goo blog サービス終了のお知らせ 

亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

相場の波動を長くしている「警戒感(経験則)」

2009年10月14日 14時09分21秒 | 金市場
結局、昨夜はNY時間外のロンドンの取引時間帯の1069.7ドル(スポット1068.57ドル)が高値となった。材料はドル安。昨夜書いたが主要6通貨に対するドルの相場を示すドル・インデックスが75ポイント台まで売り込まれた。ユーロも戻り高値を更新し2008年8月22日以来の高値に。今朝ある為替コメントを読んだが、ユーロの高値更新は金と原油が買われドル売りの流れに反応してもたらされたとしていたので、思わず笑ってしまった。双方で材料にしあっているということか。

思えば1000ドル乗せから1ヵ月あまり。直後から実需の伴わない相場は続かないと言われながら、ここまで上がってきた。1000ドル台の滞空時間が延びている。

一連の流れを見ていて思うのは、9月上旬に1000ドルを突破してここまで金市場は常に警戒モードの中にあり、だからこそ今回の上昇相場に乗り遅れた投資家も多い。乗り遅れた投資家は下げ(調整局面)を待っている。しかし待っている時ほど、その下げが起こらず、結果的に少し下げただけで買い参入することになる。昨夜のNYでも60ドル割れが買われたのはそれ。こうした動きが、いまの循環的な上昇をもたらしているといえる。ただし循環的な上げ相場は、きっかけ次第で循環的という表現よりもスパイラル的な下げにつながることは経験則として皆頭にこびりついている。

逆説的だが、その警戒感が熱狂相場の到来を遠ざけ、ジワジワと上値を追う今の相場につながっているわけだ。結果的に思わぬ息が長くなっているということになる。相場格言の教える「もうは、まだなり」という展開となっている。

拍車が掛るには、例えばIMF保有金売却に関するプラス材料やユーロの1.5ドル接近といった手掛かりが必要となりそうだ。


コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 長城を超え侵入する夷狄(い... | トップ | ダウ1万ドルから来期の予算... »
最新の画像もっと見る

1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Goldだけじゃなく・・・ (いつも拝見しております)
2009-10-15 09:37:05
リスク資産全般に言えることですね。
ベア派は絶滅危惧種ですが、それでも未だにもう限界とのコメントが見えます。
かつてベア派の総本山、現在では最右翼のブル派である武者氏を見ていると感慨深いものがあります。
ダウも半値戻し、ベア相場なら考えられない水準です。
昨年までの実感なき景気回復、世界的に起こらないこともないかと感じてます。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事