MT.FORTUNE

Discover 奄美大島!

ニシが吹く

2006-11-12 23:59:00 | 名前・地名・語源
Pb120013昨晩の風はすごかった。

ビュービュー吹きすさぶ北風。今日はあちこちで、木の枝が折れているのを見つけた。

奄美に冬の到来を告げる北風、北風なのに「ニシ」と呼ぶ。
本州でいうところの「木枯らし1号」に当たる北風1号は「ミイニシ」だ。(ミイは、新の意味)
奄美で東-西-南-北は、「アガレ-イリ-ハイ-ニシ」。
これは、沖縄でも地方によって多少の違いはあれ、同じだそうだ。日常生活では北風を表す「ニシ」くらいしか耳にすることもないけれど。

  ●NHKアナウンスルームより 『沖縄のニシは西じゃない

  ●波照間島あれこれより 『ニシ浜は「西の浜」ではない

これらの記事を読むと、この語源について触れられていて面白い。確かに、「アガレ」と「イリ」については、日が「上がり」、日が「入る」からそうなったに違いない。南西日本では、南の「ハイ」に似た呼び方をするところが多い、ともある。薩摩隼人の隼人が「ハエヒト」(=南の人)が転じたものである説もある、なんて、へ~おもしろ~い!

そして『「ニシ」は「イニシ」の語頭音イが脱落したもので、「イニシエ(昔)」と関連する言葉。時間を表す言葉が空間に転用されたもので、昔いた場所を示しており、古代日本においては西方から民族が移り住んだため西をニシと呼び、沖縄では、北方から民族が移り住んだため北をニシと呼ぶという。』という推論(金沢庄三郎氏の説)もあった。
語源って面白いなぁ~

奄美の地名でも、瀬戸内町の西阿室(ニシアムル)について、「イリアムル」なのではないかという疑問が瀬戸内町のHPにあった。沖縄の西表島は「イリオモテ」だものねぇ...

というウンチクはさておき、これからは強いニシが吹く季節。

Pb120012

Pb120009

そしてニシとともに、うちの近所ではヤスデも現れた...(去年のヤスデの記事
ああ、またお当番回ってくるのかなぁ...