壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

ラー油抜き

2009年08月03日 | 川柳
下心ないよとばかり餃子食う
働けて餃子さかなに発泡酒
母の日は会席父の日は餃子
「またいい事あるさ」と妻と餃子喰う(特選)

いずれも『週刊文春』(8月6日号)の「川柳のらりくらり」(選:柳谷喬太郎)より。
お題は「餃子」。読者からの投句を、喬太郎さんが選んでいます。

いずれの句も、そのシーンが浮かんでくる秀作ばかりです。
「餃子」の3文字だけで、これだけ世界を広げてしまう。
言葉は、論理性ばかりでなく、想像性も大切なのだと痛感しました。

おさなごも囲む餃子はラー油抜き(酢も)
透明の餃子トレーは工作用(夏休みの自由課題)
50円引きのシールを待つ餃子(夜間、スーパーにて)
50円引きの餃子と発泡酒
50円引きの餃子をぶらり下げ(寿司折りでない)
ラーチャンに餃子も頼む給料日(なつかしバイト時代)

どうも自作は即物的になってしまいます。
投句子のように、深い句を読みたいものです。