得を誘導する

NF-κB阻害剤とTRAILの組み合わせは有効な治療になりうる。これはTRAILへの肺癌の応答を改善するかもしれない


Abstract
TRAILは、NF-κBの活性化により癌細胞の増殖も刺激することができる


毒性を発揮するよりも低い濃度下でのTRAILへの慢性的な曝露は、抵抗性を獲得させる
この抵抗性はmiR-21, miR-30c, miR-100の発現の増加と関連し、
これらはTRAILへの応答に重要な腫瘍抑制遺伝子を標的にする


重要なことに、miR-21によるカスパーゼ-8/caspase-8の下方調節は、
receptor interacting protein-1/RIP1の切断cleavageを阻害して、NF-κBの活性化を誘導し、NF-κBはこれらのmiRNAsを誘導する

したがって、TRAILはポジティブフィードバックループを活性化させ、
抵抗性の獲得を支え、悪性の表現型の原因となる



http://dx.doi.org/10.1073/pnas.1500886112
MicroRNA-148a reduces tumorigenesis and increases TRAIL-induced apoptosis in NSCLC.
マイクロRNA-148aはNSCLCにおいて腫瘍発生tumorigenesisを抑制し、TRAILにより誘導されるアポトーシスを増加させる

miR-148aはTRAIL抵抗性を獲得した細胞で著しく下方調節される
miR-148aは癌細胞のTRAILへの感受性をもたらして腫瘍形成tumorigenesisを阻害するが、それは
 matrix metalloproteinase 15/MMP15と
 Rho-associated kinase 1/ROCK1
というタンパク質の発現を標的とすることによる

 miR-148a─┤MMP15,ROCK1

したがって、miR-148aはNSCLCにおける有望なpromising予後判断ツールならびに治療ツールとなりうる



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http://www.sciencedaily.com/releases/2015/04/150414160609.htm
Driver of non-small cell lung cancer, FGFR1, also present in 23 percent of small cell lung cancer
NSCLCのドライバであるFGFR1は、小細胞肺癌の23%にも存在する