夏木広介の日本語ワールド

駄目な日本語を斬る。いい加減な発言も斬る。文化、科学、芸能、政治、暮しと、目にした物は何でも。文句は過激なくらいがいい。

いい加減な裁判所に怒りを覚える

2009年11月27日 | 社会問題
 10年前、一つの痴漢事件があった。東京の中央線の車内である。夜の11時過ぎ、車内で電話をしているのを男性が注意した。「電車の中での電話はやめなさい」。女性は「分かったわよ」と言って切った。男性は間が悪くなって、少し離れた所に移動した。次の停車駅で男性は降りた。女性も降りた。そして駅の最寄りの交番に駆け込んだ。「あの人痴漢です」と。
 そして男性は逮捕され勾留された。もちろん、現行犯逮捕ではない。結局不起訴となった。証拠があまりに無さ過ぎる。
 男性は名誉回復のために民事訴訟を起こした。しかし東京地方裁判所八王子支部(現在は名称が変わっている)は痴漢行為はあった、と認定し、男性の訴えを退けた。東京高裁も同じ。男性は最高裁に訴えた。そこで、痴漢行為は無かったと認定された。だが、女性がでっち上げたとの男性の訴えは退けられた。理由は高裁の審議が不十分だと言う事にある。

 この女性は痴漢の被害にあった、と言いながら、車内では一言も発していない。「分かったわよ」は言えるのに、なんで「この人痴漢です」と言えないのか。何よりも、男性は場所を移動する事が出来たくらいの混雑度だった。それなのに、密着して痴漢をするのは非常に不自然になる。周囲だって気付くだろう。それなのに、車内でそうした情況があったとの証言は無い。ひとえに女性の言葉だけが信用されたのだ。電話をしていた相手の男性の証言も警察はすぐに取った。それを見れば情況がより分かる。
 ところが保存期間3年を地裁は誤って1年で廃棄してしまったと言う。同裁判所の誤廃棄はほかにもあった。本当にいい加減な裁判所である。裁判官もいい加減なら、職員もいい加減だ。この裁判所の別の事件でのいい加減さも私は知っている。それはきちんと判例で読んでいる。

 以上の事は今朝のテレビで見た。しかしもっと前の段階の事もこのテレビでは報道していた。新聞にも載っていた。だから私もそれをみんな見て読んでいる。そうか、10年も続いていたんだ、と感無量の思いがある。男性のあきらめない執念に賞讃の思いである。そして私が当時考えた事が今も間違っていない事が確認出来た。

 痴漢、と言うとすぐに名指しされた男性がやったと早合点する裁判官。それはその裁判官に痴漢になり得る資質があるからだと私は思っている。自分もそうだが、男はみんな痴漢になるんだよ、とその裁判官は思っているに違いない。そうでなければ、こんないい加減な事で女性の言い分を認めるはずが無い。
 いい加減だったからかどうかは知らないが、この八王子支部は確か立川支部に統合されたはずだ。こんな事やってたら、それこそ「痴呆裁判所」になってしまうよ。つまらない駄洒落で御免なさい。
 裁判の判例は公開されているのだから、こうした判決を下した裁判官の名前は是非とも公開すべきだろう。