機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

アルツハイマーの銅仮説に異議を唱える

2015-08-15 06:52:33 | 
Discovery about brain protein causes rethink on development of Alzheimer's disease

Copper hypothesis questioned

July 31, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150731103742.htm


(メルボルン大学Simon Drew博士)

メルボルン大学のSimon Drew博士とポーランド科学アカデミーのWojciech Bal教授による国際研究チームは、アミロイドβ/Aβの短い形が銅と結合して無害化するスポンジspongeとして作用することを明らかにした
銅の過剰は脳にダメージを与えることが知られている


1990年代後半、老人斑のAβの塊に高濃度の銅が発見され、多くの科学者は銅が疾患の一因であると考え始めた
科学者はAβが銅と無差別にindiscriminately結合して、脳にダメージを与えるフリーラジカルを生じさせることを発見した


Aβをさらに詳しく分析すると、異なるサイズが存在することが明らかになった
かなりの割合の/a good proportion of Aβには、鎖様構造のAβタンパク質の最初の3つのリンクがなかった

※Aβ1-42のN末端の3残基(アスパラギン酸-アラニン-グルタミン酸)がないAβ4-42


「この短いタイプは、30年前に初めてAβの構造が決定されてからほとんどの研究者に見過ごされてきた」
Simon Drew博士は説明する

「この短いAβは病気の脳に存在するが、健康な脳にも大量に存在することが今ではわかっている」

「この長さの小さな変化は、銅との結合能の大きな変化を生じる。
短い方のAβは、長い方と比べて銅と結合する能力が1000倍も強く、フリーラジカルを生じないよう包み込むwrap around」

「この能力と量から、我々はこのタイプのAβが保護的であると考えている」


これまでAβの産生を減少させることを目的とした治療は認知低下を遅らせる限られた能力を示しているのみで、アルツハイマーにかかる人数は増え続けている

Drew博士とポーランドの研究チームは現在、銅と結合するタイプの短いAβを決定する方法を開発すべく研究中である
この方法により、短いAβがどれくらいの銅を脳内に保持しているかをスクリーニングして、銅を安全にエスコートescortするかどうか、そしてどのようにして加齢と疾患を変化させるかを明らかにできるようになるだろう


「Aβの量が脳内で増えるにつれて、短い形も一緒に凝集してclump、これが正常な機能に干渉する可能性がある
さらに、高レベルの短いAβは、銅が必要な他の場所から銅を吸い取るsoak up
これが我々が考えている可能性のシナリオだ」


Drew博士の研究はAngewandte Chemieで報告された


http://dx.doi.org/10.1002/anie.201502644
A Functional Role for Aβ in Metal Homeostasis? N-Truncation and High-Affinity Copper Binding

Abstract
Aβ1–16、Aβ1–28、Aβ1–40、Aβ1–42のペプチドは、二価銅/CuIIとの結合について15年以上研究されてきた

健康な脳でもアルツハイマー病でも検出される主なAβアイソフォームであるN末端が切り詰められた/N-truncatedタイプのAβ4–42ペプチドは、N末端にFRH(フェニルアラニン-アルギニン-ヒスチジン)配列を持つ

3番目にヒスチジンを持つタンパク質は二価銅と強くavidly結合することが知られているが、この結合能はAβ1–xペプチドよりもはるかに強い

Aβ4–16をモデルとして使い、FRH配列は化学量的にstoichiometrically二価銅と結合することを明らかにした
Aβ4–16とAβ4–42はどちらも酸化還元活性redox activityはごくわずかだったnegligible

Aβ4–42の脳内での優位性predominanceと組み合わせて考えると、我々の結果は中枢神経系での金属のホメオスタシスにおけるこのアイソフォームに関する生理学的役割を示唆する
 

Aβ1-42
DAE FRH DSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIA

Aβ4-42
FRH DSGYEVHHQKLVFFAEDVGSNKGAIIGLMVGGVVIA
 

p53が細胞質でアポトーシスを促進するようになるスイッチ

2015-08-15 06:32:40 | 
Newly identified mechanism of p53-induced cell death could aid cancer therapy

July 30, 2015

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/07/150730121136.htm

p53は細胞の核で転写因子としてはたらき、特定の遺伝子の発現を制御することによりアポトーシスを調節することはよく知られている

p53は細胞質にも存在する
このp53はBAXを通じてはたらき、アポトーシスを引き起こすことがSt. Judeや他の研究者らにより示唆されている
しかしこれまでそのメカニズムは不明だった


p53は他の多くのタンパク質のように構造化されたstructured領域と、無秩序なdisordered領域の両方を持つ
その両方が細胞質でのBAX活性化に関わることを研究者は示した


このプロセスは、p53の構造化された領域(つまりDNA結合領域)が、BAXに結合するところから始まる
これは無秩序領域が二番目の結合を形成するための舞台作りをする
そして二番目の結合がBAXを活性化してアポトーシスを引き起こす

p53の無秩序領域disordered regionは、
一つの形を取ることなく、柔軟性を維持しremains flexible、
BAXのようなパートナーに出会うまでは常に異なる形に切り替わっているconstantly switches between different shapes


p53の無秩序な部分disordered segmentにはアミノ酸のプロリンが存在する
このプロリンは2つの形に切り替わることが可能だが、
それは特にPin1という酵素が存在する時である

NMR spectroscopyにより構造を分析することで、研究者は
プロリンの形の変化が、p53のBAXへの結合と活性化を促進することを示した


http://dx.doi.org/10.1016/j.molcel.2015.06.029
Pin1-Induced Proline Isomerization in Cytosolic p53 Mediates BAX Activation and Apoptosis.

p53の47番目のプロリン残基(プロリン47)で、シス-トランス異性化isomerizationが観察された

プロリルイソメラーゼのPin1は、p53のプロリン47のシス-トランスの相互変換を触媒することにより、p53依存的なBAX活性化を促進する



・BH3活性化剤
1. BH3はBAXのα1とα6に結合し、α9が解放される
2. α9の開放でα3-α5により溝grooveが形成され、そこへBH3が結合し、α6-α8の掛け金が外れるunlatch

・細胞質p53
1. プロリン47がシス状態のp53がBAXに結合する
2. プロリン47のシス-トランス切り替えswitchが、α6-α9の掛け金を外すunlatch