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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

それでも利上げに向かうんでしょうか。

2015年11月18日 23時20分29秒 | 金融市場の話題

「ロイター・コアコモディティCRB指数の低下が示すのは需要不測のデフレ環境であり、FRBはその中で利上げに向かおうとしていることへの違和感は拭えない。」

これは本日書いた、NY金の市況解説の最後に沿えた一文だが、17日に代表的な商品指数であるCRB指数は183ポイント台まで下げてきた。2002年12月以来の低水準となる。当時はITバブル崩壊後の景気後退期だった。前年に当時のグリーンスパンFRB議長がFFレートの引き下げを11回行い、それでも足りず2002年に入りさらに2度引き下げ(当時では)過去最低の金利水準である1.0%に到達し、そのまま低金利を維持という環境下でのことだった。

足元のCRB指数は、当時以上に単純な需給に加え投資マネーの動向が影響を及ぼしているのは間違いなかろう。したがって水準自体を単純比較して論じることも問題があるのかもしれない。しかし、その投資マネーは先行きの減速を察知して、あるいは予想して動いているともいえるわけで、いずれにしても急落状態にあるこの指数の指し示す環境は、利上げのイメージにほど遠い。

過去20年近くこの指標を他のものと一緒に入力するのを日課にしているが、NY株とのこれほどのかい離も初めてのこと。何でもそうだが、視点の置き場所で異なった結論も出るもんで、CRB指数を見る分には、これでも利上げをするんですか?という感じだ。

株価が正しいのか、需要不足のデフレ環境を示すCRBが正しいのか、利上げしてみて半年以上たってその答えは出るということか。

昨日の中野サンプラザでのセミナーに参加いただいた皆様、ありがとうございました。福井や大阪からお見えになっていただいた方もおり驚きました。遠近を問わず感謝です。今週土曜日21日は大阪(昼)、来週27日金曜日には広島(夕刻)でも開催予定があります。

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