壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

批という字

2011年09月15日 | 考えたこと・調べたこと

法律の勉強をしていて、「批准」という語に引っかかりました。批はどういう意味か、准とは何か?

批は、手偏です。手に関する意味があるのでしょうか? 批判、批評といった熟語があります。文芸批評とかありますよね。調べました。

【批】(音)ヒ、ヘイ、(1)ウつ、空手で打つ、(2)示す、良い悪いの批評をする、(3)品定め、(4)けずる、(5)押し開く、(6)ならべる、(7)上奏文に対する答え、(8)詩文書画の品評。

「批判」は、臣下の上奏に対し、天子や大臣が良し悪しを決めること。これが原義なんですね。それが時代が下って、一般的に良し悪しを決めるという意味になった、と。

「良し悪しを決める」わけだから、必ずしも「悪い」だけでない。「自己批判せよ」というのは「反省せよ、卑下せよ」という意味でなく、「自己が良いか悪いか自分で判断せよ」という意味なんですねぇ。

今は「批判する」というと、「悪く言う、厳しく言う」という意味になっている。批難(非難)と混同されたんでしょうね、たぶん。

「批准」は、臣下の上奏に対し、天子が許可を決めること。法律用語では、条約の案文を当事国の主権者が承認すること。

【准】は、準と同義で、「許す」という意味だそうです。

以上、「明解漢和辞典」より。ほんと、漢字ってオモシロいですね。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿