雪の朝ぼくは突然歌いたくなった

2005年1月26日。雪の朝、突然歌いたくなった。「題詠マラソン」に参加。3月6日に完走。六十路の未知の旅が始まった…。

050607 題詠マラソンから

2005-06-08 00:13:22 | 題詠マラソン2005から
【16432】]015:友 ケータイをひらけば蒼く薄明の墓群のごとく友の名ならぶ(常盤義昌)

 死は思いがけない相貌でぼくたちに近づいてきます。
 それでもこれまでケータイの住所録をひらいて、「蒼く薄明の墓群のごとく友の名ならぶ」のを見た人はいないでしょう。
 これはケータイ短歌の白眉かもしれません。

【16417】044:香 皮を剥ぎ茹でれば厨に香のたちて裏の竹やぶ人声聞こゆ(柳子)

 「皮を剥ぎ茹でれば厨に香のたちて」と、なにをがないまま、「裏の竹やぶ人声聞こゆ」と読んで初めて、竹の子の歌だとわかる仕組みです。
 採りたての竹の子の香りが匂いたち、人々の季節のよろこびが伝わってくるようです。

【16400】060:影 踏み石につばくろの影横切りて見上げた空は青のほかなし(ぴいちゃん)

 踏み石に一瞬ツバメの横切る影を見て、空を見上げてももう見えるのは青い空だけ。
 つばめの飛翔と季節感を詠って見事ですねえ。
コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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ありがとうございました (ぴいちゃん)
2005-06-08 21:58:03
拙歌に再び暖かなコメントを頂いて、本当にありがたく、またとっても勉強になります。

謎野さんのお歌も季節を捉え、時を捉えて素敵だな~と拝見しております。

6日の鰹連作、すがすがしいユーモアを堪能させていただきました。

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前野さんの歌に続く… (謎野)
2005-06-08 23:09:18
「050510 題詠マラソンから」で、下の前野真左子さんのツバメの歌をとりあげていました。



041:迷 待たれゐる者は一途に迷ひ無く真一文字の燕の飛翔



それに続くツバメ秀歌ですね。
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こんばんは (ときわ)
2005-06-10 21:44:12
ケータイ短歌、とりあげてくださって、

ありがとうございます。白眉とまで言われると

嬉しいやら恥ずかしいやら(^-^ゞ 少し違う話

ですが、ケータイのアドレス帳はつくづくと

さびしいものですね。登録人数に対して、

いざという時にかけられる人の数の少なさ。
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