亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

中国国営ファンドの資金調達

2007年08月30日 20時53分08秒 | 金融市場の話題
株価の乱高下が続いている。やはり利下げ期待が高まり、それに従い株価は反発した。もともと過去のものである発表される企業業績はいいので、足元は市場心理ひとつで如何様にでも、ということ。業績面では9月中旬に予定されている米系大手証券の決算あたりから、そして9月下旬にかけての住宅関連データの結果が市場を揺らすのだろうが、その前に9月18日のFOMCがある。

9月といえば中国の国営ファンド(外貨運用会社)が始動する予定になっているが、その準備ための特別国債の発行が始まったと報道されている。29日中国財政省が6千億元(約9兆600億円、同830億ドル)の国債を発行したというもの。中国でも新発国債を中央銀行が直接引き受けることができないことから、まず商業銀行が引き受けそれを人民銀行が買い取る形で発行された。市中から人民元を吸収し、その後中央銀行が保有する外貨準備のドルと交換、それを運用に回す。総額2000億ドル程度を予定しているので、折を見てこれからも発行されるのだろう。

この国債の発行が分散されているのは、短期間に多額の資金吸収をすることで国内金融市場に混乱を起こす可能性があること。そしてさらに米国市場への配慮だろう。1兆3000億ドルを超える中国の外貨準備だが、もちろんキャッシュで保有しているわけではなくドルは米国債あるいは機関債で保有されている。つまり人民銀行は国営ファンドにキャッシュを渡すのであれば、債券を売ることになる。四半期で1000億ドルペースで増えている中国の外貨準備につき、新規分は債券運用を見合わせて流用ということも考えられるが、いずれにしても段階的にという手順を踏まざるを得ないわけだ。ただし、足元の市場環境は「質への逃避」で米国債に資金が集まっているので中国がそれにぶつける形で売却という手もある。この機を生かそうとするのであれば、相場巧者といえるが、米中財務省の連携があるのかも知れぬ。さらに、中国は米国債より機関債の方が金利が高いという理由で保有しているが、この債券はファニーメイ、フレディーマックといった米住宅公社が発行した住宅債券であって、まさに渦中の産業というわけだ。このように、すべてどこかで繋がっているわけ。
『投資』 ジャンルのランキング
コメント (6)   この記事についてブログを書く
« 利下げ催促の株価の急落 | トップ | ブッシュ救済策 »
最近の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
プロ同士。 (fairlane)
2007-08-30 21:37:53
近藤雅世先生のブログに先生のことが少しだけ書かれてます。プロ同士、認め合う(俗な表現ですが)のは美しいですよね。
チャイナマネー (ナニユエ)
2007-08-31 00:30:17
中国の外貨準備としての米国債売却は元高に動くでしょうが米中合作となれば 円高要因かも サブプライム含有債権は てこ作用で損失の確定が困難 邦銀はあまり損失を出していないように言われていますが 金融証券の買い手 欧州、中東、日本はすべて損を被ったはず。リスクテイカーの大きな損失もyenの動きをよどませて円高かな ババは日本へ おまけに日本銀行はいままで日本のために動いたことはない。 なんと中国よりひどい?
 (Unknown)
2007-08-31 00:38:45
 [北京 30日 ロイター] 中国国務院(内閣に相当)新聞弁公室は30日、金人慶財政相の辞任を確認した。報道官はロイターに「金人慶同志は、個人的な理由で辞表を提出し、中央指導部が辞表を受理した」と述べた。これ以上の詳細は明らかにしなかった。
中国台風 (いつも拝見しております)
2007-08-31 17:29:45
お疲れさまです。

思わず打診買い入れてしまいました。短期市場の動揺や財政相辞任に調整すらしない上海と香港は猛牛モードを感じさせます。各国中央銀行による多額の資金供給による海水温上昇と相まって、さながら中国台風が吹き荒れそうなのでとりあえずのポジション取りです。どこまで上がるかわかりませんが、サブプライムで痛んだ金融機関も短期資金を得て決死の投資に向かうと思われ、決算までの短期決戦を背水の陣で乗り切ろうと思わせる怒濤の攻勢を感じさせます。どうせダメなら吹っ飛ぶだけですから(ちょっと言い過ぎ?)狙うは最後の山?中国の外貨準備じゃないかな?津波のような変動は御免ですが、打診買い程度で見てる分には楽しみです。ちょっと怖いので非常口のとなりでいいです。
さすがK先生 (小さな愛犬家)
2007-08-31 21:56:12
 お疲れ様です。
 30日付けのK先生の住友金属の「サブプライム問題路に関する論文」ネット配信されてましたので読ませていただきました。
 初心者にも分かりやすく簡潔、かつ内容の濃い論文でした。余りによい出来でしたので、プリントアウトして保存です。
小さな愛犬家さん (K)
2007-08-31 22:37:36
いえいえ、限られた時間に書いたもので、いま読み返すと誤字などもあり・・・・気をつけます。。先ほどの更新に載せてしまいました。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金融市場の話題」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事