壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

『フレームワークを使いこなすための50問』、経営診断と健康診断

2011年01月21日 | ●企画、買って下さい●

『フレームワークを使いこなすための50問』(牧田幸裕著、東洋経済新報社)を読みました。

例えば、ボストンコンサルティング・グループが開発したPPMについて、「4つの象限は人間の一生と同じである」と。なるほど、面白い着眼点です。

PPMとは、市場の成長性を縦軸(上ほど大)に、自社の業界シェアを横軸(左ほど大)にした4象限(田の字)のこと。その4象限のいずれかに、自社の事業を位置づけ、どんどん投資すべき事業(田の字の上の二つの口)と、撤退を視野に再考すべき事業(田の字に右下の口)とに分類する手法です。

子ども時代が田の字の右上(問題児)で、青春時代が田の字の左上(スター)で、壮年時代が田の字の左下(金の成る木)で、老年期が田の字の右下(負け犬)だというのです。確かに壮年時代は家庭を構え、自分の稼ぎで子どもを養ってきます。

経営を学んでいた時、経営と健康指標を組み合わせて遊んでいました。例えば自己資本比率が低い(他人資本が多い)とは、輸血が多いことで、免疫不全を起こす危険性をはらんでいる、など。こんな切り口で、経営の入門書を企画してはどうでしょう? タイトルは『経営診断と健康診断』です。

著者は信州大の大学院准教授。学界に入る前はビジネス経験も豊富です。経営に興味があり、少し背伸びしたい人は、ぜひ。