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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

窮鼠猫を噛む(債権団を脅すギリシャ)“何ともややこしい事になったわい”

2015年02月11日 22時14分34秒 | 金市場

2月10日の欧米金市場は、反落となった。6月までのつなぎ融資を申し出、6月末までの時間稼ぎを目論むギリシャに対し、EU側にも妥協の可能性があるとの一部の楽観的な報道に市場が支配され、アジアの終盤、ロンドンの手前辺りから売り優勢の展開が続くことになった。

ギリシャ株や国債までもが買い戻される中で、欧州株は全般的に上昇し、NY株もそれを受けて上昇。米国債は買われ、指標となっている10年債の利回りも一時2%を超えるところまで上昇した。この中では、金市場が弱含むのは一般的な形ではある。

それにしても、何を根拠に流れた報道なのかはわからぬが、結局、誰もが思うのは、いつものように“(オオカミが来るぞ!オオカミが来るぞ!と言われるものの)オオカミは来ない”という慣れきった反応であって、それゆえ明るい話には乗りやすくなっているということか。

金融経済問題ではあるものの、進行中のものはユーロ圏の今後を占う決断を迫るものゆえ、高度の政治的判断も必要となる。そこに「急進左派」なるイデオロギーを振りかざす当事者が登場し、過去20年に渡りイデオロギーなど無関係の関係者は“何ともややこしい事になったわい”ということだろう。

政治的判断を要するゆえに、非公式首脳会談が本日の臨時財務相会合に続き明日持たれることになっている。その上で、改めて週明け16日にユーロ圏財務相会合となるが、それまでには方針を決めようという算段のようだ。

しかし、ユーロ圏のこれまでを見ると、船頭多くして船は山に登るまではいかないものの、スッキリとした決を見ないのもよくある話。米国の目を見張るような雇用統計を突き付けられた金市場は、これまでであれば“下にぃ~、下にぃ~”という大名行列になるところ、何とか踏みとどまっているのは、市場を支配する材料が綱引き状態にあることによる。

今日は一日、ユーロ圏関連のニュースを折に触れチエックしながら過ごしたが、昨夜流れたような楽観的な方向性は感じられないものばかりだった。ギリシャは、債権団を脅しにかかっているのだが。ロシアや中国にまで支援の声を掛けているというのもあって、急進左派も破れかぶれというように見える。まったく、何ともややこしい事になったわい・・・だ。窮鼠猫を噛む・・・・か。

下げ渋る金に1200ドル割れに売られるプラチナ。

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