神楽坂で居酒屋女将!つれづれ日誌

神楽坂・本多横町で50年続く、いざかや「甲州屋」。つたないながらも、お客さんに愛されるお店づくりに奮闘中です。

日本人の酒

2014-10-12 17:52:40 | Weblog
台風の速度が遅くて予定が立てられません。今日晴れてたから勝沼のシャトーメルシャンに行っときゃよかったと思う。
明日は家事を頑張る予定です

先日いらしたお客さん。日本酒の好きな方らしく、ウチにある山梨の地酒を幾つか呑み、せっかくだから山梨のワインを呑んでみよう!となりまして。
甲州のワインを呑んでくださいました。

呑んだ感想が「まるで日本酒のようなワインですね。」

そして「このワイン美味しいです。でもね僕、いつも思うんですけど、日本なんだから日本酒を造れば良いのにって思うんですよ」と、とても自然な事をおっしゃいました。

確かに日本酒があるのに何故ワインに手を出すのか?

明治時代、西洋文化に度肝抜かれた日本人は西洋人がの食事のたびに呑んでいるワインに興味を持ちます。
ワインを呑むコトが西洋文化を知ることのひとつだと思ったことでしょう。


でもね、想像ですが。

山梨の人は単純に「ぶどうが酒になる‼︎」って嬉しかったのではないかと。


昔の山梨、特に勝沼周辺は砂地の土地で水はけが良すぎて、米が作れずとても貧しい土地でした。
江戸時代から勝沼ではぶどう畑が広がっていたそうですが、決して豊かでは無かったでしょう。
食べる米も少なくて、米から作る日本酒がどんだけ貴重な物だったかはわかるでしょう。

そこに「ぶどうから、酒ができるらしい」って知ったら、どうします?



造ってみたくなるでしょう⁈
それが売れれば、少しでも売れたら生活が楽になるんですよ!

米がなくても酒が造れる。それは衝撃的だと思うんですよ。

貧しかった農民に、生活の糧が増えるんですよ。

「日本人なら日本酒を造ればいいのに」

でも米が作れない土地で、代わりの物で酒が造れるって知ったら。
そりゃもう、造るでしょう⁈

答えは簡単です。
ぶっちゃけ酒が作れるなら米で無くてもいいじゃん!ってコトだったと思います。


とはいえ、美味いワインをパッと造れる訳では無いので、そこから苦労したんですけどね。
その数々の苦労が、最近やっと報われて来てるんです。

「甲州のワインって美味しいね」って言われる様になった。

山梨でワインを造るでようになって100年近くかかって、ようやくです。



そのお客さんにワタシは言いました。

「今、山梨では100年先に山梨で甲州ワインを作るための努力の一環で、世界に出て頑張っているんですよ」と。

彼はそんな大袈裟な~っと笑いましたが、山梨はかなり本気です。超マジです


1000年前から日本で育った甲州ぶどう。
100年前に酒になるって分かった甲州ぶどう。
今、世界に出て行く品質になった甲州ワイン。

どうです 呑んでみたくなりませんか?
日本で育った甲州。日本の酒・甲州ワイン


コメント (2)
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